| 80年代の変態カーがまたまたオークションに登場 |
「特別な」1986年製フォード・シエラ・コスワースRS500がオークションに登場予定。
フォード・シエラはもともとファミリーカーですが、これをグループAツーリングカーレースへと参戦させるためにフォードが「ホモロゲーション取得用」として500台の限定生産を行なったのが「フォード・シエラ・コスワースRS500」。
ワークスチームが「10台のみ」チューンしたうちの一台
そしてこのフォード・シエラ・コスワースRS500は上述の通り「普通の」RS500ではなく、というのもフォードDTMワークスチームである「ウルフ(Wolf)レーシング」が10台のみチューンしたうちの一台。
ウルフ・レーシングは1984年から1990年までフォードのワークスチームとして活動していますが、その期間中にこれら10台のチューンを行なったようですね。
もともとシエラ・コスワースRS500のエンジンは(その名の通り)コスワース製の2リッター225馬力で、これをさらにピストン交換、フューエルポンプ交換、レース用のウエストゲート装着、ECU打ち替え、エキゾースト交換等によって出力は一気に300馬力へ。
そのほかは強化サスペンション、16インチサイズのメッシュホイール、スポーツペダル、レース用シフトノブ等数多くの装備が奢られている、とのこと。
走行距離は38000キロで、このボディカラー(ムーンストーン・ブルー)はオリジナル、とのこと。
これまでオークションに出品されたシエラ・コスワースRS500はほとんどホワイトだったので、かなり珍しいボディカラーだと言えそう。
なお、予想落札価格は最高で600万円とのことですが、これは今までの例から見ると「かなり安い」数字。
「普通の」フォード・シエラ・コスワースRS500であってもこれまで1500-1800万円で落札されたことを考えると、不当に低いとも考えられます。
これまでにはこんな「変態」カーがオークションに登場
なお、80年代はけっこう「なんでもアリ」な時代で、モータースポーツ熱が世界的に高かった時代。
そのため各メーカーともこぞって過激なモデルを投入し、そのために市販モデルとかけはなれた限定シリーズも。
まず、こんなのは「序の口」とも言えるアルファロメオ75ターボ・エボルツィオーネ。
グラスファイバー製のワイドボディが装着されています。
そして変態度が高い、ランチア・ラリー037ストラダーレ。
フロントエンジンからミドシップへ、と構造変更までがなされています。
こちらも変態と言えるルノー5ターボ。
ファミリーカーをミドシップ化したという、現在の常識では測れないクルマです。
おそらくはもっとも変態度の高いフォードRS200 EVO。
2.1リッターエンジンから600馬力を発生するという常識はずれのスペックを持っています。