| 現時点での販売状況はわからないが、大きな話題となるのは間違いない |
新規に製造工場を建設することを考慮すると、今後も「第ニ、第三の」デ・トマソが登場しそうだ
さて、イタリアはコモ湖にて開催されたヴィラ・デステ・コンコルソ・デレガンツァにて、美しいスカイブルーを身にまとうデ・トマソP72が公開。
デ・トマソP72は、新生デ・トマソ(現在はアポロ・インテンサ・エモツィオーネをリリースしている香港の企業が所有している)より発売される第一号車となりますが、2019年に発表されたのちに開発が続けられているクルマです。
なお、今回登場したプロトタイプは以前に公開された車両と同じだと思われ、しかし今回フレディ・アトキンス氏による美しい、そして細部の画像が公開されることに。
-
予想してたのと違う!デ・トマソの新型車「P72」発表。価格1億円、72台限定、そして究極のゴージャスさ
| デザインは1964年のレーシングカー「P70」へのオマージュ | 予告どおり「デ・トマソ」がグッドウッドにて新型車を公開。デ・トマソは現在経営権(商標使用権)が香港の会社”ITV=Ideal Te ...
続きを見る
デ・トマソ P72はこんなクルマ
デ・トマソ P72は700馬力以上を発生するというフォード製V8エンジンを積んだスーパーカーですが、見ての通りレトロなルックスを持っており、これはかつてのレーシングカー「P70」にインスパイアされたため。
そしてフォードのエンジンを積むということについては、そもそもデ・トマソの各モデルがフォードから供給されるエンジンを搭載していたということに由来しており、1963年に発表された「ヴァレルンガ」、その後1966年の「マングスタ」、P72のモチーフとなったP70はもちろん、1971年の「パンテーラ」もフォード製エンジンを使用しています。
つまり、このP72はそのデザインのみではなく、そのコンセプトすら過去のデ・トマソを意識しているということになりますが、これは現在の親会社であるITV(Ideal Team Ventus)がいかにデ・トマソの歴史を理解し、愛しているかを示す証左なのかもしれません。
現在のところ実際のデリバリーのスケジュールは明かされていませんが、デ・トマソはP72を生産する工場をニュルブルクリンク近郊に建設するとしており(もとはアメリカに工場を建設する予定だったが、コロナウイルスの影響で実現が難しくなった)、かつ直近でもプロトタイプの走行テスト風景を公開しているため、そう遠くない未来に生産がなされると考えていいのかもしれません(予定では2023年に納車開始、72台のみの限定生産、そして価格は1億円ちょっと)。
-
新生デ・トマソがニュル近郊に工場を建設し、ポルシェ919等の開発に参加したカプリコーンの協力を得て新型車「P72」の開発・生産を行うと発表
| 新生デ・トマソの親会社はアポロ・インテンサ・エモツィオーネをリリースした香港のITV | これまでの例から見て、デ・トマソP72の実現性は高そうだ さて、2019年にグッドウッド・フェスティバル・ ...
続きを見る
なお、今回アップされた画像を見るに、デ・トマソ P72は細部に至るまで非常に美しいディティールを持っており、近年発表された新興スーパーカーの中では類稀なる美しさを持っているようにも思われます。
ホイールにはローレット加工がほどこされ、内外装においてはこれがひとつのディティールにおける特徴となっているようですね。
そしてテールランプは未来的、かつレトロという印象も。
一方、再度から見るとキャビンがガラスにて構成され、宇宙船のような”未来的な”印象も。
グリルには高いデザイン性を持つ専用のメッシュデザイン。
ディヘドラルドアを採用し、ルーフまで一緒に開く構造を採用しており、乗降性は望外によさそうです。
デ・トマソ P72のインテリアはこうなっている
そしてこちらはデ・トマソ P72のインテリアですが、ベイビーブルーのボディカラーとよくマッチしたホワイトをベースにしたもので、シートにはブラックのステッチ入り。
レトロインスパイアなクルマであるためか、カーボンファイバーの使用はごくひかえめで、アルミニウムと思われるメーターケースやステアルングセンター、シフトノブにはやはりローレット加工。
ちなみに後方視界はかなり苦しそう。
デ・トマソ P72を収めた動画はこちら
合わせて読みたい、デ・トマソ関連投稿
-
新生デ・トマソ「P72」が搭載するのは、その歴史を反映して”フォードのエンジン”。700馬力以上、トランスミッションは6MTのみの「超高速ツアラー」に
| マスタングGT用の5リッターV8を700馬力以上にチューン | 今年6月にその姿が公表された新型「デ・トマソP72」。デ・トマソはかつてイタリアにてスーパーカー(マングスタやパンテーラなど)を製造 ...
続きを見る
-
【動画】新生デ・トマソ第一弾、「P72」がスイスの氷上を走る!イタリアンデザインにアメリカンエンジンという伝統を守り、この上なく刺激的な一台に
| ここまで歴史を忠実にトレースした「リブート」ブランドも珍しい | 製造はアポロ・インテンサ・エモツィオーネで実績のある香港ITV さて、2年前にブランドの復活が発表されたデ・トマソ。これは香港の会 ...
続きを見る