| どうりでいずれのブランドも「高価格帯」「ラグジュアリー」「スポーツ」を目指すわけである
高価格モデルは「売上高が伸び」「利益単価も高い」ために自動車メーカーにとって非常に有用である
さて、現在はサプライチェーン問題がほぼ解決し、各自動車メーカーとも「思うように」生産ができている状況かと思われますが、最新の統計からは興味深い事実が浮かび上がってきます。
実際のところ今年の自動車登録台数につき、世界規模にて昨年比で「プラス」にて推移していますが、その中でも特に好調なのが「ハイパフォーマンス・ラグジュアリーカー」。
つまりメルセデス・ベンツ「AMG」、BMW「M」、アルファロメオ「クアドリフォリオ」、アウディ「RS」といったパフォーマンスプランドの販売の伸びが顕著とおうことですね。
やはり強いのはBMW「M」
そして統計を見る限り非常に強いのがBMW「M」。
欧州の新車登録台数データによると、今年上半期までに19,600台以上のBMW Mモデルが販売され、これは前年同期比58%増という数字です。
さらにその伸びは欧州だけにとどまらず米国では6月までに16,400台が販売され、この2つの地域だけで合計36,000台のハイパフォーマンスBMWが売れたということに。
なお、ここで言う「M」とは「M340i」といった2桁もしくは3桁のMモデルは含まず、「M3」「M4」のような真性のMモデルのみを含みます。
そしてちょっと驚かされるのはM専売モデル第二弾の「XM」が欧州と米国でそれぞれ約1,200台ほど売れているということ。
このXMは発表時に大きなインパクトを市場に与え、「誰が買うんだコレ・・・」という意見が大半を占めていたわけですが、フタを空けてみると大人気であったわけですね。
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そして注目に値するのはこのBMW XMは非常に高価なクルマであり(日本だと2130万円)、それにもかかわらず、多くのMモデルよりも販売台数が多く、BMWとしては「笑いが止まらない」状況なのかもしれません。
もちろんXMは高価なぶん利益が厚く、かつ4シリーズと同様に「ターゲットを狭めた」戦略がヒットしたと言ってよく、”BMWの目論見どおり”に物事が推移している、ということになりそうです。
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メルセデス・ベンツにおいてもAMGが好調である
そしてメルセデス・ベンツにおいてもそのハイパフォーマンスブランド「AMG」の販売が順調に伸びており、メルセデスAMGの販売台数は上半期までに57%増の13,700台を記録することに(欧州のみ)。
これはBMW「M」の19,600台を下回る数字ではありますが、「M」と「AMG」との販売台数は2019年に”逆転”しています。
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そしてメルセデスAMGにおける(欧州の)顕著な傾向は「G63がもっとも販売台数が多い」ということで、なんと欧州ではメルセデスAMGの販売のうち、4台に1台がG63。
なお、この状況はちょっと「意外」でもあり、というのも欧州では環境意識の高い人々が多く、SUVや燃費の悪いクルマが嫌われると言われるため。
しかしAMGブランドが好調であること、そしてAMG中で一番売れているのが「もっとも燃費の悪い部類」のG63というのはちょっと不思議な事実でもあり、なんだかんだ言いながら「皆SUVや、ハイパワーなクルマが大好き」なのかもしれませんね。
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