| このテーマはあまりに斬新すぎる |
ポルシェはちょうどレストア前の911を探し当て、このアートカー製作のあとはそのままレストア作業へ
さて、ポルシェはここ最近アートに急接近していますが、マイアミにて開催されたアートバーゼルのほか、ポーランドのアートフェスティバル、グディニャ・デザイン・デイズ(Gdynia Design Days)にも出展した、とのこと。
そしてここでポルシェは、コンセプチュアルアーティストのアダ・ジーリンスカ氏、そしてラファル・ドミニク氏とともに「海中から引き上げられた」ポルシェ911を製作し展示したと発表しています。
テーマは「海」と「気候変動」
なお、このショーのテーマ自体が「海」と「気候変動」だといい、よってポルシェとアーティストたちはこのテーマに沿った作品を作ることに決め、これが「海の中でサンゴに覆われた」911というアイデアにつながったようですね。
アダ・ジーリンスカ氏は「今日、人々は古い車や沈没した船で岩礁礁を作っていますが、私たちはクラシックな911を同じように使い、海のすぐそばに展示したら面白いんじゃないかと思ったんです」と語っていて、しかしこの作品を作るに際して最も困ったのはベースとなる911を貸してくれる人を探すことだったといい、ポルシェ・ポーランドのマーケティング・ディレクター、マレク・スウォロフスキ氏が適切な車両を広く探し、最終的にようやく「オーナーがレストアしようとしていた1973年式911T」を発見し借りることに成功したのだそう。
アダ・ジーリンスカ氏とラファル・ドミニク氏は3Dプリントと砕いた貝殻を使ってこのアートカーを制作していますが、完成したフォルムを車に接着するなどして「それっぽく」仕上げられ、クレーンでグディニャ港に降ろされるという演出も相まって、ほとんどの人が「本当に海から引き上げられた」と思ったようですね。
このイベントの後、すべての「装飾」が取り外されて無事オーナーへと返還され、その後まもなくレストアが開始された、とアナウンスされています。
「海から引き上げられた」ポルシェ911のプロモーション動画はこんな雰囲気
そしてこちらが今回展示されたポルシェ911のプロモーション動画。
なかなか凝った作りを持っていますが、まずは海に佇む老人の姿から始まることに。
シーンはこの老人の回想へと移り、船乗りだった頃に戻ります。
どうやら船乗りたちと浜辺で談笑しているようですが、ふと目を上げると・・・。
人魚がセクシーポーズとともに登場。
昔の漫画だと「アッハーン」とか「ウッフーン」とか背景に(ハートマーク付きで)文字が入りそうな感じです。
「オーマイガー・・・」といった感じの青年。
そして船乗りたちは人魚の魅力に取り入れられて我先へと海へ入り・・・。
仲間は皆「帰らぬ人」となったのですが、この青年だけは・・・。
人魚と恋に落ちたおかげで命を奪われることなく、魔力によって永遠の生を授かることに。
その後は人魚とともに人生を謳歌することになり・・・。
たのしくポルシェ911をドライブ。
ただしある事件をきっかけに魔力が解け、ポルシェ911は一瞬で「玉手箱を開けた」状態となって海の底へ。
そしてこの老人はこの物語の当事者であり、その思い出を形にしたのがこのポルシェ911(サンクン・ロマンス=沈んだロマンスと名付けられている)というわけですね。
「海から引き上げられた」ポルシェ911のプロモーション動画はこちら
合わせて読みたい、ポルシェ911アートカー関連投稿
-
ポルシェとリモワとのコラボによる限定アート作品が登場!実物大のポルシェ934(リモワのスーツケースつき)が911台限定にて販売開始
| たしかに素晴らしい作品ではあるが、サイズの問題からして購入障壁がかなり高い | フロントバンパー、前後フェンダー、ホイールやタイヤなどポルシェ934の雰囲気をうまく捉えている さて、ポルシェとリモ ...
続きを見る
-
ポルシェがドバイにて大規模イベント開催!911ダカールや911SCを現地初公開、アートカーやポルシェ博物館秘蔵のコレクションも展示される
| 中東は昔からポルシェにとって重要な市場のひとつでもある | それにしてもここまで918スパイダー、RSモデルが揃うのは中東ならでは さて、ポルシェが2022年11月26日、27日の2日間、ドバイの ...
続きを見る
-
ポルシェがマイアミにて「ドリーム・ビッグ」なるアートを展示!マイアミ・アート・ウィークには初出展、今後は感度の高い人々をターゲットに?
| 多くの自動車メーカー、とくにプレミアムカーメーカーでは自動車専門ショーでのプロモーション機会が減っている | プレミアムカーはいまや「ファッションアイテム」であり、「ジドウシャ」ではないのだと思わ ...
続きを見る
参照:NeedGas