
| 正直、テメラリオはこれまでのベイビーランボとは「次元が違う」 |
完全に独自のセグメントへとステップアップ
さて、ランボルギーニ・テメラリオに試乗。
このテメラリオ(Temerario)は長年ランボルギーニの主力モデルだったウラカン(Huracán)の後継車という位置づけで、2024年に発表され、ランボルギーニのである電動化戦略「HPEV(High Performance Electrified Vehicle)」の第2弾として登場したスーパーカー。
現在のランボルギーニのラインアップでは以下のような構成となり、現在はラインアップすべてが電動化モデル(PHEV)へと移行していますが、テメラリオはその中核を担うモデルであり、ウラカンの伝統を受け継ぎながらも新時代のランボルギーニを象徴する1台というわけですね。
- レヴエルト(Revuelto):V12 PHEVのフラッグシップ
- テメラリオ(Temerario):V8 PHEVのミッドシップスポーツ
- ウルス SE(Urus SE):PHEVのスーパーSUV
そしてテメラリオ最大の特徴はランボルギーニ初となる”ツインターボV8エンジン+3基の電気モーター”を組み合わせたプラグインハイブリッドということになりますが、まずスペックは以下の通り。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エンジン | 4.0L V8ツインターボ |
| 電気モーター | 3基 |
| システム最高出力 | 920PS(677kW) |
| トランスミッション | 8速DCT |
| 駆動方式 | 電子制御AWD |
| 0-100km/h | 2.7秒 |
| 最高速度 | 343km/h |
| バッテリー | 3.8kWh リチウムイオン(PHEV) |

この記事の要約
- ランボルギーニ・テメラリオはけっこう大きなスーパーカーである
- エレクトリックモーターを3基搭載する「PHEV」、そして4WDであり、直接の競合ともいうべきスポーツカーは存在しない
- 試乗車は「標準仕様」とサーキット志向のオプション「アレッジェリータ パッケージ装着車」の2台

ランボルギーニ・テメラリオはこんなスーパーカー
そこでまず「テメラリオとはどんなクルマなのか」を掘り下げてみましょう。
最大の見どころは「1万rpmまで回るV8」
テメラリオの新開発4.0L V8ツインターボは、最高回転数10,000rpmという、市販ターボエンジンとして極めて珍しい高回転型で、通常だとターボエンジンは低中回転域のトルク重視となる場合が多く、しかしテメラリオのそれは自然吸気V10のような伸びやかな回転フィールを目指して開発され、エンジン単体で800PSを発生し、3基のエレクトリックモーターと組み合わせることで「システム合計920PS」に達します。

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3基のモーターの役割
エレクトリックモーターはそれぞれ異なる役割を持っていて・・・。
- 前輪に2基:左右独立で駆動し、トルクベクタリングを実現
- 後方に1基:エンジンとトランスミッションを補助し、加速や変速をサポート
これらにより発進時やコーナー立ち上がりではエレクトリックモーターが瞬時に駆動力を発生し、ターボラグを感じさせない加速を実現することに。
シャシーも完全新設計
テメラリオはウラカンの改良版ではなく、まったく新しいアルミ製スペースフレームを採用しており・・・。
- 剛性の向上
- 軽量化
- 衝突安全性の向上
といった特徴に加えて室内空間も見直され、身長190cm前後のドライバーでもヘルメット着用時の余裕が確保されるなど、居住性も大幅に改善されています。

デザイン
テメラリオでは、ランボルギーニらしいシャープなスタイルを継承しつつ、新世代ランボルギーニらしいデザインが採用されることに。
- 六角形(ヘキサゴン)モチーフのデイライト
- エンジンが見えるリアデッキ
- 機能性を重視した大型エアインテーク
- 空力性能を高めるリアスポイラー
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そしてウラカンからは大きくデザインが変わり、特にディティールへのこだわりが一気に加速。
これはウラカンのデザインを担当したのがフィリッポ・ペリーニ氏、テメラリオのデザインを担当したのがミッチャ・ボルカート氏という差異に起因するものだと思われ、ミッチャ・ボルカート氏の「デザインオタク」っぷりがいかんなく発揮された結果であるとも捉えています。

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とくにリアサイドの「ブレード状の」パーツ、そしてリアタイヤのはみ出しを法規的にクリアするためのアーチとリアサイドマーカーとの統合などは非常に秀逸と感じるところ。

一方、インテリアではランボルギーニの最新世代に共通する「宇宙船の操縦席」をイメージした意匠が採用され、文字通り「独特」の雰囲気を放っていますが、その詳細については過去の投稿を参照していただければと思います。

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なお、「メタリックグレー」が標準仕様、そして「イエロー」がアレッジェリータパッケージ装着車。

ドライビング性能
「ウラカンEVO」にて登場したランボルギーニ独自のLDVI(Lamborghini Dinamica Veicolo Integrata)の最新バージョン「LDVI 2.0」が以下を統合的に制御し、ドライバーの操作に応じて最適な車両挙動を実現するほか、ドリフトモードなど運転の楽しさを高める制御も備えています。
- 四輪駆動
- トルクベクタリング
- 電子制御サスペンション
- 回生ブレーキ
- モーター制御

テメラリオのボディサイズ
テメラリオは「PHEV化」によって先代ウラカンより一回り大型化しており、全高が「1,200ミリを超えてしまった」ことが一つのトピック。
これは北米市場(体が大きなユーザーが多くヘッドクリアランスに対する要求が強かった)に配慮したためだと思われますが、現行世代に入って逆に「1,200ミリを切った」フェラーリのミドシップモデルとは対象的なところですね。
| 項目 | テメラリオ | ウラカン EVO | 差 |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,706mm | 約4,520mm | +186mm |
| 全幅 | 1,996mm | 1,933mm | +63mm |
| 全高 | 1,201mm | 1,165mm | +36mm |
| ホイールベース | 2,658mm | 2,620mm | +38mm |
なお、もっとも近いライバルと目されるフェラーリ296GTBとのサイズ比較はこんな感じ(ただ、テメラリオの価格帯やスペック、パッケージングは非常に独特であり、直接の競合ともいえるクルマは存在しない)。

| 項目 | テメラリオ | フェラーリ296 GTB |
|---|---|---|
| 全長 | 4,706mm | 約4,565mm |
| 全幅 | 1,996mm | 約1,958mm |
| 全高 | 1,201mm | 約1,187mm |
| ホイールベース | 2,658mm | 約2,600mm |

ここでついでに、フェラーリ296GTBとのパワートレイン、パッケージングの比較を行ってみるとこんな感じ。
| 項目 | テメラリオ | フェラーリ 296 GTB |
|---|---|---|
| エンジン | 4.0L V8ツインターボ | 3.0L V6ツインターボ |
| システム出力 | 920PS | 830PS |
| モーター | 3基 | 1基 |
| 駆動方式 | AWD | RWD |
| 0-100km/h | 2.7秒 | 約2.9秒 |

試乗車の1台には「アレッジェリータ パッケージ」が装着
なお、試乗車には アレッジェリータ(Alleggerita)パッケージが装着され、これは一言でいうと「サーキット走行を強く意識した軽量・高性能パッケージ」。
通常のテメラリオでも920PSを発生する圧倒的な性能を誇りますが、アレッジェリータ仕様では軽量化と空力性能の向上により、さらに鋭いハンドリングと高いコーナリング性能を実現しています。
他の例を持ち出すならば、フェラーリの用意する「アセットフィオラノ パッケージ」のようなイメージですね。

特徴1:25kg以上の軽量化
軽量なカーボンファイバー部品を多数採用し、カーボンホイール装着時には25kg以上の軽量化が実現されますが、主な軽量化部品は以下の通り。
- カーボンフロントスプリッター
- カーボンリアディフューザー
- カーボンエンジンカバー
- カーボンサイドロッカー
- カーボンリアスポイラー
- カーボンホイール(オプション)

特徴2:空力性能が大幅向上
ランボルギーニによれば以下のパフォーマンスアップが期待でき、ウラカンEVO比だと(ベース使用のテメラリオで)ダウンフォースは103%向上、アレッジェリータ仕様では158%も向上することに。
- ダウンフォース:約67%向上
- 空力効率:約62%向上
これにより以下が大きく改善される、と説明されています。
- 高速コーナー
- ブレーキング時の安定性
- サーキットでのラップタイム

特徴3:専用デザイン
アレッジェリータ仕様は見た目もかなり攻撃的になり、その特徴として・・・。
- より大型のリアスポイラー
- 専用フロントスプリッター
- 織り目の見えるカーボンパーツ
- カーボンホイール(試乗車には非装着)
- ブラック仕上げパーツ
などが装着され、一目で通常モデルとの差が分かります。

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特徴4:インテリア
室内も大幅に軽量化され、(標準仕様車であっても)レーシングカーに近い雰囲気へ。
- カーボントリム
- 軽量スポーツシート
- 軽量素材の内装
- アルカンターラ仕上げ

なお、アレッジェリータ・パッケージ装着車ではドアインナーパネルなどいくつかの部位がカーボンファイバーへと置き換わることに。

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