| 現時点でアヴェンタドール後継モデル、ウラカン後継モデルは「ハイブリッド」ということ以外なにもわかっていない |
ハイブリッドシステムの構成も今のところナゾのまま
さて、スパイビデオ系ユーチューバー、Varryx氏が「ランボルギーニの工場から出てくるフェラーリ」をキャッチ。
同氏はこれまでにも様々なスパイ動画を公開していますが、さすがにランボルギーニの施設からフェラーリが出てくるというのはあまり経験がないと見え、驚きを隠せないようです(ぼくの記憶する範囲でも、今までにはなかったと思う)。
ランボルギーニは新型車開発の比較用にフェラーリを購入?
まずこちらはランボルギーニ本社施設。
そしてそこからニョロっと出てくるフェラーリSF90ストラダーレ。
ドライバーは珍しく女性です。
車体にはテスト用の仮ナンバー、そして高電圧ステッカーが貼られているので、このクルマは出入り業者や関係者の乗るものではなく、テストに使用されているということがわかりますね。
ちなみにこのフェラーリSF90ストラダーレはサーキット志向のオプション「アセット・フィオラノ・パッケージ」が装着されているもよう。
そしてまたランボルギーニに戻り・・・。
また別のドライバーの運転にて登場。
自動車メーカーが他社のクルマをテストに使用するのは珍しくない
なお、自動車メーカーが新型車を開発するに際し、他社のクルマを比較検討や設計の参考にすることは珍しくはなく、むしろほとんどのメーカーがそれを行っていると考えていいかもしれません。
これにはもちろん「比較検討」「設計の参考」のためといった目的もあるかもしれませんが、逆に自社の採用する技術が「他社の持つ特許に抵触しないように」というリスクヘッジの意味もあるかと思われます。
参考までに、シボレーがコルベットZ06の設計を行うにあたりフェラーリのエンジンを(ebayで)購入したり、ポルシェ911GT2をテストに帯同させていたほか、ポルシェもタイカン開発のためにテスラ・モデルSを比較対象としてしばらく用いていたことも。
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よってランボルギーニがフェラーリを比較対象として購入し研究するというのは不思議なことではありませんが、ハイブリッド化されるアヴェンタドール後継モデル、そしてウラカン後継モデルの開発のため、エレクトリックパワートレインはじめ様々なテストを行っているのかもしれませんね。※通常のナンバーをつけずに仮ナンバーや高電圧ステッカーを装着しているところを見ると、ランボルギーニがテスト用になんらかの変更をフェラーリSF90ストラダーレに加えているのかも
なお、アヴェンタドール後継モデル、ウラカン後継モデルは「ハイブリッド」ということ以外はほとんどわかっていることがなく、モーターの個数やレイアウトなども一切不明。
順当なところだとトランスミッションにモーターを一つ、フロントにモーターをひとつ、もしくは2つ積んだ4WDになると考えられますが、アヴェンタドール後継モデルのエンジンはV12という路線が濃厚ではあるものの、ウラカン後継モデルについては「V10を搭載しない」可能性も報じられています。
ちなみにフェラーリでは、同じハイブリッドといえどSF90ストラダーレ / SF90スパイダーではトランスミッションにモーターを1つ、フロントに2つという構成を持ち、296GTB / 296GTSではトランスミッションにモーターを一つ搭載するのみというシンプルな構成です。
ハイブリッドはとにかくコストが高くなりがちで、それを考えると、ウラカン後継モデルは「ミッドエンジン+トランスミッションにモーターひとつ」という(296GTB同様の)RWDになるんじゃないかと考えたりしますが、ランボルギーニは「4WD」を他社のスーパースポーツに対するアドバンテージとして活用しており、RWDのみの設定というのは「ない」かもしれませんね。
ランボルギーニの工場から出てくるフェラーリSF90ストラダーレを捉えた動画はこちら
参照:Varryx