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外観は市販車、中身はレースカーのランチア・デルタS4が競売に。予想では6800万円

2017/05/13

1885年製、ランチア・デルタS4ストラダーレがオークションに登場予定。
これはグループBのホモロゲーション獲得用に生産されたもので、そのためホモロゲーションの規定を満たす200台のみが生産されたもの。
グループBはもはや「伝説的」と言えるカテゴリですが、これは認められた改造の幅が大きく、マシンの性能が非常に高かったため。

0-100キロ加速においても当時のF1と同じタイム、モナコ市街地コースにおいてもF1で入賞しうるタイムを誇っていたとされますが、とにかく今考えると「行き過ぎた」クラスだったと思います。

そのためか1986年には死者3名を含む40人規模の(観客を巻き込んだ)事故が発生してカテゴリそのものが危険視されるようになり、そのままグループBは廃止に。

今回登場のランチア・デルタS4ストラダーレはその意味でも非常に貴重な車で、しかも走行距離は1600キロとごくわずか。
ボディカラーはメタリックレッド、内装は明るいブラウンのアルカンターラとなっています。
登録は1989年でランチア発行の整備手帳、保証書、取扱説明書なども完備。

エンジンは1.8リッター、スーパーチャージャーとターボチャージャーの2基がけとなり250馬力を発生。
ランチア・デルタS4のレーシングバージョンでは出力400〜500馬力となっていますが800馬力バージョンも存在し、こちらはポルトガルのエストリル・サーキットにおいて当時のF1のポールポジションに並ぶタイムを記録。
グループBは「公道を走るF1」とも言われていたものの、まさにそれを証明するかのような事象ですね。

ボディパネルはグラスファイバーでクロームモリブデン製のスペースフレームを持ち(確かに画像を見てもこれが市販車とは思えない構造を持っている)、上述の250馬力エンジンにトランスミッションは5速マニュアル、駆動方式は4WD、車体重量は1200キロ、というスペック。

内装もほぼ新車のようなコンディション。
二度と出てこないレベルの状態でもあり、予想落札価格については最高で6800万円ほど、と見られています。

VIA:Motor1

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