| 50年の時を経てあのマスタングが蘇る |
フォードが最新のマスタングS-550をベースにしたスペシャルモデル「ブリット」を公開。
これは1968年の映画「ブリット(BULLITT)」に使用された1968年型フォード・マスタングGT390へのオマージュで、トランスミッションはマニュアルのみ、そしてシフトノブには劇中のマスタング同様に「白いボール」が採用される、というファン感涙の仕様となっています。
シフトノブは映画に登場した車同様
さらには「マスタングGTプレミアム&パフォーマンスパッケージ」装着にて出力は475馬力に向上し(標準は460馬力)、最高速度は263km/hへ。
その他装備としてはレザーステアリングホイール、12インチサイズのデジタルメーター(BULLIT専用ロゴがポニーの代わりに表示される)など。
ボディカラーは「シャドウブラック」もしくは「クラシック・ダーク・ハイランドグリーン(映画で使用されたもの)」が選べるそうですが、このモデルを購入する人は間違いなく後者を選択しそう。
グリルやホイールにはシルバーもしくはクロームのアクセントが入り、ブレーキはブレンボ製のレッドキャリパー。
なんでも装備されているモデルであるため、選べる(工場装着)オプションはたった3つ。
それらはマグネライト、ブラックレザー張りのレカロ製スポーツシート、そしてエレクトロニクスパッケージとなるものの、これらもまず購入者は「すべて」選択しそうですね。
映画に使用されたマスタングは「偶然」発見された
なおマスタングのチーフエンジニアいわく「この”マスタング・ブリット”を作るにあたって、外せないことがいくつかあった」としており、それらはもちろん劇中でのマスタングを忠実に再現することであったと思われます。
映画「ブリット」は言わずと知れたスティーブ・マックイーン主演の刑事モノで、劇中では件のマスタング、そしてダッジ・チャージャー都のカーチェイスが有名(この映画のお陰でダッジ・チャージャーは”マフィアの乗る車”というイメージが付いたようにも思える)。
この映画に登場したグリーンのマスタングは、撮影終了後にスティーブ・マックィーンに買い取られたとされ、その後レストアされてフォードディーラーのプロモーションに使用されたと言われますが、この30年間「行方不明」。
それがひょんなことから2017年にメキシコで見つかり、一時は「フェイク」だと言われたものの、この「メキシコで見つかったマスタング」が本物であったことが判明。
今回、「マスタング・ブリット」と並んで写真に収まっているところを見ると、発見された個体はフォードが買い取ったのでしょうね。
今年はちょうど「ブリット」公開の50周年にあたり、発見のタイミングも「またとない」ほど良かった、とも言えそうです。
劇中に出てきたマスタングGT390は6.4リッターV8を搭載し325馬力を発生するアメリカンマッスルカー。
ドーナツメディアによるマスタングの変遷動画、「Evolution of the Ford Mustang」にも登場しています。