| 未来における「個人用」自動車の存在意義は今とは全く異なるものとなっているだろう |
「移動用」「感性を満たすもの」など、クルマの方向性そのものが再定義される可能性も出てきそう
さて、韓国人デザイナー数名が集まってデザインされた「メルセデス・マイバッハ・ショウマチック(Mercedes-Maybach SHOWMATIC)」がレンダリング作品として公開。
これはかつて「若く、リッチな人々が、知識や人間性、芸術を求めて旅をした」という文化にインスパイアされたもので、現代の若き「パワーリッチ」に向けてラグジュアリーな旅を支援するモビリティとしてデザインされています。
メルセデス・マイバッハ・ショウマチックはこんなクルマ
このメルセデス・マイバッハ・ショウマチック最大の特徴は「フレキシブル・ポリゴン・ディスプレイ・テクノロジー」と呼ばれるもので、これは車体前部に装着されたパネルのようなものが自由に変形するという構造を持っています。
実際に様々な形に変わったものがこちら(コンクール・デレガンス会場をイメージしているようだ)。
ある意味ではバットモービル的なデザインを持っており、フレキシブル・ポリゴン・ディスプレイ・テクノロジーにはメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスター。
この車両は「マイバッハブランド」からのリリースを想定しているので、「M」エンブレムのほうが良かったのかもしれませんが、それはもちろんデザイナーたちも考えたはずで、色々と試した結果、スリーポインテッドスターのほうがいい、と判断したのかもしれません(たしかにそのほうがアイコン性が高い)。
ヘッドライトはブレード状のバーが担当するようですね。
そのバーの上にはマイバッハロゴ。
ボディ形状は特殊極まりなく、ウインドウは「レス」。
かなり大きなクルマということは想像に難くありませんが、スペース効率を考えないデザインを採用しており、しかしそれこそが「ラグジュアリー」の表現に直結するのだと思われます。
メルセデス・マイバッハ・ショウマチックはこんなインテリアを持っている
そしてこちらがメルセデス・マイバッハ・ショウマチックのインテリアですが、なんと驚愕の「シングルシーター」。
完全なる自動運転をイメージしているのだと思われ、なんとも贅沢な乗り物であり、まさにパワーリッチ向けと言えそうです。
なお、今後自動車業界がどうなるのかはわからないものの、一部では「基本的に自動車は個人所有ではなく、公共移動手段、加えてシェアライドのみになる」と予測している自動車メーカーもあり、そのため一時期は「人を輸送するためだけ」の自動運転コンセプトが大量に登場したことも(とくにフォルクスワーゲンがこの考え方を支持していた)。
ただ、「個人でクルマを所有しない」時代に行くまではまだまだ相当な移行期間が必要であり、しかしその過程においては「一人あたりの所有台数が確実に少なくなる」時代が来るかもしれず、そういった際に人々が1台のクルマに求める要件が今と異なるものとなるのは間違いなく、それをどう満たしてゆくのかも今後の自動車メーカーの課題となるのかもしれませんね。
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参照:Behance