
| ここ最近になってチョコチョコと聞かれるようになった「ベイビーGクラス」のウワサではあるが |
未だにその詳細については見えてこない
メルセデス・ベンツの象徴であり、ラグジュアリー・オフローダーの最高峰として世界中で圧倒的な人気を誇る「Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)」。
その弟分として登場が予告されているコンパクト版SUV「ベビーGクラス(通称:Little G)」について、新たな重要情報が報じられており、シュトゥットガルトで開催されたイベントにおいて、メルセデス・ベンツの最高幹部陣がメディアの取材に応じ、「ベビーGクラスは本家Gクラスの単なるコンパクト版(カーボンコピー)にはならない」と公式にコメントすることに。
本家のDNAを受け継ぎつつ、独自の役割とターゲット層を掲げて誕生する「Little G」の真の姿に迫ってみましょう。
この記事の要約
- メルセデス・ベンツのイベントにて、Gクラス部門を統括するメルセデスAMG CEOのステファン・ヴェックバッハ氏が、開発中の「ベビーGクラス(Little G)」は本家Gクラスとは「まったく異なるモデルになる」とコメント
- 本家Gクラスの純粋な縮小版(カーボンコピー)を目指すのではなく、全く別のターゲット層やセグメントに向けて訴求するアプローチをとることが明確化
- 高い悪路走破性DNAを継承しつつ、内燃機関(ハイブリッド)とEV双方のパワートレインを設定し、24ヶ月以内(2027年〜2028年頃)の市場投入に向けて開発が進められている

メルセデス・ベンツ「ベビーGクラス」の概要
メルセデスAMGのCEOであり、Gクラスおよびマイバッハ事業の統括責任者を務めるステファン・ヴェックバッハ(Stefan Weckbach)氏。
同氏は今回「ベビーGクラスは異なるセグメントをターゲットにし、本家である兄(あるいは父母)とは大きく異なる存在になる」と明言しており、ヨーロッパ各地でプロトタイプ(テストミュール)の目撃が相次ぎ、本家譲りのボックススタイル(角型フォルム)が確認されていることから「安価なGクラスのミニ版」という見解が広がっていたものの、メーカー側が双方の役割を明確に区別している(金太郎飴にはならない)ことが明らかに。
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特徴・スペック・デザイン
この「ベビーG」あるいは「リトルG」につき、本家Gクラスの既存顧客をそのまま奪うのではなく(それでは投入の意味がまったく無いので)、新しい顧客層を開拓するための全く新しいオフローダーとして位置づけられているといい、そこでGクラスファミリーとしての強いDNAを持ちながらも、日常の扱いやすさと高い性能を両立したパッケージングが検討されています。
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- 本家譲りの優れたオフロード走破性:メルセデス・ベンツグループCEOのオラ・ケレニウス(Ola Källenius)氏は、急勾配のテストコース(シェックル山)を過酷な速度で走破できる本家Gクラスの唯一無二な走行性能を強調しつつも、「Little Gも非常に優れたオフロード能力を備えることになる」と太鼓判を押している
- ハイブリッドとフル電動(EV)のマルチパワートレイン:当初はEV専売モデルとして噂されていたものの、EV仕様に加えて内燃機関(ガソリンエンジン/ハイブリッド)の双方をラインナップする計画が確認済み。EVモデルには約85kWhのバッテリーとデュアルモーターが組み合わされ、ロングレンジを実現すると見られている
- 24ヶ月以内の市場投入スケジュール:オラ・ケレニウスCEOが直近で明かした通り、市場投入は「24ヶ月以内(2027年〜2028年頃)」と見込まれており、ハンガリーのケチケメート工場でのインハウス生産が計画されている
| 項目 | メルセデス・ベンツ ベビーGクラス(Little G)要約 |
| 車両位置付け | 本家Gクラスとは異なる顧客層をターゲットとしたコンパクトSUV |
| 市販予定時期 | 2027年〜2028年(24ヶ月以内) |
| パワートレイン | フル電動(EV) & 内燃機関(ハイブリッド) |
| 予想EVスペック | 85 kWhバッテリー / デュアルモーターAWD |
| 悪路走破性 | 本格的なオフロード性能を確保 |

競合比較・市場での位置付け
本家Gクラスが約1,900万円〜3,000万円という超ラグジュアリー層に向けたステータスシンボルであるのに対し、「ベビーGクラス」は手の届きやすい価格帯で展開される見通しで・・・。
- 都市型プレミアムSUVとの差別化:BMW「X3」やアウディ「Q5」といった都市型プレミアムコンパクトSUVの領域に参入しつつ、それらにはない本格的なスクエアデザインとタフなオフロード走破性を提示する
- コンパクト・本格オフローダー市場の牽引:ランドローバーが計画しているコンパクト版ディフェンダー(ディフェンス・スポーツ等)や、フォード「ブロンコ・スポーツ」、Rivian「R2」などのセグメントと真っ向から対峙し、Gクラス由来の絶大なブランド力で圧倒的なアドバンテージを築く狙いがある
補足情報
今回の経営陣の発言からは、ブランド価値を守りつつ市場を拡大するメルセデスの緻密なブランド戦略が見えてきます。
- 本家Gクラスの価値(希少性)を守る決断:本家Gクラスをそのまま小さくして廉価販売してしまうと、既存のGクラスオーナーが持つ「圧倒的な特別感やステータス」を損ねるリスクも。あえてセグメントとターゲット層を明快に分けることで、本家Gクラスのブランド価値を維持したまま、新しいファンをメルセデスファミリーへと引き込む設計がなされている
- 時代に応じた柔軟なパワートレイン選択:電動化一辺倒ではなく、ハイブリッドモデルをしっかり併設することで、充電インフラが未発達な地域や長距離ドライブを好むユーザーのニーズを満たし、グローバル市場での成功率を高めている
ただ、現時点ではどこが「(役員がコメントしたように)全く違う」のかはわかっておらず、ただし「悪路走破性」については現在のGクラスとほぼ共通することがわかっているため、異なるとすれば「サイズ」「デザイン」というところになるのかも。※リトルgが「快適性」を売り物とし、この方向でGクラスを超えることは考えにくい
ちなみに初代GLB登場時にも「Gクラスの小型版になる」と言われつつも「全く異なる」スタイリングで登場しており、メルセデス・ベンツは「Gクラス」ブランドそのものを安売りしたくはないのだと思われます。

なお、視点を変えてみるといくぶん「リトルg」の姿を想像しやすく、メルセデス・ベンツが他社に奪われている客層を取り替えず、あるいは現在獲得できていない客層を取り込むための手段がこのリトルgであるとするならば、ポルシェやアウディのSUVが持つスタイリッシュさ、あるいはジープ・ラングラーが持つ高いカスタマイズ性(もしくはその両方)を盛り込む可能性が非常に高く、たとえば後者だと「ランクル300に対するランクルFJ」のようなイメージとなるのかも。
たとえばトヨタはランドクルーザーシリーズに「FJを追加することで」ランクルブランドのイメージを損なうことなく顧客の裾野を拡大することに成功しており、これと同様に、メルセデス・ベンツとしては「まずはGクラスブランドのエコシステムの中に」顧客を取り込み、そこから上位モデルへと還流させて「顧客を逃さず利益を増加させる」ことを考えているのだと思われます。
結論
メルセデス・ベンツが満を持して送り出す「ベビーGクラス(Little G)」は、本家GクラスのアイコンデザインとタフなDNAをしっかりと継承しながらも、(Gクラスが欲しいけれど高くて買えない人に向けたものではなく)全く新しい価値観とターゲットに向けた新世代のオフローダー。
内燃機関とEV双方の選択肢、扱いやすいサイズ感、そして本格オフローダーの走り。まだまだそのデザインやキャラクターについてはナゾが多いものの、24ヶ月以内とされる正式発表に向けて、これからどのような仕様やデザインがお披露目されるのか、世界中から熱い視線が注がれているというところかと思います。
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