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完全電動版M3の開発ストーリー「最新話」公開。BMWは歴代モデルのパフォーマンスだけではなく「音」をも超越するようチューニング

完全電動版M3の開発ストーリー「最新話」公開。BMWは歴代モデルのパフォーマンスだけではなく「音」をも超越するようチューニング

|「 M」初のピュアエレクトリックモデルは「4モーター」で物理の限界を超える。開発陣が語る“内燃機関超え”の真実とは

記事の要約

  • 「4モーター×統合制御」:各車輪を独立制御するクワッドモーターシステムにより、かつてないドライビングダイナミクスを実現
  • M専用バッテリー開発:航続距離よりも「サーキットでの持続的なパフォーマンス」と冷却性能を最優先
  • 「音」への執念:電動モーターの高周波音に、内燃機関から着想を得た低周波音を融合させて力強さを演出
  • 打倒・内燃機関:開発テストにおいて、すでにガソリンエンジン車のMモデルを凌駕する性能を実証済み
BMW、電動M3の未来を示唆する「Vision Driving Experience」コンセプトを公開。未来のBMWはこんなデザインに
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「ガソリン版M3にできて電動版M3にできないことは何もない」

BMWのハイパフォーマンス部門である「BMW M」がついに完全電動化(BEV)へ向けて本格始動。

多くのファンが抱く「電気自動車でMの名にふさわしいような感動的な走りは作れるのか?」という疑問に対し、BMW Mの開発チームは、既存の延長線上ではなく「白紙の状態」から新たな怪物を生み出そうとしています。

BMW-M3 (1)

今回公開された映像(Episode 4)では、次世代の電動Mモデル開発の裏側、特にパワートレイン、バッテリー、そして「官能性」に関わるサウンドデザインについての驚くべきこだわりが明かされており、この動画を見る限り、新型(電動版)M3は単なるエコカーではなく、モータースポーツのDNAを色濃く残した「真のM」として生を受けることになりそうです。※実際には、まだBMWはこのクルマについて「M3」だとは述べていない

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BMW Mの開発拠点があるプロイセン通り(Preußenstraße)では、内燃機関エンジンの開発チームと電動ドライブトレインのチームが隣り合わせで作業を進めているといい、これによって顧客がMモデルに期待する要件を完璧に共有し、電動化においてもその期待を裏切らない開発体制が敷かれている、とのこと。

BMW-M3 (6)
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1. プロトタイプ「Ashley」と「Nadin」の役割

開発初期段階では「Ashley」や「Nadin」といった愛称で呼ばれるプロトタイプ車両が存在し、これらが「4モーター(4つの電気モーター)」と高度な「ドライビング・ダイナミクス・コーディネーター」を搭載するコンセプトの正しさを証明することに。

ただしまだまだ課題も存在し・・・。

2. サウンドデザインの挑戦

電動化における最大の課題の一つが「音(サウンド)」。

エレクトリックモーター特有の高周波音だけでは力強さが不足するため、開発陣は内燃機関のサウンドからサンプリングした「低周波の力強い音」を意図的にミックスしています。

これにより、ドライバーの感情を昂ぶらせる「Mらしい音響体験」を構築している、というわけですね。

BMW-M3 (2)
BMWが「電動版M3」のサウンドを公開。直6っぽくもあり、ターボそしてジェットエンジンを連想させる”魂をゆさぶる”サウンドに
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| おそらくかなりの議論があったはずだと思われるが、結果的にBMWは「フェイクサウンド」を選んだようだ | 実際のところ、ガソリン世代のMモデルにも「フェイクサウンド」が搭載されている さて、BMWは ...

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3. M専用セルの開発

市販の量産車(いわゆるAGモデル)では航続距離が最重視されますが、Mモデルでは「サーキットでの連続走行性能」が求められます。

そのため、BMW Mは専用のバッテリーセルを開発し、内部抵抗を極限まで下げ、両面冷却システムを採用することで過酷な走行でも熱ダレしないパフォーマンスを追求しているのだそう。

次世代電動BMW Mの特徴・技術スペック

動画内で語られた、次世代電動Mモデル(プロトタイプ含む)の主要な技術的特徴をまとめると以下の通り。

技術・スペック概要表

項目特徴・詳細
駆動方式4モーターシステム(クワッドモーター):各車輪に独立したモーターを配置し、緻密なトルク制御を実現
バッテリーM専用開発セル:航続距離よりも出力密度と冷却性能(両面冷却)を優先し、サーキット走行に対応
冷却システム強力な発熱に対応するため、内部抵抗の低減と高度な冷却機構を実装
サウンドMエレクトリック・サウンド:モーター音+内燃機関由来の低周波サウンドを合成し、加速感とリンクする音を生成
パフォーマンス初期のテスト段階で、既存の内燃機関Mモデルと同等以上の性能を確認済み
BMW-M3 (4)

市場での位置付けと競合優位性

この「M専用」エレクトリックシステムは、単に速いだけでなく「Mのフィーリング」を再現することに特化しています。

テスラやポルシェ タイカンといった先行する強力なEVに対し、BMW Mは「4つのモーターを統合制御する」という極めて複雑な技術をもって”物理法則を無視するかのような”コーナリング性能と、ドライバーとの一体感(コネクテッド感)とによって差別化を図ろうとしているわけですね。

開発責任者は「最初の完全電動Mハイパフォーマンス車両は、絶対に成功させなければならない」と語り、顧客に対して「Mは電動でもMである」ことを証明する覚悟を示していますが、たしかに「最初の電動版M」でコケてしまうとその後が続かなくなってしまい、その責任の重さは「推して知るべし」。

BMW-M3 (3)

結論

BMW Mの電動化は環境対応の妥協策ではなく、動画の中で開発エンジニアたちが目を輝かせながら「とてつもない(Holy sh*t)」「内燃機関を超える」と語る様子からは、EV化によってMのパフォーマンスが新たな次元へ突入したことが伝わってきます。

特に注目すべきは、彼らが「音」や「熱管理」といった、カタログスペックには表れにくい部分に情熱を注いでいる点。

これこそが、家電化しがちなEVにおいてBMW Mが「駆けぬける歓び」を提供し続けられる理由になるのだと期待でき、今後行われるニュルブルクリンク(ノルドシュライフェ)でのテスト走行の様子、そしてこの4モーターモンスターが正式発表される日が待ちきれない、といったところです。

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参照:BMW M(Youtube)

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