【動画】本当に売るんかコレ・・・。BMWがジェフ・クーンズとのコラボによる8シリーズのアートカー、「8X ジェフ・クーンズ」を99台限定にて発売

｜ おそらくは即時完売、一般人には購入の話すらさせてもらえないだろう ｜

これからの限定車は「アーティストとのコラボ」が流行りそうな予感

さて、BMWは先日「ジェフ・クーンズと共同にて、アートカーを作成中」とコメントしていましたが、今回そのプロジェクトの完成形「8X ジェフ・クーンズ」を発表。

ジェフ・クーンズ（JEFF KOONS）はアメリカの芸術家ですが、ぼくの中ではむしろその作品よりもチッチョリーナと結婚したことで印象に残っており、それはともかくとして（一般には）ポップな作風でも知られています。

なお、ジェフ・クーンズがBMWと組んで仕事をするのは今回が2度めで、2010年のM3 GT2アートカー以来となりますが、もともとBMWはアートカー作成に熱心であり、アートカーにてレースに参戦してきたという歴史も持っているものの、いずれもワンオフもしくはコレクター向けの少量生産に留まっていて、しかし今回の8X ジェフ・クーンズについてはなんと限定99台にて「一般向けに市販される」とのこと。

ジェフ・クーンズはこう語る

そしてジェフ・クーンズは、「今回、BMWとともに、私の考えた仕様を持つBMW 8シリーズ グランクーペを作り上げることができたのはまさに夢のようです。このクルマは完全にユニークで、私にとって非常に特別なものであり、長い間抱いていた、BMWの特別仕様車を作りたいという願いがようやく叶いました」とコメント。

さらに「重要なのは、私たちがどのように互いに関わり合い、私たちを取り囲むすべてのものに対して意識を向けることです。この原則が8X ジェフ・クーンズのクリエイティブ・ビジョンを推進し、BMWとの共創によるエキサイティングな作品となったのです」とも。

そしてこの8X ジェフ・クーンズにつき、エクステリアはシルバーをベースにブルーのライン、そして前後バンパーにはイエロー。

ボンネットにはBMW M社のクラシックロゴ風のBMWエンブレム。

ボディサイドには「POP！」という文字。

なお、これらのグラフィックはステッカーではなく塗装によって再現され、11もの工程、そして1台のペイントには数百時間を要する、とのこと。

BMW 8X ジェフ・クーンズのインテリアはこんな仕様を持っている

そしてこちらは8X ジェフ・クーンズのインテリア。

どう見てもスパイダーマン的なカラーリングを持つシートが印象的です。

センターコンソールやルーフライナー、カーペットは「ダークレッド」。

ダッシュボード上部やステアリングホイールはブラックです（このあたりは意外と普通な印象を受ける）。

センターコンソールにはジェフ・クーンズの名が入ります。

このBMW 8X ジェフ・クーンズは「週イチ」のペースで製作されるというので、限定台数99台の生産が終わるまでには約2年を要することに。

すべての車両には、ジェフ・クーンズとBMW会長兼CEOのオリバー・ツィプセ氏の直筆サイン、そして固有の車両識別番号（VIN）を含む大判の真正品証明書が付属しているといい、その価格はアメリカだと35万ドルに設定されています。

この価格は標準仕様のM850i xDriveグランクーペの9万9900ドルよりも25万100ドル高い設定ですが、その芸術的価値を考慮すると「安いもの」かもしれません。

なお、近年は自動車を「コレクション」「投機商品」として購入するケースが多くなってきたように思われ、そしてそろそろ（これまでの基本的な考え方であった）「自動車としての性能向上を付加価値とした限定モデル」も飽和気味になってきているように思われ、さらに自動車の性能向上もいろいろな意味で限界点に達しているように思われ、であればスニーカーやバッグのように「アーティストとのコラボ」という、これまでにない付加価値を付与した限定車というのもアリなのかもしれません（もしかすると、これから続々登場し、自動車メーカーの新たなる収入源となるのかもしれない）。

BMWがジェフ・クーンズとのコラボモデル「8X ジェフ・クーンズ」を紹介する動画はこちら

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参照：BMW