偽装なしのポルシェ911GT3 RS「MR」が目撃される。過激なエアロパーツに極端に落とされた車高、さらにはルーフにフィン、ホイールにはエアロディスク【動画】

｜　この大きな「シャークフィン」をどうやって後付けしているのかはちょっと気になる　｜

おそらくはこのMRキットを持ってしても、メルセデスAMG Oneのタイムを書き換えることは容易ではないだろう

さて、ポルシェは「ニュルブルクリンクを舞台にしたレースでもっとも成功を収めたレーシングチーム」のひとつ、マンタイ・レーシングを子会社化していますが、そこで開発し純正オプションとして採用されているのが「MRキット」。

このMRキットにはパワーアップが含まれず、エアロパッケージ、サスペンション、ブレーキシステム、ホイールのみのアップグレードによって構成されますが、さすがマンタイ・レーシングが手掛けただけあってその威力は非常に大きく、これを装着したポルシェ（911GT3系やケイマンGT4系）は軒並み格段のタイムアップを記録しているわけですね。

MRキットは一部のポルシェディーラーにて装着が可能

ただしこのMRキットの装着作業ができるのは「一部の」ポルシェディーラーのみであり（当初はドイツ国内での提供に絞られていた）、かつ「ニュルブルクリンクでのラップタイム向上のみを狙ったことが明らか（4秒前後速くなる）である」ことから、”純正オプションとして捉えるのはいかがなものか”という意見が多く、よってこのMRキットを装着したポルシェ911がニュルブルクリンク最速タイムを出したとしても、「ニュルブルクリンク公式」としては市販車最速としてカウントを行っていないという事実も存在します（改造車扱い）。

ただしポルシェとしてはメルセデスAMG Oneに奪われてしまったニュル最速の座を（改造車扱いであっても）取り戻す必要があり、よって今回「今まででもっとも過激な」MRキットを911 GT3 RSに装着してテストを行っているのだと思われますが、見たところ「大型のリアウイング、巨大なエンドプレートと中央のシャークフィン、ルーフ上の整流板、フロントスプリッター、カナード、リアホイール用のエアロカバー」が見られ、おそらく見えない部分ではサスペンション、ブレーキ関係（パッドとブレーキライン）の強化が図られているはずで、ノーマルの911GT3 RSが記録した6分48秒329を一気に短縮しようと狙っているのだと考えられます。

しかしながら現在王座に君臨するメルセデスAMG Oneのタイムは驚異の6分35秒183であり、これを凌駕する（13秒も短縮する）ことはいかに「MRキット」装着でも容易ではなく、よって王座奪還は（フェイスリフト版の）新型911GT3 RSの登場、あるいは911GT2 RSの登場を待たねばならないのかもしれませんね。

ポルシェ911GT3 RSが「MRキット」を装着しニュルブルクリンクを走行する動画はこちら

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参照：CarSpyMedia（YouTube）