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テスラ、小型版「サイバートラック」を計画中。海外市場と低価格化を視野に入れ、実現すればゲームチェンジャーとなりうるか

テスラ、サイバートラック在庫一掃へ本気の大幅割引と特典を提供 ─ 最大12,000ドル引き&スーパーチャージャーの生涯無料利用も

| 「サイバートラック」の小型版が登場する可能性。テスラが新展開を示唆 |

テスラは窮状を打破するために「世界中で販売できる」サイバートラックを計画か

アメリカ市場で話題となっているテスラの電動ピックアップ「サイバートラック」ですが、同車の小型バージョンの開発が進められているとの報道。

これはテスラのエンジニアリング担当副社長、ラース・モラヴィ氏がビジネスインサイダー(Business Insider)の取材に対して明言したもので、「より小さなピックアップを作る構想は以前からあった。そして現在も議論がなされている」と語っています。

実際にイーロン・マスク氏は2019年の段階で小型サイバートラックの構想を口にしており、今回の発言はその延長線上にあるようですね。

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サイズと国際市場の壁

現行のサイバートラックは、フォード F-150ライトニングよりも全長で約25cm短い一方、幅はより広く設計されています。

しかしこのサイズは、キャビンスペースに優位性をもたらすことはなく積載能力を向上させるためのもので、むしろ海外市場(特に欧州や日本など道路幅が狭い地域)では不向きとされています。

そのため、アメリカと「ごく一部の国や地域」を除いては公式に販売が行われておらず、しかし小型版サイバートラックの登場は、こうした海外市場への展開を可能にする第一歩となるのかもしれません。

なお、このサイバートラックの知名度は非常に高く、小型版といえども全世界で販売することが可能となれば、「危機的」とも言える現在のテスラの状況を大きく変える(好転させる)可能性も出てきます。

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ロボタクシーや貨物運用も視野に

モラヴィ氏は、サイバートラックの小型版に関して「人や荷物を運ぶロボタクシーとしての運用も可能である」と発言しており、自動運転技術と組み合わせた新しいユースケースを想定していることもうかがえます。

実際、カリフォルニア州ではすでにテスラのロボタクシー運用が一部地域で始まっており、この分野での展開も視野にあると考えられますが、この方面においても「新しい商機」を創出できることにもなりそうですね。

開発時期は未定だが、価格面での期待も

小型版サイバートラックの投入時期は未定ではあるものの、デザインスタジオではすでに活発な議論が行われていることについても言及され、また小型化によって価格もより手頃になると予想されており、さらにはイーロン・マスク氏自身も「より安価なモデルの必要性」を認めているところからも「思ったよりも早い段階にて実現に移される」ことも推測可能。

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現在、最も安価なサイバートラック(Long Range RWD)の価格は約7万ドル(約1,100万円)なので、小型モデルの登場によって、より多くの層にとって現実的な選択肢となる可能性も見えてきます。

現行サイバートラックの販売は苦戦中

この小型版の計画が明らかになった背景には、現行サイバートラックの販売不振があると見られていて、というのも2025年第1四半期は(需要よりも生産のほうが多く)在庫が積み上がってしまい、半年で販売された台数は約1万台にとどまったから。

これはフォード F-150ライトニングに約3,000台差をつけられた形であり、サイバートラック発売当初こそF-150ライトニングの販売を上回ったものの、現在では徐々に勢力を失っているという状況です。

よってこの販売状況が、テスラの戦略転換を後押しした可能性も否定できず、現在ほぼ「打つ手を出し切った」テスラにとって、次の一手となるのかもしれません。

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すぐには登場が期待できないが、開発は進行中

とはいえ、小型サイバートラックがすぐに市場投入される可能性は低いと考えられ、実際のところテスラは現在、ロードスターの発売やモデルYをベースにした低価格モデル、ロボタクシーの開発に注力している状況でもあり、ここでリソースの分散を避けることはできないから(これまでのテスラを見ても、複数プロジェクトを並走させるのではなく、ひとつひとつに集中し順番に片付けるという傾向が強いように思われる)。

よって早くても(小型版サイバートラックの)登場は2〜3年後以降と見られており、それまでにさらなる情報のアップデートが期待されるという状況です。

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参照:Business Insider

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