ポルシェが992世代でも「911スピードスター」を発売との噂！今年は911誕生60周年、さらに電動化前の最後のピュアスポーツとしても大きな意味を持つことに

｜　ポルシェは「356」以来、スピードスターの存在を特別視している　｜

むしろ、この機会にポルシェがスピードスターを発売しないことのほうが想像しにくい

さて、ポルシェ911が稼ぐ利益は非常に大きく、販売台数ベースだとポルシェ全体の13％、しかし利益ベースだと30％以上を占めるといい、販売台数が増加するのはもちろん販売単価と1台あたりの利益も増えており、中古車の相場もこの1年で18％ほど上昇したと言われます。

これは911のバリエーションが増えていることに加え、そもそもの商品力が高いこと、リセールが良くなったことなど様々な要因が複雑に絡み合ったものだと考えられますが、これほどまでに「強い」スポーツカーは他にないかもしれません。

ポルシェは992ベースの「スピードスター」を追加？

そこで今回登場したのが「992世代の911にスピードスターが追加される」というウワサ。

2023年のロサンゼルス・オートショー（11月）にて発表され2024年に発売されると言われますが、この「スピードスター」はポルシェがはじめて生産したクルマである356にも設定されていた伝統のボディ形状であり、2023年が911の誕生60周年、ポルシェブランドの車両を生産開始から75周年、そしてヴォルフガング・ポルシェの生誕80周年という節目であることを考慮すると「あり得る」話なのかもしれません（加えてポルシェは最近”レトロ”志向でもある）。

この「スピードスター」というのは、文字通りスピードを最優先としたクルマであり、重心を下げるためにルーフはもちろんフロントウインドウもカットし、用意されるトップは不意の雨やちょっとした駐車に備えた簡素なもののみであることがほとんどです（フロントウインドウやトップを持たないスピードスターすら存在する）。

要は「もっともピュアな思想を持つスポーツカー」だと考えてよく、ポルシェが「ガソリンエンジン車のみで構成される992世代の前期」の最終記念バージョンとしてスピードスターを発売する可能性は非常に高いのかもしれません。

ポルシェ最後の911スピードスターは2019年に登場

なお、ポルシェは当然ながらスピードスターを重要視しており、930、964、997、991世代においてスピードスターを設定ずみ（993、996では設定がない）。

いずれもその世代の最終記念限定モデル（ラストコール）的な意味合いが強く、近年の911スピードスターだと販売台数が厳しく制限されており、ポルシェがこの希少価値を保とうとしていることは明らかで、よって992世代のスピードスターについても、現在その販売台数はわからないながらも「限定扱い」になると言われているようですね。※991世代の911スピードスターは、その創業年にちなんで1,948台のみの限定販売だった

おそらくは992世代の911スピードスターもまた、991世代同様にコンパクトなフロントスクリーン、シート後方の「ダブルバブル」を備え、その特別な、そして記念モデルとしての存在にふさわしく、911GT3に搭載される自然吸気フラット6を搭載する可能性が非常に高いと考えられ、遮るものがなにもない耳元へとその快音を届けてくれるものと思われます。

実際に911スピードスターが登場すれば「これでまたひとつ」911のバリエーションが増えることになりますが、参考までに現時点での992世代の911は以下のようにバリエーションが拡大しています。

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参照：Car Magazine