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| 次世代BMW 3シリーズは2026年に先陣を切って登場、EV版「i3」と「iM3」は完全新設計 |
フル電動版「Mモデル」は予想よりも早く登場しそうだ
さて、BMWが2026年に新型3シリーズを投入予定であることがリーク情報から判明。
ガソリン(ICE)モデルやPHEVに加え、注目すべきは完全電動モデル「i3」、そしてM部門が手がける「iM3」の存在です。
内燃エンジンモデルは従来のCLARプラットフォームを継続して使用するとされ、i3およびiM3は次世代EV専用アーキテクチャ「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」を採用し、これにより、パフォーマンスと効率性の大幅な向上が期待されています(つまりは同じ「3シリーズ」であってもガソリンエンジン搭載版とピュアエレクトリックモデルでは設計が異なる)。
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i3は2026年7月生産開始、iM3は2027年3月に
これまでにも数々の信頼性の高い情報を提供してきたBimmerpostフォーラムの投稿によると今回のリーク詳細は以下の通り。
- i3の生産開始:2026年7月(米国仕様は11月)
- iM3の生産開始:2027年3月
- 生産拠点:まずはドイツ・ミュンヘン本社工場、その後メキシコ・サンルイスポトシ工場でも生産予定(1年後から)
- 生産期間:2034年まで継続予定
カモフラージュ姿のプロトタイプが既に複数目撃されており、リリースが近いことは間違いなく、しかし「ガソリン版」「ピュアエレクトリック版」とのデザイン的相違がもたらされるのかどうかはちょっと気になるところで、しかしわざわざ「プラットフォームを分ける」ということは「電動版での妥協はなし」ということを意味しているのだと考えられ、となると電動版3シリーズは(ガソリン版と)ホイールベースやAピラーの位置など、”基本的なディメンションそものの”が異なるのかもしれません。※BMWはガソリンモデルのデザインも「ノイエクラッセ」に近づけるとしているが、完全に同じとすることは難しいと思われる
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「新型3シリーズ」グレード構成と装備の一部も判明
▼ i3のグレード
- 20 / 40 / 50 / M60(上位モデル)
- ※20以外は全てAWD(全輪駆動)
装備面では:
- イルミネーション付きキドニーグリル(アイコニックグロー)
- マルチファンクションシート
- 19インチホイール
- ※これらは従来5シリーズ以上にしか搭載されていなかった高級装備
▼ iM3の特徴
- 標準で20インチホイール装着
- カーボンセラミックブレーキオプション
- 麻繊維ベースの軽量素材を採用(従来のカーボン素材に代わるサステナブルな選択。これはすでにBMWが別途プレスリリースを発行している)
iM3は最大700馬力。Mモデル初の4モーター構成に?
正式なスペックは生産時に確定するとしつつも、iM3には最大出力約700馬力のクアッドモーター(4モーター)構成が搭載される見込みだといい、これにより今までのM3とは全く異なる次元の動力性能が期待されますが、さらに驚かされるのは「今後、よりハイパフォーマンスなバリエーションも追加される可能性がある」ということ。
ちなみにですが、iM3に採用されるプラットフォーム、そしてクワッドモーター構成は「1,341馬力以上にも対応可能」だとされるものの、今回700馬力に収められるのは、同世代にてラインアップされる「ガソリン版M3」「ガソリン版M4」への配慮なのかもしれません(それらの出力が現行モデルから大きく向上するとは思われず、しかし同じシリーズ内で馬力差をあまりに拡大することは商業上の理由から難しいのだと推測)。
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Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)とは? EVの未来を担う次世代アーキテクチャ
参考までに、このノイエクラッセ(Neue Klasse)とは、BMWが新開発したEV専用の次世代プラットフォームで、以下のような特徴を持っており、車体構造のみならず制御系やユーザーインターフェース(UI)においても大きな進化がもたらされるとアナウンスされています。
- 800V電装システム採用で急速充電性能が大幅向上
- 新型円筒型バッテリーセル(最大航続距離:iX3で最大400マイル=約640km)
- バッテリー容量:75 / 90 / 105kWhの3サイズ
- “Heart of Joy”と呼ばれる統合制御システムを持ち、駆動・シャシーを一元管理
- 電子制御のゾーン型アーキテクチャにより、配線長を約600m削減し軽量化
- ヘッドアップディスプレイ(HUD)に統一されたメーター類
- 3D ARナビゲーション(進行方向に矢印を投影)
- 音声AIアシスタントと大型センターディスプレイ
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参照:Bimmerpost