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【試乗:日産エルグランド】16年ぶりの全面刷新でその「走り」は別次元、ちょっと「ロールス・ロイス的」に。考え抜かれたアルファード「対策」にてその牙城を崩せるか

新型日産エルグランドのインテリア〜ステアリングホイール
Life in the FAST LANE.

| 16年ぶりに復活した「日産のフラッグシップミニバン」 |

日産は「日産らしく」走る楽しさを追求

さて、先程は新型 日産 エルグランドを「見てきた」印象をお伝えしましたが、今回は実際に「エルグランドを試乗してみたインプレッション」をお届けしたいと思います。

約16年ぶりのフルモデルチェンジを果たした新型エルグランドは「元祖プレミアムミニバン」の復権を狙う日産入魂の一台であり、ミニバン市場を思うがままにするトヨタ アルファード / ヴァルファイアへの対抗馬なるべく生を受けた戦略モデル。

今回のモデルチェンジにおける最大の特徴は「第3世代e-POWERとe-4ORCEを組み合わせた新しいパワートレーンを採用したこと」であり、日産は単にラグジュアリーさを追求するだけではなく、「運転して楽しい高級ミニバン」というエルグランドらしさを徹底的に磨き上げたというわけですね。

新型日産エルグランドのエクステリア〜フロントサイド
Life in the FAST LANE.
新型日産エルグランドのエクステリア〜フロントサイド
新型 日産 エルグランドを見てきた。その印象は「サイバーヤンキー」、ターゲットは完全に「アルファード / ヴェルファイア、この”割り切り”が素晴らしい

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第一印象は「想像以上に大きい」

まずエルグランドの第一印象は「かなり大きい」というもので、それもそのはず、全長約5m、全幅約1.92mという堂々たるボディはオフィシャルフォトで見る以上の存在感があるようにも。

なお、試乗車のボディカラーは「ブラック」ですが、たとえばホワイトであれば「グリルが非常に目立つ」はずなので、これまた違う印象を受けることになったのかもしれません。

新型日産エルグランドのエクステリア〜フロントグリル
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早速新型エルグランドに乗ってみよう

エルグランドのコクピットは「日産の良心」の集大成である

そこで早速試乗へと移りますが、着座位置はちょっと高めで、そのため「ステップ」が設けられるなど配慮も十分。

新型日産エルグランドのインテリア〜ドア開口部
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シートは非常に高級感があり・・・。

新型日産エルグランドのインテリア〜フロントシート
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ステッチやパイピング、パーフォレイト(穴開き)加工など様々な手法によって高級感を演出していますが、このツートンカラーは「日本車離れした」雰囲気がありますね。

新型日産エルグランドのインテリア〜ドアインナーパネルのステッチ
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フロントの視界は「かなり」良好な部類で、実際のところ日産は視界を非常に重要視することで知られており、三角窓を設けたりAピラーを細くしたり(さらには内張りをコンパクトにして視界を遮らないようにしたり)して可能な限り死角をなくすように配慮しています。※ドアミラーが左右斜め前を隠してしまう範囲も最小限

新型日産エルグランドのインテリア〜フロントウインドウ
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なお、このフロントガラスは外から見る以上に傾斜が「ゆるく」そして前の方にまで伸びており、そして前方の下端を掃除するには「たぶん手が届かないだろうな」と思ったり(ランボルギーニ ウラカンを想起させるほどの奥行きである)。

新型日産エルグランドのインテリア〜フロントウインドウ
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ドライビングポジション、ミラーの位置も決まりやすく、「スタート」ボタンを押してシステムを起動させ・・・。

新型日産エルグランドのインテリア〜センターコンソール
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ダッシュボードにある「D」ボタンを押せば車両を走らせることが可能です。

新型日産エルグランドのインテリア〜ダッシュボードのスイッチ
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なお、日産の(最近の)インテリアは非常によく考えられていて、たとえばR(リバース)」だとボタンの形状に変化がつけられていて押し間違いがないように配慮されていたり、そもそも各種ボタンのサイズが大きく視認性が高かったり、そして操作頻度の高いスイッチ類には独立した「アナログ」を採用し、(右ハンドルであっても左ハンドルであっても)手が届く位置に設定されていたり。

一方で使用頻度が低いものは「タッチ式」としてダッシュボードに埋め込まれ、インフォテイメントディスプレイとともに操作するという仕組み。

新型日産エルグランドのインテリア〜ダッシュボードのスイッチ
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e-POWERはさらに自然なフィーリングへ

アクセルを踏み込むと約2.5トン級のボディとは思えないほどスムーズに加速するのが印象的で、従来のe-POWERで指摘されることがあったエンジン始動 / 停止時の違和感が大幅に改善され、加速フィールは”より自然”になっています。

これは先日試乗した新型キックス同様の改良ポイントであり、環境性能(燃費)までをも含めたトータルバランスだと「無敵」レベルのパワートレインといった印象です。※発電用エンジンは約140PS、駆動モーターはフロント205PS・リア136PS相当となり、発進加速や高速安定性を重視したセッティングとなっている

なお、パワー感としては「モリモリ」という感覚で、平地から上り坂へと差し掛かったとしても(ガソリン車のように)速度が落ちずグイグイと登ってゆき、「一定のアクセル開度で」速度を維持することが可能です。

新型日産エルグランドのエクステリア〜フロントタイヤ
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e-4ORCEの完成度は非常に高い

今回もっとも印象的だったのは(やはりキックス同様に)新世代e-4ORCEの威力であり、たとえば一般的な大型ミニバン(というのも変な表現ではあるが)では、交差点やワインディングロード、加速や減速においてで車体の揺れが気になるものの、新型エルグランドはロールや前後のピッチングを「前後左右のトルクベクタリングにて」巧みに抑えていて、たとえばカーブで車体が「外側に」傾く前に内側の前輪へとトルクをかけて「車体を引っ張り」姿勢の乱れを防ぐという感じ。

加速時の「フロントの浮き」についても同様で、加速に転じた際にはフロントホイールにトルクをかけることでフラットな姿勢を保つこととなり(実際にはブレーキも含めたもっと複雑な制御である)、「いついかなる時も」車体をフラットに保ち、そのボディサイズを感じさせないキビキビした走り、そして安定感をもたらしているわけですね。※ただ、印象としては(重量が軽いためか)新型キックスのほうがうまく姿勢を制御できているようだ

ちなみにですが、ドライブモードによって回生ブレーキの強さが変更され、「エコ」「パフォーマンス」では回生ブレーキ強め、そして「コンフォート」「スタンダード」だとガソリン車ライクなフィーリング。

新型日産エルグランドのエクステリア〜フロント正面
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静粛性はクラストップレベル

静粛性が大きく進化していることも特筆すべき点であり、ロードノイズや風切り音は巧みに抑えられ、室内での会話のしやすさは非常に高いレベル。

こういった点もやはり新型キックス同様で、つまり「(フラッグシップたるエルグランドだから静かというわけではなく)これからの日産車はこうなる」のだと考えられます(発電用エンジンが始動しても存在感は控えめで、高速巡航ではEVに近い静けさを味わえる)。


アルファードとの違い

アルファードは後席の豪華さやブランド力が魅力ではありますが、新型エルグランドは「ドライバビリティの高い高級ミニバン」という方向性が際立ちます。

特に、以下の点はエルグランドならではの個性と言えるのかもしれませんね。

  • e-4ORCEによる高い操縦安定性
  • EVライクな加速フィール
  • 高い静粛性
  • 自然なブレーキフィール(スムーズストップ機能)
新型日産エルグランドのインテリア〜インフォテイメントディスプレイ
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試乗インプレッションまとめ

新型エルグランドは、単なる「豪華なミニバン」ではなく、「日産の技術と未来が詰まったフラッグシップ」。

「外界とは隔絶された静粛性」「パワフルなエレクトリックモーターによって、地形が変わろうとも一定の速度を維持できる走破性」「カーブであっても、急激な加減速であっても姿勢を一定に保つ安定性」を考慮するに、「どんな環境や地形であっても、アクセル、ブレーキ、ステアリングホイールの入力に対し、必ず求められた、そして同じ反応を示す」という絶対的安心感を与えてくれるクルマだということに。

考え方によっては「ゲームのコントローラーと画面の中のクルマ」のようでもありますが、しかしエルグランドはスポーツカーではなく、フィードバックはとくに求められるものではないので、この「ロールス・ロイスのような」乗り味で全然OKなのだと思われます。

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新型日産エルグランドのエクステリア〜リア
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ブランド力やリセールではアルファード/ヴェルファイアが依然として強力なライバルで、現時点ではそこには及ばないかもしれず、しかし走行性能や静粛性を重視するユーザーにとって新型エルグランドは非常に魅力的な選択肢と言えそうです。

つまるところ、日産は「16年ぶりの全面刷新に相応しい完成度を実現した」ということになり、ファンにとって「待った甲斐があった」1台であると断言することができるのがこのエルグランドというわけですね。

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