テスラがサイバートラックの全販売台数3878台にリコール。届出内容からハマーEVやリビアンR1Tを超える台数を販売していたことが明らかに

｜　ただしフォードF-150ライトニングには届かず、しかしそれを抜くのも時間の問題だと思われる　｜

新しい製品にはトラブルがつきものではあるが、それでもチャレンジを続け前に進むべきである

さて、先日はテスラ・サイバートラックのペダルに問題があり、思わぬ加速を誘発してしまうという報道がなされていますが、これによって納車のキャンセル、納期の遅延が生じていると言われます。

そして今回、テスラはその問題を実際に確認し、「納車済みのすべてのサイバートラック3,878台をリコールする」と発表することに。

この「サイバートラックのアクセルペダル」のリコールでは物理的な修理が必要

テスラが提出したリコール文書によると、「”未承認の変更により”、ペダルカバーをペダル機構に取り付けるために潤滑剤が導入され、これによってカバーを簡単にペダル機構へと滑り込ませることができるようになったものの、その過程でパッドが裏側の金属に固定されなくなり、その結果、操作中にペダル カバーが外れ、いくつかの潜在的な問題が発生する可能性がある」。

つまり、これまでにネット上で騒がれていたとおり、アクセルペダルを踏み込むとペダルカバーが「ずれて」しまい、そのずれたカバーがフロアマットやブレーキペダルに引っかかることでアクセルペダルそのものが戻らなくなり、結果として「加速し続けて」しまうわけですね。

テスラは2024年3月31日に最初の正式な顧客からの苦情を受け取っており、2回目の苦情は2024年4月3日に提出され、その後調査が正式に行われたそうですが、販売中止とリコールという対応を行う前には、テスラのサービスセンターにてペダルカバーとアームに穴を開け、両者をリベットで留めるという一時的な修理を行っていたこともアナウンスされています。

そして今回正式に発表された対策だと「アセンブリが仕様を満たし、パッドの外れを防ぐためにパッドとアクセルペダルの間に十分な保持力が確保されるように、アクセルペダルアセンブリを交換または再加工する」ことになるのだそう。

テスラ・サイバートラックは「意外と」納車が進んでいた

なお、今回のリコールで明らかになったのは「2023年11月末の納車開始から3,878台が納車された」ということで、つまりは月1,000台くらいのペースで納車がなされていることもわかります。

ただし生産ペースは今後尻上がりに伸びてゆくものと思われ、それでもテスラの予定する「年間30万台くらい」に到達するにはまだまだ時間がかかりそう。

テスラの名誉のために補足しておくと、GMCハマーEVは2023年を通じて3,260台が販売されるにとどまり、リビアンR1Tが直近3ヶ月で販売されたのは2,399台（2,023年12月の販売を加えても3,562台）。

よってサイバートラックはすでにこれらの販売台数を抜いており、フォードF-150ライトニングの「2024年第1四半期に7,743台」といった数字を抜くことができるのかもしれません（さらにフォードはF-150ライトニングの人気が失速しており、生産をスローダウンさせることにも言及している）。

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