
Image:BMW
| BMWは現在「全世界の市場において」非常に厳しい状況にある |
ただし新型車の導入があったとしても「先行きが不透明」であることは変わらない
さて、BMWが年次総会を開催し、いくつかの重要事項を発表。
ひとつめは今後3年間で40もの新モデルを発表する予定ということで、これには完全新型モデルと現行モデルのリニューアルが含まれます。
そしてもうひとつはBMWが1年以上にわたり予告してきたノイエクラッセ(Neue Klasse)の第一弾の正式名称が「iX3」となること(ノイエクラッセ ヴィジョンXの市販バージョン)であり、これはBMWの次世代EVとして電動化の成否を握る重要な鍵になるであろうと見られています。
BMWは非常に厳しい状況に置かれている
なお、BMWは現在非常に厳しい状況に置かれており、グループ内ブランドであるBMW、ミニ、ロールス・ロイス含め245万台の車両を販売して昨年比で4%の減少となり、売上高だと8.4%減少して1420億ユーロとなり、税引前利益は35.8%減少して109億ユーロにまで落ち込んでいます。※BMWが220万台(2.3%減)、ミニが24万5000台(17.1%減)、ロールス・ロイスが5712台(5.3%減)
この売上減少の大きな要因の一つは中国での販売不振によるもので、これは「消費者の購買意欲の低下」に起因すると分析されており、BMWにとっては「かなりの痛手」。
こういった状況を考慮するならばBMWが「40台のニューモデルを投入」することは十分に理解でき、しかし現時点では「その内訳はちょっとナゾ」。
これら40モデルによって中国における販売を回復できるかどうかは不透明ではあるものの、「ノイエクラッセ」については大きな期待ができ、あるいは米国や欧州市場における販売を大きく伸ばすことができれば「中国市場の落ち込みをカバー」し全体での販売を押し上げることができるのかもしれません。
ただし問題となるのは「米国が導入した関税」で、これによってBMWが米国へと輸出する車両はすべからく高額な関税が課されることとなり、これによって「BMWの計画通り」には物事が進まない可能性も考えられ、今後しばらくは不透明な状況が続くこととなりそうですね。
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参照:Autocar