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調査会社「セダンは絶滅する運命。燃費性能でもSUVには勝てない時代」

2018/06/20

| 世界中でセダンの生息域は減少中 |

統計によると、やはりセダンは「滅びゆく種族」とのこと。
自動車専門の調査会社JATOの発表した数値によると、SUVは急激にその燃費性能を向上させており、もはやセダンが選ばれる理由はどこにもない、とのこと(アメリカでは燃費が優れるからという理由でセダンが選ばれる事が多かった)。
たとえば10年前の2008年だと、コンパクトカーであるフォード・フォーカスの燃費性能は「1ガロンあたり28マイル」、SUVのフォード、エスケープは「1ガロンあたり22.8マイル」。

SUVは完全にセダンの代替に

これが2017年になるとエスケープは「1ガロンあたり24.9マイル」にまで燃費性能を上げており(一方でフォーカスはほぼ同じ)、さらにホンダHR-V(ヴェゼル)はこの数値が29.5で、コンパクトカーであるシボレー・ソニックの29.3やフォード・フィエスタの29.6とほぼ同レベル。

こうなると正直なところ「セダンを選ぶ」理由はなく、視点が高くて見晴らしがよく、運転もしやすくて人やモノが乗るSUVに流れるのは至極当然で、セダンは「高級車しか残らないんじゃないか」とも思われます(セダンにあってSUVに無いものはなくなってしまった)。

toyota

なおアメリカでの2009年におけるセダンの市場シェアは39%でSUVは22%、そして2017年ではセダン27%に対してSUVが41%。
欧州では2009年のセダンのシェアは8%、2017年は4.5%、そして中国では2017年においてセダン39%、SUVが42%。
欧州でのセダンが異常に少ないのは「ハッチバック」が多くを占めるためだと思われますが、それでも大きくセダン比率が下がっているのは間違いなく、「絶滅寸前」とも言えそう。
ちょっと事情が違うのは中国で、セダンが相当な割合を占めてはいるものの、SUVに対していくばくか割合が少なく、そのうち大きく引き離されるのかもしれません。

なお、こういった状況を受けてフォードは「セダンはすべて切り捨てて乗用車は2車種のみ」、ほかは全部SUVとトラックにするという決断を下しており、その他のメーカーもやはりSUV偏重。

一方スバルとトヨタは「セダン」に一縷の望みをかけており、スバルは「現在ガソリン価格が上がっているので、SUVからセダンへと人が戻ってくる」と考えているものの、SUVの燃費性能を見る限りでは「その願いは叶いそうにない」という感じです。

ただ、いかに「SUV人気」とは言っても全メーカーがその方向を向くと「供給過剰」になるのは目に見えており、市場でいかに売れようともメーカー間での競争が激化し、自動車メーカーの収益を圧迫するだろうとも言われていますね。※そこでさらにSUV間での競争が生じ、さらにSUVの商品力が増すことになる

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