| 新型デロリアンを発表したのは、初代デロリアンの設備を買い取った二代目デロリアン・モーター・カンパニー(DMC)」 |
このほかにもクーペ、サルーン、SUVの発表を計画しているようだ
さて、しばらく前から発表が予告されていた「新型デロリアン」がついに発表。※車名はティーザーにて公開されていた「エヴォルヴド」ではなかった
なお、「デロリアン」というのは社名(デロリアン・モーター・カンパニー)であり、このクルマの名称は「アルファ5」。
ぼくらのよく知るデロリアン、つまり映画バック・トゥ・ザ・フューチャーに登場するタイムマシン=デロリアンDMC-12と今回のデロリアン・アルファ5とは共通性が薄いように感じますが、デロリアン・モーター・カンパニーは今後「V8エンジン搭載のクーペ(こちらがかつてのデロリアンDMC-12に近くなるのかも)」「ピュアエレクトリックセダン」「水素を動力源に使用したSUV」を発売する予定があるといい、これから登場するモデルにも注意をはらいたいところです。
新型デロリアンと過去のデロリアンとはこういった共通性がある
今回デロリアン・アルファ5を発表したデロリアン・モーター・カンパニーは、もともとのデロリアンDMC-12を作った「最初のデロリアン・モーター・カンパニー(DMC)」を設備ごと買い受けた新しい組織ですが、これまでにもずっとDMC-12のレストアやパーツ供給を行うなど「デロリアン愛」の塊のような会社です(会社はイギリスにあるが、アルファ5の製造はアメリカで行うようだ)。
よって今回のデロリアン・アルファ5のデザインに際してもDMC-12を強く意識しており、フロントだと「2つのライト」「水平基調」を新しく解釈。
なお、ティーザー画像でも見られた「V」については、ガルウイングドアを開いた際のグラフィックをより強調するための手段であったようです。
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リアだと「3列」テールランプにパンパー状の「DeLorean」の文字へのオマージュが見られ、しかしテールランプはフロントとの共通性をもたせた水平、そして車体下部のストップランプ(リアフォグ?)もフロントと同じくガルウイングドアを示す「V」形状。
そのほかにも放射線状のマルチスポークを持つホイール、リアウインドウ上のルーバーを模したデザインなど、各部に初代デロリアンDMC-12へのオマージュが捧げられているようですね。
新型デロリアン・アルファ5はこんな車
そしこの新型デロリアン・アルファ5の全体を見てゆきたいと思いますが、なんといっても最大の特徴はこの「ガルウイングドア」。
いうまでもなく初代デロリアンDMC-12をイメージしたものですが、アルファ5の車体そのものも、初代デロリアンDMC-12をデザインしたのと同じイタルデザインが担当しています(ただし初代デロリアンDMC-12はジョルジエット・ジウジアーロの手によるものだが、今回のデロリアン・アルファ5は同氏が退職した後の作品)。
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このデロリアン・アルファ5は(2シーターのDMC-12とは異なり)4シーター構成を持ち、4人の乗降が容易となるようにガルウイングドアが非常に大きな面積を持っています。
ちなみにこういったガルウイングドアは、それを支えるダンパーに掛かる負荷が(ドアが重いので)非常に大きく、よってデロリアンDMC-12でもこれはひとつの「泣き所(ダンパーがすぐにヘタる)」でもあったのですが、もちろん新型デロリアン・アルファ5ではその対策がなされているものと思われます。
ボディサイズは全長4995ミリ、全幅2044ミリ(おそらくドアミラー含む)、全高1370ミリという「大型サルーン」なみのサイズを持ち、しかしフラッシュサーフェス化によってCd値は0.23に抑えられています。
現時点でプラットフォームについては詳細が公開されていないものの、このデロリアン・アルファ5は「ピュアエレクトリック」パワートレインを搭載し、ベースモデルだと100kWhのバッテリーを搭載し、0-100km/h加速2.99秒を達成するというので、かなりの俊足だと言えそうですね(最高速はリミッターによって250km/hに抑えられる)。
デロリアン・モーター・カンパニーの最高経営責任者(CEO)、ヨース・デ・フリース氏によると「デロリアン・アルファ5は、運転が好きな人のためのクルマです」と語り、副社長のネイロ・ハリス氏は「40年間、世界中の多くの人々にとって多くの意味を持つブランドを再構築する機会を得ました。私たちは今、この素晴らしい物語の新しい章を目撃しているのです」と語っており、このアルファ5については相当な自信を見せているもよう。
現時点では価格情報はなく、しかしこのデロリアン・アルファ5は「バック・トゥ・ザ・フューチャーにて、タイムスリップを可能とする速度」である時速88マイルにちなんだ88台の限定生産となる予定です。
ちなみにバック・トゥ・ザ・フューチャーにて「88マイル(時速141キロ)」がタイムスリップの速度として設定されたのには2つの理由があり、ひとつは「間違って誰かがチャレンジしないように(多くの道路の制限速度を超えており、当時はかなり高い速度でもあったので、これに達しようと考えさせないようにしたかったのだと思われる。当初の脚本ではタイムマシンが「冷蔵庫」だったが、それが廃止されたのと同じ安全配慮上の理由かもしれない)。
そしてもうひとつは単純に「覚えやすいから」で、実際のところ多くの人がこの「88マイル」を記憶にとどめていることからも、この設定が正解であったことがわかります。
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デロリアン・アルファ5のインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型デロリアン・アルファ5のインテリア。
独立した4つのシートを持つものの、後部座席の足元スペースは大きくはなく、これはその後方にバッテリーを積んでいる可能性が考えられそう。
ダッシュボードはエクステリアのライティング同様に「水平基調」を持ち、メーターには大きな液晶パネル、そしてセンターコンソールには(意外に小さな)フローティングマウントの液晶パネル。
物理スイッチは最小限にとどめられ、非常にシンプルな構造を持っているようですね。
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