
| 中国とアメリカとの「果てしなき戦争」は終わりを告げることがない |
記事の要約(ハイライト)
- 「がん」とまで呼ぶ強硬姿勢:共和党のバーニー・モレノ上院議員が、中国製車両を完全に排除する新たな法案を提出へ
- ファーウェイの再来か:通信機器大手ファーウェイの排除と同様の論理で、ハード・ソフト・提携のすべてを禁じる構え
- 同盟国への「化学療法」要請:米国市場の封鎖に留まらず、日本や欧州、中南米にも同調(輸入禁止)を強く要求
- トランプ政権の動向が鍵:5月の訪中を控えるトランプ大統領の「米国生産なら容認」という過去の発言との整合性が焦点
米上院議員が放った「劇薬」:中国車排除をめぐる新たな火種
2026年4月1日、ニューヨーク国際オートショーに先駆けて開催されたフォーラムにて、米国のバーニー・モレノ上院議員が世界中を震撼させる声明を発表して大きな話題に。
同氏は、中国メーカーに関連するあらゆる車両(ハードウェア、ソフトウェア、さらにはパートナーシップを含む)を米市場から完全に締め出す、極めて厳格な法案を今月中に導入すると明言。
中国車を「経済のがん」とまで呼び、同盟国にもその「転移」を防ぐための断固たる処置を求めるという、これまでにない強硬な姿勢を示しています。
徹底排除の真相:単なる「関税」から「全面禁輸」へ
今回の法案は、2025年1月にバイデン前政権が導入した既存の規制を大幅に強化するもので、既存の規制が主に「データ収集による国家安全保障上の懸念」を理由とした乗用車販売制限であったのに対し、モレノ氏の提案は「中国製車両が米国の道路を走るシナリオを永遠に排除する」という根本的な断絶を狙っています。※安全を建前上の理由とし、自動車産業を保護するという意図なのかもしれない

モレノ議員の主張と主なターゲット
| 項目 | 内容 |
| 比喩 | 「中国車はがん、同盟国には化学療法が必要だ」 |
| 規制対象 | 完成車、ソフトウェア、ハードウェア、中国企業との提携 |
| 引き合い | 通信インフラから排除された「ファーウェイ(Huawei)」と同様の扱い |
| 名指しされた企業 | Waymo(ジリー/Geelyとの提携を批判) |
さらにモレノ氏はアルファベット(グーグル)傘下のWaymoが中国のZeekr(ジーリー / 吉利傘下)と提携していることを「米国のリーダーシップに矛盾する」と厳しく糾弾するなど、自動運転技術などのハイテク分野における中国依存を徹底的に叩く構えを見せており、非常に好戦的な人物でもあるようですね。

世界への波及:日本や欧州はどう動く?
モレノ議員の矛先は米国内に留まらず、「ラテンアメリカ、メキシコ、カナダ、そしてヨーロッパも我々と同じ基準を採用することを望む」と述べ、世界規模での「対中包囲網」構築を迫っていると報じられていますが、これは中国製EVの流入に悩む欧州諸国や、中国との経済的結びつきが深い日本にとっても極めて難しい判断を迫るもの。
米国が「化学療法」と呼ぶこの過激な貿易制限に世界が足並みを揃えるかどうかが今後の焦点となることは間違いなく、そしてもちろん中国がこれに反発することは必至です。
関連トピック:トランプ大統領の「ディール」との矛盾
なお、興味深いのは「この記事が報じられたタイミング」。
2026年5月にはトランプ大統領が訪中を予定しており、トランプ氏はこれまで「中国メーカーが米国内に工場を建て、米国人を雇うのであれば、米国での販売を歓迎する」という現実的な姿勢を示してきましたが、モレノ議員の「資本や提携すら認めない完全排除」という方針は、大統領が進める交渉のカードを奪いかねない側面もあり、米政権内での調整が注目されているわけですね。

結論:自動車産業は「自由貿易」から「安全保障」の時代へ
かつて自動車は、効率的なサプライチェーンと自由な市場競争の象徴ではあったものの、しかし今回のモレノ議員の発言は、自動車がもはや「通信機器」や「武器」と同様のレベルにある「国家安全保障の最前線」にあることを示しています。
中国側(駐米大使館)は即座に「貿易保護主義であり、公正な競争を妨げるものだ」と非難を強めていますが、米国内の自動車メーカーや労働組合は、自国産業を守るこの動きを強く支持しており、ぼくらが選ぶ次の車が、政治的な境界線によって制限される日がすぐそこまで来ているのかもしれません。
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参照:CarNewsChina











