クラシック(空冷)ポルシェのカスタムというと「ジンガー」が有名ですが、今回新たに「ワークショップ5001」がクラシックポルシェのカスタムを発表。
最初の一台は1973年製911ですが、完全にベアシャーシ状態に戻した後にレストアも行っています。
ボディカラーはナルド・グレー、エンジンは3.4リッターフラット6で300馬力を発生。
サスペンションはKWの調整式を入れるなど各部は現代風となっており、制作には数千時間を要した、とのこと。
反面ホイールはスティール製でヘッドライトも当時風のレンズを持つなど非常にシンプルな作りですが、それだけにおそらく価格も抑え気味と思われます。
ジンガーが細部に至るまで丁寧な作りを行い、機能や外観ともに「最上級」を目指しているのに対し、このワークショップ5001は信頼できるパワートレーンや足回りの装着を行い、あとは必要最低限に留めるなどコンセプトの違いがあるようです。
信頼性が高い(毎日使用できる)クラシックポルシェに乗りたい、しかしジンガーは高すぎる、という人にとっては良い選択となりそうですね。
なおジンガーの成功によって「クラシックポルシェのカスタム」市場は一気に加熱しており、そのため多くのチューナー/ショップも参入。
「ドイツのジンガー」と言われるKaegeも勢力を拡大しているようです。
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「The Octane Collection」によってレストアされたポルシェ911(1973年930 3.0SC)。
クラシック911のレストアというとジンガーが有名ですが、最近になってその他いくつか同様の会社が出現。
今回のオクタン・コレクションもそのひとつですね。
なお価格は3500万円程度と非常に高価ですが、レストアの手間を考えると「やむをえない」のかもしれません。
今回の911についてはハンドステッチがほどこされた内装やワイドフェンダーなどボディのカスタム、17インチサイズのフックス・ホイール、カスタム・サスペンションなどが盛り込まれ、非常に魅力的な仕上がりに。
エンジンは993スーパーカップに使用されるものをポルシェから供給を受けており、等長エキマニ、ステンレス製エキゾーストパイプを装着。
出力は300馬力とのことですが、おそらくは非常に軽量なボディやほぼドライバーアシストなしと思われる仕様から見て、痛快極まりない走りを実現するものと思われます。
ベースを探すのが難しいかもしれませんが、今後こういった「クラシックポルシェのレストアと改造」はちょっとしたブームになりそうな予感があり、正直「最新の911Rと最新技術でレストアとカスタムされたクラシック911」とどちらを取るかと言われると、後者を取るかもしれない、と考えたりします(ぼくは空冷に対してそれほど強い思い入れを持っているわけではないのですが)。