｜ 1986年に製造されたリムジンレストアし、さらに延長して記録を更新 ｜
エンジンは前後にV8を2基搭載、実際に走行できるが走れる道がないらしい
さて、世の中には様々な自動車に関するギネス記録が存在し、「速さ」意外にも「階段を何段登った」「どれくらいの重さの飛行機を牽引した」「どれくらい狭いスペースに駐車した」など、（その記録に挑戦することを）想像することすら難しい記録が存在します。
そして今回紹介するのは「世界でもっとも長いクルマ」というギネス記録を持つ一台ですが、これはもともと1986年に、バーバンクにて（カスタマイザーのジェイ・オアバーグにより）製造されたカスタムカー。
このクルマには「アメリカンドリーム」なるニックネームが与えられ、当時様々なメディアに取り上げられたものの、その後はこんな感じでニュージャージーの倉庫にて打ち捨てられた状態となっていたのだそう。
3年かけてレストアしたらこうなった
そしてフロリダの自動車コレクター、マイケル・デザー氏が2019年にこの「アメリカン・ドリーム」を購入し、そこから3年かけてようやくレストアを完成させることになったわけですが、その姿がこちら。
ベースとなっているのは1976年式のキャデラック・エルドラド、その全長はなんと30.45メートルです。
なお、レストアするに際してもこの車両を「そのまま」輸送するのは非常に難しく、よってこのクルマが保管されていたニュージャージーから、レストアを行うオーランドまで「2つにクルマを分割して」運んだのだそう。
車輪は「26輪」あるようで、フロントはこんな感じでタイレル6輪（フロントは4輪）もびっくりの6輪。
ちなみにこの6輪すべてが「曲がる」のかどうかは不明です（しかし、6輪が曲がらないと方向転換も難しい）。
そしてこれだけの車体を1基のエンジンで動かすことは難しく、動力源には2基のV8エンジンを使用しています。
最大乗員はなんと75名だそうですが、そこまで来るともう「大型バス」といった感じですね。
ただ、実際に75人乗ると、車体が耐えることができたとしても、V8エンジン2基では走ることができないかもしれません。
そして車体後部にはプール（ジャグジー）やヘリポート、パターゴルフも（ウォーターベッドもあるらしい）。
改造費用は輸送費まで含めると約25万ドル（約2900万円くらい）だと報じられています。
ドア（？）の開閉方法はこんな感じ。
こちらがそのジャグジー。
ジャグジー付きのリムジンはまだ他にもみたことがありますが、この「パターゴルフ付き」は今までに見たことがないように思います。
そして極めつけはヘリポート！
当然ながらヘリコプターを駐機可能で、約2,300kgまでの荷重に耐えられる、とのこと。
この「アメリカンドリーム」は見事ギネスに認定
そして今回、ギネス・ワールド・レコーズの審査員が慎重に車両をチェックし・・・。
見事「世界一長いクルマ」に認定！
なお、このアメリカン・ドリーム号は「技術的には」走行可能であるものの、公道を走るには長すぎると述べており（法的に走行できるのかどうかは不明）、よってこのあとはフロリダ州オーランド郊外にあるデザーランド・パーク自動車博物館の展示車として使用される予定なのだそう。
つまりこのオーナーさんは「ギネス認定を受けるためだけに」このリムジンをレストアしたという、生粋のカーガイというわけですね。
「アメリカン・ドリーム」号が世界一長いリムジンに認定される動画はこちら
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