1982年に倒産し2022年に新型車を発表したデロリアン！公式にて「倒産しなかったらこういったモデルを発表していた」という架空の社史を公開

｜　デロリアンはフルラインアップメーカーになることを公言しているが　｜

こういった架空の歴史もなかなかに面白い

さて、デロリアンは5月に「ニューモデル」としてアルファ5を発表していますが、これはピュアエレクトリック、そして88台のみの限定販売となり、各部はデロリアンをモチーフとしながらも全く異なるクルマのように仕上がってしまったという一台。※「88」というのは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にてタイムマシンがタイムスリップする速度でもある

そして今回、デロリアン・モーター・カンパニー（DMC）CEOのヨースト・デ・フリース氏が「アルファ5」にいたるまでの道のり、つまりここまでにはアルファ2からアルファ4までがあったと記したコンテンツを公開したと発表していて、面白いことにこれは「デロリアンが倒産しなかったという想定に基づく、架空の」物語となっています。

たしかに順を追っては開発するのはよくある手法だが

ちなみにですが、ミニにおいては、「クラシックミニ」から「BMWミニ（R50）」へとスイッチするに当たり、クラシックミニの登場からあまりに長く空いてしまった時間を埋めるため、クラシックミニからBMWミニにいたるまでに何台かのミニが存在したという設定を行い、順当にモデルチェンジを繰り返したらBMWミニになったというデザインプロセスを経たと言われます。

そして今回のデロリアン「アルファ5」についても同様の手法を採用したようで、まずデロリアンは（バック・トゥ・ザ・フューチャーのタイムマシンに使用された）DMC-12の後、1980年代にアルファ（Alpha）というシリーズを立ち上げたという設定を行うことに（もちろんこの時点で架空。デロリアンは1982年に倒産している）。

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ロゴも当時風で面白い！

参考までに、1982年に考えられたのがこのDMC-12（これだけは本物）。

DMC-12にプラスして販売されるはずだった4シーターだと推測しますが、DMC-12同様にガルウイングドアを持っています。

そこからまたIF設定に戻って「アルファ2」。

DMC-12をリセットし、新たな出発点として考えられた2シーターのスポーツカーです。

ガソリンエンジン搭載という設定を持つものの詳細は不明です。

2003年にはアルファ3がコンセプトカーとして登場するという設定ですが、GPSナビゲーションやリヤビューカメラという、当時先進的であったシステムを取り入れ、さらにはエレクトリックパワートレーンを搭載しているという設定です。

サイドウインドウ全閉というところを見るに、自動運転機能を内蔵しているのかもしれません。

ちなみにデロリアンはテスラ・モデルSの登場よりも6年早く（デロリアンの仮想軸では）エレクトリックモデルを考案していた、ということになりますね。※このアルファ3の発売は、コンセプトモデル発表から3年後の2006年という設定

2010年には「アルファ4」コンセプトが登場し、早くも電動化を成し遂げたデロリアンが次に狙ったのは「水素」。

こうやって見ると、デロリアンが今回公開した仮想の歴史は、自動車業界の様々なトレンドを取り入れているということがわかりますが、このアルファ4は2013年に市販されたという想定を持ち、これもまた当時ブームになりつつあった「SUV」ボディ形状をいち早く取り入れています。

2022年には先日発表された「アルファ5」が（現実世界に）登場し、ここからまたデロリアンの歴史は架空から現実へ。

デロリアンはどこへ向かう？

なお、デロリアンはこのアルファ5を発表した際に「今後も追加モデルを発表し、フルラインアップメーカーになる」とコメントしていて、つまりはスーパースポーツ、サルーン（セダン）やSUVが発表・発売される可能性も捨てきれず、もしかすると「アルファ2」「アルファ3」「アルファ4」が実際に登場する可能性も。※この際には「3つのモデルを公開」と言っていたので、アルファ2/3/4の3台は見事に符合する

そうなれば、デロリアンは「架空の時間軸」を遡ってゆくことになり、これはこれで「デロリアンらしい」んじゃないか、とも考えています。

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参照：DeLorean