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| ここまでくれば、確実にランボルギーニを意識していると捉えられても仕方がない |
それにしても、よくこのデザインが社内で認可されたものである
さて、ホンダは「ランボルギーニ・ガヤルド風の」EVコンセプトを発表し話題をさらったばかりですが、今回はランボルギーニ・レヴエルトを連想させるデイタイムランニングランプを備える「ホンダGT」を発表。
これは中国市場向けEV「烨(yè:イエ)」シリーズの第2弾であり、ホンダの現地合弁企業「広汽Honda」「東風Honda」より、それぞれ「広汽Honda GT」「東風Honda GT」として発売されます。
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「広汽Honda」「東風Honda」はそれぞれの個性を主張
烨シリーズの新たなフラッグシップモデルとして登場したこの2台は、新たなドライビングプレジャーの提供を目指しているといい、ロー&ワイドなシルエットがなんとも印象的。
広汽Honda GTはシームレスで洗練された未来感を、東風Honda GTは見る者の心を刺激するエモーショナルな未来感をそれぞれ個性的に表現しています。
そのスタイリングは独特で、現在の中国のトレンドである「ツルっとしたボディ表面」ではなく、おそらくは”意図的”に「シャープなライン」を用いたのだと思われ、ホンダはこれによって「流行に迎合するのではなく、自らの道を切り開く」ことを考えたのかもしれません。
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ちなみに同じ日系自動車メーカーであっても、日産は中国向け「N7」にて中国で好まれる現在のトレンドを全面的に取り入れたデザインを採用し、しかしトヨタは「ディティールでは中国を意識しつつも、全体ではトレンドに日和らず”トヨタらしいデザイン”を採用していて、さらにホンダはそこからオリジナリティを追求するなど「方向性が分かれている」のが面白いところでもありますね。
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未来的なコクピットと特別な助手席体験
「広汽Honda GT」「東風Honda GT」のインテリアにも注目すべき点が多く、運転席と助手席の乗員それぞれが「移動時間を存分に楽しめるような空間設計」がなされています。
- 運転席: まるでレーシングマシンのコクピットに身を沈めるような、操る喜びに没入できる空間。ドライバーを高揚させるデザインを採用
- 助手席: 大画面を見ているような視聴体験ができる遠焦点ディスプレイを採用。移動時間を特別なエンターテイメント空間へと変化させる
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烨シリーズ進化の鍵は「中国の知恵」
さらにホンダは、急速な進化を遂げる中国の智能化・電動化技術を活用し、顧客の期待に応える製品をスピーディーに届けるため、今後の開発方向性を発表しており、その内容はまさに「中国の知恵」との融合と言えそうです。
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1.Momenta(モメンタ)との先進運転支援技術の共同開発
高精度地図なしでAIを活用し、カーナビの目的地設定だけでシステムが運転・操縦を行う先進運転支援技術に強みを持つMomenta(モメンタ)と先進運転支援技術を共同開発。
これにより、今後のホンダ車には、より安心・安全な移動体験が提供されることになり、ホンダが培ってきたクルマ作りの技術とMomentaの最先端AI技術がどのように融合するのか期待がかかるところです。
2.DeepSeek(ディープシーク)のAI技術活用
車内でのサポートなどを行うAI技術には、新たにディープシークを採用。
より快適で楽しい車内空間の実現を目指すとアナウンスされていますが、今後、烨シリーズ全モデルにDeepSeekのAI技術が適用され、すでに販売されている第1弾「烨P7・烨S7」にもOTA(Over the Air)アップデートで対応予定とのこと。
AIがどのように移動体験を豊かにしてくれるのか期待が高まりますが、トヨタが発表したbz7もディープシークに対応しており、これからの中国のクルマはすべからく「ディープシーク対応」となるのかもしれません。
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3.寧德時代新能源科技股份有限公司(CATL)との電動化技術の共同開発
次世代EVへの進化に向け、バッテリーセルを直接車体にレイアウトした高効率プラットフォームをバッテリー大手のCATLと共同開発。
さらに、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーをホンダとして初採用し、烨シリーズ第3弾モデルに搭載予定あることについても言及済み。
これにより、コストパフォーマンスに優れ、安全性の高いEVが実現する可能性が広がります。
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カーボンニュートラル実現へ、中国市場を重要な拠点に
ホンダは、「2050年にHondaが関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」というグローバル目標を掲げています。
その実現に向け、中国においては先進技術を搭載した新製品を迅速に届けるため、中国のリソースを積極的に活用し、電動化をさらに加速させていく方針についても再確認がなされていますが、今回の上海モーターショーでの発表は、ホンダが中国市場を電動化戦略における非常に重要な拠点と位置づけていること、そして積極的に現地の最先端技術を取り入れ、革新的なEVを開発していく姿勢を明確に示しています。
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参照:Honda