| BMWはやはりメルセデス・ベンツをどうしても抜きたかったようだ |
BMWのハイパフォーマンスカー部門「M」が、2019年にはメルセデスAMGを抑えて135,829台を販売し、前年比で32.2%成長した、と発表。
加えて「BMW”M”はハイパフォーマンスカーセグメントでは、もっとも世界で成功したブランドである」ともコメントしています。
ただ、何をもって「ハイパフォーマンスカーセグメント」とするかはメーカーによって捉え方が異なり、たとえば”ハイパフォーマンスカーメーカー”のポルシェは、2019年にBMW Mの倍以上となる280,800台を販売済みなので、BMW Mよりもずっと多くのクルマを販売しています。
ただし、「言ったもの勝ち」なのがこの世界でもありますね。
なお、BMWは全世界的に”メルセデス・ベンツを抜け”という至上命令を出しているとされますが、ハイパフォーマンスカー部門「M」においても打倒AMGを掲げていたであろうことがわかります。
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BMWは「Mを設定するモデルとそうでないモデル」との間に一線を引いている
それはさておき、BMW M部門のボス、マーカス・フラッシュ氏は「BMW M部門の50年における歴史で、ハイパフォーマンスカー部門でトップを獲得したのははじめて」。
そしてM部門にとってもっとも大きな市場は米国であったことも明かし、その販売台数は444,442台(およそ1/3)。
その次はドイツの26,110台、3位は英国の17,688台。
BMW”M”の市販モデルは1978年のM1に端を発することになりますが、その後1980年代なかばからM3、M5、M6へとラインアップを拡大。
現在ではM2、M3、M4、M5、M8、X3 M、X4 M、X5 M、X6 Mというラインアップを持ちますが、「1」や「7」にMモデルは存在せず。
その理由としては、「1シリーズのMモデルは高すぎて誰も買わない」「7シリーズのMモデルはその正確にマッチしない」ということで、Z4にMモデルが存在しないのは「そもそも需要がないから」。※発表されたプレスリリースを見ると、「M340i」「M550d」「M850i」など”M+数字3ケタ”モデルもMモデルにカウントされている
BMWはMモデルを拡大し、同じシリーズの中でも「コンペティション」「CS」といった具合にバリエーションを拡大していますが、現行ラインナップを見る限りでは、メルセデスAMGのように、「すべてのモデルに設定する」というわけではないようです(メルセデスAMGでも、CLSにはAMGが設定されないなど、例外はある)。
2020年は「M」にとっても飛躍の年
そしてBMWは「2020年には新世代のX5 MやX6 M、M8グランクーペ、M2CSのデリバリーが本格化すること」「新型M3、M4の発売があること」からさらなる成長が見込めるとコメント。
新型M3については3つのグレードで展開すると言われますが、MT+FRのシンプルなモデル、AT+4WDのテクノロジー満載モデルが用意されるとも言われ、これまで以上に幅広いユーザーを獲得することになりそうですね。
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VIA:BMW