| 今までは「紙なのに高い」と考えて購入を見送ってきたが、ショップで話を聞いて改心した |
細部に至るまでカラーをカスタム可能、自分のクルマと同じ仕様を作ることが可能に
さて、現在グローブ・トロッター(GLOVE TROTTER)のアタッシェケースを購入しようかと考え中。
ぼくはこういった「ハードケース」がけっこう好きで、リモワ、ゼロ・ハリバートン、エルメス、ルイ・ヴィトン、ダンヒルなどいくつかの製品を所有していますが、これまで購入する機会がなかったのがグローブ・トロッター。
なかなか購入できなかった理由は「紙でできているのにこんな値段なんて・・・」というありきたりなものなのですが、今回ショップに出向いて色々と話を聞いてみると、その価格を正当化できる様々な理由が存在し、よって現在「購入にかなり傾いている」といった状況です。
グローブ・トロッターはこんな製品
グローブ・トロッターは1897年にイギリスにて創業されたトランク(スーツケース)メーカーで、最大の特徴はその素材にあります。
これはヴァルカン・ファイバーボードと呼ばれるもので、「再生紙とパルプを加硫(ヴァルカナイズ)して作る」という製法を持っており、軽さと強度を兼ね備え、そしてグローブ・トロッターいわく「100数十年の歴史の中で、この素材の模倣に成功した企業はひとつもない」。※詳しい説明は公式サイトにて
つまり唯一無二の素材を持っているということになり、これを固定するリベット、エッジ(コーナー)を保護するためのレザー、そしてモデルよって用いられているストラップが視覚的特徴と言ってよいかと思います。
ただ、英国のメーカーということで、実用性のみではなく「オシャレを忘れない」のもまた特筆すべき点であり、たとえばケース内部はこんな感じでモデルのカラーやテーマにあわせた布地が貼られています。
ちなみにですが、こういった「普段見えない、そして持ち主にしかわからない」ところに趣向を凝らすのは英国流のたしなみのひとつで、「ヒドゥン・デライト(隠された楽しみ)」とも言われるようですね(英国紳士が、シックなスーツの裏地に時針ならではのこだわりを反映させるのと同じ)。
実際のところ、そのファッショナブルさ、固有のデザイン性が評価され、これまでにもグッチやティファニー、エルメスとのコラボレーションも行ったことがあり、現行モデルだとディズニー、ゴルフ・ラ・フルール、007、ベラフロイド、カサブランカ、スヌーピー、さらには「サムライブルー」も(グローブ・トロッターはサッカー日本代表チームのオフィシャルトラベルケースでもある)。※グローブ・トロッターの公式インスタグラムを見ると、アストンマーティンの画像もアップされているので、パートナーシップ関係にあるようだ
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機能上の特徴だと、上述のような「軽さ」に加えて「柔軟性」が挙げられ、これはヴァルカン・ファイバーの性質に起因して”しなる”ために凹んだり割れたりすることがなく、この”しなり”によって衝撃を吸収して内容物を守るわけですね(カーボンファイバー同様、ヴァルカン・ファイバーは、製造から時間が経過したほうが硬度が増すと聞いたことがある)。
これまでの著名な愛用者だとエリザベス女王、ウインストン・チャーチル、エドモンド・ヒラリー(冒険家)、ダニエル・クレイグ、デヴィッド・ベッカム、ケイト・モス、エマ・ワトソンといった人々が名を連ねます。
ちなみにクラシカルさは満点で、ケースを開いたときの「ストッパー」にはレザーベルトが使用されるなど歴史を感じさせる演出も。
グローブ・トロッターは「カスタム」も可能
そしてグローブ・トロッターのケースはカスタムが可能であり、常時カスタムを受け付けているのは数モデルにとどまるものの、年に1〜2回ほど開催される受注会ではさらに多くのモデルのカスタムが可能となるそうで(次回は10月に開催される)、このイベントにあわせてオーダーでもかけてみるか、と考えている今日このごろ(仕様にもよるが、ベースモデル比で1.5倍くらいの価格となるようだ)。
ちなみにカスタムできるのはレザー、コーナー、ストラップ、ストラップガイド、リッピング、ロック(金具)、内張り等となっていて、つまりは完全オリジナル製品を作ることが可能となっています。
ちなみにボディのカラーはこんな感じ。
そのほかレザーは12種類ほど、金具は3色から選択でき、こういった「クレイジー」っぽいカラーも作ることが可能です。
内張りとベルトも変更可能。
ここまでカスタムすると旅行に使用するのがもったいなくなってしまいますが、自宅にて「収納ケース代わりに」オーダーする人も少なくはないといい、たしかにその気持も理解できますね。
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