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フェラーリが「豪華で快適な時代の幕開け」となった456GTを紹介するコンテンツを公開。発売から30年、456GTは偉大なるレガシーとして認知されつつある

2023/05/09

フェラーリが「豪華で快適な時代の幕開け」となった456GTを紹介するコンテンツを公開。発売から30年、456GTは偉大なるレガシーとして認知されつつある

| フェラーリ456GTはそのデザイン、快適性、品質、機能すべてにおいて革新的なモデルだった |

現在では再評価の機運が高まり、しかしオートマチック・トランスミッション車はトラブルに要注意

さて、フェラーリは公式サイトにて「エポックメイキングな」過去のモデルたちを紹介していますが、今回はあたらしく456GTに関するコンテンツを公開。

この456GTは1992年に発表された「ラグジュアリーな2+2」であり、1985年に発売された412の後継モデルという位置づけです(ただし412の生産終了から456GTの登場までは3年間のブランクがある)。

搭載される65度V12エンジンは新設計、そしてボディパネルはアルミ製という新世代のクルマであり、1972年の365GT4 2+2にはじまる「V12エンジン搭載GTモデル」を新しい次元に押し上げたクルマとしても認知されています。※車名の「456」はシリンダーあたり排気量が456ccであることに由来

フェラーリ456GTのデザインは365GTB/4 デイトナを意識

フェラーリ456GTのデザインを担当したのは(もちろん)ピニンファリーナ、そしてそのデザインイメージは365GTB/4 デイトナ(と365GTC/4クーペ)。

とくにCピラー以降にデイトナの面影を感じることができ、その一方で丸みを帯びたスタイリングはフェラーリの新時代を予感させます。

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フェラーリ365GTB/4 デイトナでは最も状態の良いとされる一台が8000万円の予想落札価格とともに競売へ。現在までに2オーナー、一人目は46年間も所有し続ける
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車体構造には鋼管製スペースフレームが用いられ、しかしボディパネルは上述の通りアルミニウム。

フロントにはリトラクタブルヘッドライト採用することでボンネットの高さを抑え、グリルインナーにはフェラーリ伝統の「格子」が用いられるという「新しさと伝統」がうまくミックスされたデザインを持っていますが、ルーフが後方にゆくにつれテーパーすることで高いエアロダイナミクス性能を持つことも大きな特徴です。

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ちなみにフロントバンパー下部のエアインレットは、ボディサイドに設けられた特徴的なダクトとのデザイン的整合性が設けられていて、このボディサイドのC型ダクトはほかのモデルには見られない意匠でもありますね。

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なお、フェラーリ456GTの最高速は300km/hをマークしますが、そこで威力を発揮するのが格納式電動スポイラー。

フェラーリは伝統的に(ロードカーに対して)ウイングを与えることを嫌う傾向にあり、しかしウイングに頼らずにダウンフォースを獲得する手法のひとつがこのリトラクラブルスポイラー、そして1997年の360モデナで取り入れたグラウンドエフェクトということになりそうです。

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搭載されるエンジンは「F116」のコードネームを持つ新しいV12で、それまでの「コロンボ」V12から大きく進化することになり、エンジンブロックはオールアルミ、そしてダブル・オーバーヘッド・カムシャフトの採用などで一気に近代的に。

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その出力は442馬力にも達し、これによって先代である412から最高速は一気に48km/hも伸びることとなっています。

トランスミッションは6速トランスミッション(トランスアクスル)、ただし後期モデルに相当する456M GTAでは(このスタイリングはケン・オクヤマ氏)オートマチック・トランスミッションが選べるようになり、「オートマで乗れるフェラーリ」ということで日本ではけっこうな人気を獲得したようにも記憶しています。

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フェラーリ456GTは「豪華で快適なフェラーリ」だった

このフェラーリ456GTに採用されるサスペンションはダブルウィッシュボーン、そこへ電子制御式ショックアブソーバー、セルフレベリング式リヤサスペンションが加わることで快適な乗り心地を実現しており、速度感応式パワーステアリングも装備され、「乗りやすいフェラーリ」に。

なお、こういったフェラーリの近代化には(1991年からフェラーリのCEOを務めた)ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏が大きく貢献していることは間違いなく、同氏が手掛けたモデルには快適なエアコン、実用的なラゲッジスペースに加え、高い品質が備わっています。

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そしてこの456GTには豪華なコノリー社製レザー(現在コノリーは自動車用レザーから撤退している)、8スピーカー内蔵CDプレーヤーが標準装備され、そしてスケドーニ製ラゲッジ(マニュアルトランスミッション車には4点セット、トランクが少し小さくなるオートマチック車には3点セット)も標準にて付属します。

なお、燃料タンクの容量は110Lを確保しているためロングツーリングにも対応しており、あらゆる面で画期的で近代的、実用的なフェラーリであったということがわかりますね。

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参照:Ferrari, The Official Ferrari Magazine

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