スピルバーグ監督にてあの名作「ブリット」現代版が製作されるようだ！フォード・マスタング、そしてカーチェースシーンはどうなる？

｜ いかに新解釈の別ストーリーであっても、マスタング抜きでブリットを語るのは難しい ｜

フォードとしても、なんとしてもマスタングを使用してほしいところだろう

さて、スティーブン・スピルバーグがあの「ブリット」の現代版を製作するとの報道。

「ブリット（Bullitt）」といえば1968年に公開されたスティーブ・マックイーンの出世作ともいえる作品で、スティーブ・マックイーン扮する刑事「ブリット」が駆るマスタングGT390とダッジ・チャージャーとのカーチェイスが有名です（この映画のおかげでダッジ・チャージャーは”マフィアの乗る車”というイメージが付いたようにも思える）。

この映画に登場したグリーンのマスタングGT390は、撮影終了後にスティーブ・マックィーンに買い取られたとされ、その後レストアされてフォードディーラーのプロモーションに使用されたと言われますが、この30年間「行方不明」。

それがひょんなことから2017年にメキシコで見つかり、一時は「フェイク」だと言われたものの、この「メキシコで見つかったマスタング」が本物（VIN8R02S125558）であったことが判明し、その後フォードはこのマスタングをレストアするとともに、新車のマスタングにも「ブリット」を設定しています。

新「ブリット」はオリジナル作品のリメイクにはならない？

なお、現時点で報じられているのは、新ブリットはオリジナル作品のリメイクにはならない、ということ。

スティーブン・スピルバーグは（ブリットのストーリーではなく）「ブリット」というキャラクターそのものに魅力を感じており、このブリットを主役とした新しい作品を撮影することを計画していて、本来であれば「ウエスト・サイド・ストーリー」の次の作品として制作に入る予定だったものの、スティーブ・マックイーンの遺族との交渉が難航しており、そこで「The Fablemans」をまず優先させたものの、この「The Fablemans」の撮影が終了したため、ふたたび「ブリット」の製作にシフトした、と報じられています。

その内容は上述の通り「新しい作品」となるようで、クリスティ・マコスコ・クリーガーがスピルバーグとともに製作を担当し、脚本についてはアカデミー賞受賞者のジョシュ・シンガーが担当するもよう（制作はワーナー・ブラザース）。

新「ブリット」にもマスタングが登場する？

なお、現時点では脚本も出来上がっていないとされるので、そのストーリーそのものは不明ではあるものの、やはり気になるのはマスタングが登場するのか、そして映画史上もっとも印象的と言われるカーチェイスシーンが再現されるのかどうか。

ただ、フォードとしては、上述のように「ブリット」をひとつの資産と捉えているので、なんとしても制作サイドと交渉して「マスタングの使用」をねじ込んでくるかもしれません。

そしてカーチェイスに関しては、ブリットの性格をあらわす重要なシーンのひとつでもあるので、これをカットするわけにはゆかず、やはり用いられることになるだろうとも考えています（でないと、ブリット、マスタングのファンともに納得しないと思う）。

なお、スティーブン・スピルバーグはこれまでにあまりカースタントを作品のメインに持ち込んだことは（非常に）少なく、記憶にあるのは「激突！」「レディ・プレイヤー1」、そしてあとはバイク混じりでインディ・ジョーンズシリーズくらい。※「製作総指揮」だと、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「トランスフォーマー」「メン・イン・ブラック」シリーズもある

ただし、上述の通り、くだんのカーチェイスはブリットという一人の刑事を表現するには欠かせない手段でもあるので、スティーブン・スピルバーグがこれを用いない手はないだろう、とも考えています。

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参照：Deadline Hollywood