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その手があったか・・・。テスラが「売れ残った」サイバートラックをSpaceX(スペースX)とxAIに「身内買い」させた裏事情

テスラ

| テスラは「その気になれば」広い受け皿を持っている |

この記事の要約

  • 目標に遠く及ばず: 年間25万台の目標に対し、2025年のサイバートラック推定販売数はわずか2万台程度
  • SpaceXが救世主?: 在庫処分のためにSpaceXが1,000台以上のサイバートラックを購入
  • 倫理的懸念: 自身の他社の資金を使ってテスラの決算を粉飾しているとの批判が噴出
  • ブランドの崖っぷち: 8度のリコールと高い価格、奇抜すぎるデザインが一般層に響かず

詳細:年間25万台の「公約」はどこへ?

2023年のサイバートラック発売時、イーロン・マスク氏は「2025年までに年間25万台を販売する」と豪語していたものの、2025年が終わろうとしている今、現実はあまりにも残酷です。

最新のデータ(2025年Q3)によると、サイバートラックの販売台数はわずか5,400台弱にとどまっており、2025年通年でも2万台に届くかどうかという状況で、当初目標の10分の1にも満たない「歴史的失敗」の様相を呈しています(これまでテスラのクルマには”ハズレ”がなかっただけに、その失敗が際立っている)。

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テスラ
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なぜサイバートラックは失速したのか

発売当初こそ注目を集めたサイバートラックですが、以下の要因が販売の足かせとなっており、おそらくは今後も「人気化する」可能性はほとんどないのかもしれません。

  • 高騰した価格: 当初3.9万ドル〜とされた新車価格ではあったが、発売されてみると8万ドル(約1,200万円)以上に
  • 相次ぐリコール: これまでに8回以上のリコールを実施。アクセルペダルの固着や外装パネルの剥離など、品質問題が露呈する
  • 限定的なターゲット層: 「ゴミ箱のようなデザイン」と揶揄される外観を好む層は予想以上に少なく、一般のピックアップトラック需要を取り込めていない

もちろん「不人気」が続くことで生産が打ち切られる可能性もありますが、一部には(サイバートラックフィーバーが続く状況下で)この状況を予想していたアナリストもおり、「サイバートラックは結果的に少数しか販売されず、しかしのちに(多くの不人気車の未来がそうであるように)カルトカートして評価を高める」という見方もなされており、サイバートラックそのもの評価は「長期的に見ないと」わからないのかもしれません。

米ウォール街のアナリスト「テスラ・サイバートラックは実際には一部の人にしか売れないだろう。しかしその存在意義は大きく、カルトカーとして君臨する」
米ウォール街のアナリスト「テスラ・サイバートラックは実際には一部の人にしか売れないだろう。しかしその存在意義は大きく、カルトカーとして君臨する」

| 実際のところ、米国で他のテスラ車と同じように売れるなると、常に視界のどこかにサイバートラックが入ってくることに | ただ、もしかするととんでもない勢いで売れる可能性も否定できない さて、サイバート ...

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ライバルは好調、テスラ独り負け

テスラが苦戦する一方、他社の電動ピックアップトラックは着実にシェアを伸ばしており、テスラは「奇をてらったデザイン」と「実現しない公約」で自滅しつつあるとの指摘もなされているのが現在の状況です。

  • フォード F-150 Lightning: Q3販売台数 10,005台(前年比+39%)
  • リビアン R1T: 前年比+13%の成長

そして今回話題となっているのが「イーロン・マスクCEOが、自身の経営する別の会社、スペースXとxAIにサイバートラックを購入させた」という報道。

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サイバートラック 2025年の惨状スペック表

項目イーロン・マスクの公約 (2025年目標)2025年現在の実数 (推定)
年間販売台数250,000台約20,000台
Q3販売台数5,385台 (前年比-63%)
SpaceXによる購入0台1,000台〜2,000台
累積生産台数約63,000台
エントリー価格約39,900ドル約80,000ドル〜

スペースXへの"押し売り"は持続可能か

今回報じられた、SpaceXやAI企業「xAI」へのサイバートラック大量納入は短期的にはテスラの在庫を減らし決算の見栄えを良くかもしれませんが、これは「左のポケットから右のポケットへお金を移している」に過ぎず、真の需要が回復したわけではないことには要注意。

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さらには上場企業であるテスラのCEOが、自身のプライベートカンパニー(SpaceXやxAI)に自社製品を買わせる行為は利益相反の疑いを持たれかねず、特にSpaceXは政府からの巨額の補助金や契約金で運営されているため、「公的資金がテスラの在庫処分に流用されている」という見方をされると、法的なトラブルに発展するリスクがあるとも見られています。

加えてイーロン・マスク氏が現在注力しているAIや人型ロボット「オプティマス」についても、今回の件と同様に「外部の顧客がいなければ自分の他社に買わせればいい」という不健全なビジネスモデルが繰り返されるのではないかという懸念が投資家の間で広がっているといい、この懸念が拡大すれば「不信感」へと変化するのかもしれません。

いずれにせよ、「何をやっても」「何をやらなくても」批判されるのがテスラおよびイーロン・マスクCEOということになりそうですが、この問題が「拡大」「飛び火」しないことを祈らんばかりです。

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参照:Jalopnik

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