| 課税されるのは新車のみ、一度きり。最初のオーナーがこれを負担することになりそうだ |
多くの国や地域では同様の税制が導入されている
さて、カナダにて自動車に関する新しい税金(贅沢税)が導入されることが決まり、9月1日より施行された、との報道。
これは2018年以降に製造された10万ドル(カナダドルだと思われるが、だとすると約1100万円)を超えるクルマ(新車)に課されるとのことで、このほか新たに課税対象となったのは25万ドル以上のボート、そして40席未満のプライベートジェット。
一方、自動車であっても商用車、キャンピングカー、バイク、そしてATVやスノーモービルなどレクリエーション用車両はこれを免除され、税金を払うのは課税対象の自動車を販売・輸入するメーカーや企業だとされますが、結果的に税金を支払うのは消費者になるのだと思われます。
新しい贅沢税はこうやって課税される
この新しい贅沢税について、(1)車両価格の10%もしくは(2)車両価格と10万ドルとの差の20%のどちらかのうち低い方を課税額として適用することになるといい、たとえば11万ドルのクルマだと(1)11万ドル×10%=1万1000ドルもしくは(2)11万ドル-10万ドル=1万ドル、そしてこの1万ドル×20%=2,000ドルなので、この場合は(2)2,000ドルが適用されることに。
逆に。30万ドルのクルマであれば、(1)30万ドル×10%=3万ドル、もしくは(2)30万-10万ドル=20万ドル、そして20万ドル×20%=4万ドルなので(1)3万ドルが課税額という計算ですね。
なお、現地メディアによると、この新しい課税によって今後5年間にわたり280万ドルの売上が消失すると試算されているようですが、もともとこういった高額車両を購入する人はこれくらいの税金で購入意欲を失うとは思えず、よって実際は「売上に影響なし」なんじゃないかと考えています。
世界中にて「贅沢税」が導入されている
参考までに、こういった贅沢税のたぐいは世界中にて導入されていて、中国や東南アジアがその代表例。
その課税率や名目は様々ですが、今回のカナダの比ではないケースも多く、結果的に支払額が新車価格の2倍や2.5倍になってしまう例も。
-
【動画】インドにて密告を受け「税金を逃れようとした」スーパーカーオーナー一斉検挙!ランボルギーニ、フェラーリなど11台がイベント帰りに押収される
| スーパーカーオーナーは警察や国税から目の敵にされているようだ | ただし悪いのは税金を払っていないスーパーカーオーナー さて、インドにて「税金逃れ」をしたスーパーカーオーナーが検挙され、所有するス ...
続きを見る
ちなみにトルコだと排気量に対してかかる税金もあり、支払額が「日本での販売価格の4倍くらい」になるとも報じられていますね。
-
「世界一クルマが高い国」はトルコ!日本だと1199万円のポルシェ・カイエン・クーペが税金を入れると6200万円に。現地では日本に比べ、いずれのクルマも4倍以上となるようだ
| ちなみにトルコの平均年収は約34万円、こうなると自動車の購入など夢のまた夢 | これだけ高額の課税をしたとしても「買う人がいる」のもまた驚き さて、日本で自動車を購入するときの税金は自動車税(軽自 ...
続きを見る
合わせて読みたい、税金関連投稿
-
オーストラリアの「高級車税」33%が撤廃の可能性。現在3000万円の車を買うと税金は709万円
オーストラリアには悪名高い「高級車税」がある オーストラリアには「高級車銭」なるものがありますが、これが近いうちに撤廃される可能性がある、とのこと。 これは欧州とのあらたな貿易協定によって廃止される見 ...
続きを見る
-
ブガッティがシンガポールに初のショールームを開設!関税が20%程度、ほかにも物品税、道路税や高額な登録料がかかり、日本に比べて2.5倍ほどの乗り出し価格となる模様
| 3億5000万円のブガッティ・シロンだと乗り出し8億円くらいに | それでもほとんどの顧客は「現金」でスーパーカーを買うそうだ さて、ブガッティがシンガポールにブガッティ初のショールームをオープン ...
続きを見る
-
【動画】インドネシアにてスーパーカー、フェラーリ、ポルシェ、マクラーレン等高級車の「密輸」摘発続々。関税40%、驕奢税125%がその原因
| 脱税が見つかっていないクルマもきっと多い | Newsweekによると、インドネシアにて高級車の「密輸」が横行している、とのこと。密輸が起きる背景として、「関税40%」「驕奢税125%」という高額 ...
続きを見る
参照:Motor1