| しかもロールスロイスはすべてカスタム仕様のオーダーメイド |
多数の受賞歴を誇るジャーナリスト、@IamMzilikazi氏のツイッターアカウント「Mzilikazi wa Afrika」によると、アフリカ南部の立憲君主制国家であるエスワティニ王国のムスワティ国王が「20台のロールスロイス(車種詳細は不明)と1台のカリナン」の納車を受けた、とのこと。
これらは国王の母、そして妻(15人の妻と23人の子供がいる)とに贈られるとのことで、ウキペディアによると、エスワティニ王国における2018年の国民平均所得は3,850ドル(約42万円)。
今回納車されたロールスロイスはいずれも「オーダーメイド」だと報道されており、相当な価格であることが容易に想像できますが、日本にロールスロイス・ファントムの価格は5570万円、カリナンの価格は3920万円。
これらにフルカスタムを施したとなると軽く1000万円は上乗されそうですね。
ざっと計算すると、21台で(低く見積もって)13億円となり、これは国民が「3000年働かないと賄えない」金額でもあります(素のファントム1台であっても、132年働かないといけない)。
エスワティニ王国自体はそれなりに発展しているようだ
正直、これについては色々と思うところもありますが、ほかの国のことなので口をだすことはできず、ただただ「マジか・・・」というところ(ちょっと憂鬱な気分になる)。
なお、SABC Digital News、Africa Facts Zoneでもこの件は報じられており、これらによるとムスワティ大統領は120台ものBMWを発注済みということ、特注カラーにペイントされた7シリーズとX3が既に大量に納車されたということ、すでに20台ものメルセデス・マイバッハS600プルマンやマイバッハ62やBMW X6(これらも複数台所有していると思われる)を保有していること、2機のプライベートジェットなどを所有していることなどが報じられています(そのうち1機は15億円だと言われる)。
HEARTBREAKING NEWS: Amidst all the economic challenges eSwazitini, King Mswati III yesterday decided to bless his wives with very expensive wheels 2 pic.twitter.com/2g9P7Z32OW
— Mzilikazi wa Afrika (@IamMzilikazi) October 30, 2019
これらについて違法性はないと思われ、とくに(表面化していないだけかもしれませんが)エスティワニ王国内での圧政や民族浄化なども報じられてはいませんが、ロールスロイス、そして親会社のBMWはなんらかの批判を受ける可能性があるのかもしれませんね。
King Mswati III of eSwatini owns 2 private jets. He got a $13.2 million private jet as his 50th birthday gift in 2018.
— Africa Facts Zone (@AfricaFactsZone) October 30, 2019
He owns a $625,000 Rolls Royce, a $500,000 Maybach 62, a Bmw X6 and 20 Mercedes Benz S600 Pullman. pic.twitter.com/e2I1r6P2VG
なお、国王が多数のカーコレクションを持つという例では「ブルネイ・ダルサラーム国」が有名。
最近だと赤道ギニアの大統領、そして息子から押収したランボルギーニやケーニグセグ、ブガッティといったスーパーカー/ハイパーカーが競売にかけられたのも記憶に新しいところ。
ギニアの独裁大統領、その息子から押収した20台超のスーパーカーが競売に。フェラーリ、ランボルギーニなど総額で15億円と報じられる
そのほか、北朝鮮のキム・ジョンウンも数々の高級車を所有していることでも知られます。
今回のエスワティニ王国の王位についてはドラミニ家による世襲制ですが、こういった「王国」や「君主制国家」ほど生まれや身分によって人生が左右される環境はないのかもしれません。
ちなみにロールスロイスを「個人もしくは単一の団体で」もっとも多く所有するのはペニンシュラ香港ホテル(トータルで30台以上)と言われますが、今回のムスワティ国王も、今回の納車に既存所有車両を加えると、これを超えるレベルなのかも。
なお、以前にインドのビジネスマンが一気にロールスロイス9台の納車を受け、「合計20台になった」とも報じられましたね。