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電動版「M3」の2027年登場がBMWのCEOの発言によって確定。ニュルを走るプロトタイプから市販モデルの仕様を予測してみる【動画】

BMW i3(ブルー)のフロントとエンブレム

Image:BMW

| ここ最近、電動版M3に関するウワサが後を絶たない |

さらにはニュルブルクリンクを走行するプロトタイプも頻繁に捉えられるように

BMWの象徴である「M3」が大きな転換期を迎えることとなり、今回、BMWの会長オリバー・ツィプセ氏が”ブランド初となる100%エレクトリックパワーのMモデル”を2027年にデビューさせることを正式に認めています。※上の画像は先に発表されたEV、「i3」

伝統の走りはEV化によってどう変わるのか? ニュルブルクリンクで目撃された最新プロトタイプの情報などととともに、その全貌を推測してみたいと思います。

本記事の要約ポイント

  • 正式発表: 2027年に初のフル電動Mモデル(通称iM3)が登場
  • 怪物スペック: 4モーター制御で最高出力700〜1,300馬力、800Vシステムを採用
  • ドライビング: FR(後輪駆動)モードや、疑似シフトチェンジ機能を搭載
  • エンジン版継続: ガソリンエンジン搭載の次世代M3も並行開発中


ニュルで見えた「iM3」の驚異的なポテンシャル

ここ最近、ドイツのニュルブルクリンク北コースにて新型M3と見られるプロトタイプのテスト走行が高い頻度にて行われており、映像からはEV特有の静寂の中にも強烈なタイヤのスキール音を響かせながらコーナーを駆け抜ける姿を確認することが可能です。

特に注目すべきは、ベースとなる「ノイエ・クラッセ(Neue Klasse)」をさらにワイドにしたボディワークで、フロントとリアに与えられた”大きく張り出した”フェンダーは、圧倒的なパワーを路面に伝えるためのMモデル専用設計であることを物語っており、ボンネット中央にはエアベントが配置され、これは以前にリークされたデザインが”本物であった”という可能性が高まっています。

なお、その名称については公表されてはいないものの、「M3」を継続するという情報、いや「iM3」になるという報道も見られますが、過去にBMWは「i」という文字と「M」とは相容れないとして、電動版M3が「iM3」になるというウワサを一蹴。

BMW
BMWが公式に「iM3」は登場しないと語る。「Mという文字は情熱を表し、iのような技術を表現する文字とは相容れない。M3はどんなパワートレーンを積んでもM3です」

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しかしここで、ガソリン版を「M3」、EV版を「iM3」にするという説がまことしやかに囁かれており、便宜上、ここでは新型ガソリン版M3を「M3」、新型電動版M3について「iM3」として話を進めてみたいと思います。


次世代M3/iM3の主要スペック・特徴

BMWが公表、あるいは有力視されているスペックをまとめてみると以下の通り。

なお、価格については「電動版もガソリン版も(意図的に)同じに設定する」ことがBMWによって語られていますね。

新型 iM3 (EVモデル)次世代 M3 (ガソリンモデル)
パワートレイン4モーター(各ホイール独立制御)直列6気筒ツインターボ(マイルドHVか)
最高出力約700ps 〜 最大1,300ps500ps以上(現行比アップ予想)
バッテリー800Vシステム / 100kWh以上
駆動方式全輪駆動(AWD)+後輪駆動(RWD)モード全輪駆動(xDrive) / 後輪駆動(RWD)
主な機能疑似ギアチェンジ、専用サウンド機能クアッドエキゾースト、軽量設計
登場予定2027年未定(iM3と同時期か)
BMWのエンブレム
次期M3では「1000馬力のEV版と、552馬力のガソリン版」が”同じ価格」へ。BMWはこれによってEVへの移行をスムーズに促す戦略を採用するもよう

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iM3の注目ポイント

  • 「究極のコントロール」: 各ホイールに配置された4つのモーターがミリ秒単位でトルクを制御。これにより、従来の内燃機関では不可能だった次元のコーナリングを実現
  • アナログ感の継承: EVでありながら「シフトチェンジ」の感触や加速音をシミュレートする機能を搭載しドライバーとの一体感を追求
  • ガソリン版の存在:ガソリンエンジンを搭載するのM3も開発中で、いくつかのスパイショットではクアッドエキゾースト(4本出しマフラー)が確認されており、こちらはEVよりも軽量な「ピュア・スポーツ」としての立ち位置を守ることに

なお、デザインについては上述の通り(真偽は別として)以前にリークされていて、これを信じるならば、「M」のデザイン法則は新次元へと移行することになりそうです。

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市場での位置付けと競合比較

新型iM3のライバルとなるのはポルシェ・タイカン、そしてメルセデスAMGの電動セダン(AMG GT 4ドアクーペ)。

しかしBMWが狙っているのは「速いだけのEV」ではなく、BMW Mの哲学である「サーキットでの耐久性と操縦の楽しさ」を、ノイエ・クラッセという全く新しいプラットフォームでどう表現するかということで、「クワッドモーター」というアドバンテージをもって”いかに魂を揺さぶるEV”を作ることができるかというチャレンジです。

超高級路線にシフトするジャガーなどに対し、BMWはあくまで「走りの楽しさを知るドライバー」のための実用的な高性能スポーツセダンというポジションを維持する狙いを持っており、その「手法」については、価格帯は全く異なれど、フェラーリ「ルーチェ」とも比較される場面が出てくるのかもしれませんね。

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結論

2027年に登場する新型iM3は、BMW ”M”の歴史における「最大の革命」となることは間違いなく、1,000馬力オーバーのパワーと最新のデジタル技術を融合させながらも、エンジン版M3を並行して用意する”二段構え”による戦略は「多様なニーズを持つファン」への誠実な回答とも言えるもの。

「M3はEVになってもM3なのか?」その答えは、早ければ来年にもニュルブルクリンクでのラップタイム、そしてステアリングホイールを握るドライバーの笑顔によって証明されることになりそうです。


【+αの知識】「ノイエ・クラッセ」がもたらす革新とは?

今回のiM3のベースとなる「ノイエ・クラッセ(新しいクラスという意味)」は、1960年代にBMWを倒産危機から救った名車の名前を冠したもので、その命名の意図の通り「ブランド運命を賭けた」新世代プラットフォーム。

このプラットフォームの最大の特徴は「車両制御ユニットの統合」にあり、従来だとエンジン、トランスミッション、ブレーキなどは別々のコンピューターで制御されていたものの、ノイエ・クラッセでは一つの「スーパー・ブレイン」が一括管理を行うことになり、これによって4モーターのパワーを完璧に同期させることが可能になるとされ、結果としてiM3は「物理法則を疑うような走り」を見せると期待されているわけですね。

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参照:BMWBlog, etc.

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