■そのほか自動車関連/ネタなど

ステランティスCEO「今のEVに積まれるバッテリーは重すぎる。これを半分にする必要があるし、我々はそれを10年で達成できると考えている」

ステランティスCEO「今のEVに積まれるバッテリーは重すぎる。これを半分にする必要があるし、我々はそれを10年で達成できると考えている」

Image:Stellantis

| 現実的にどこまでバッテリー、そしてEVが進化するのかは予測ができないが |

ただしボクが最初にEVを購入した10年前からさほど事情は変わっていないように思われる

さて、様々な持論を葉に衣着せぬ様子で語ることで知られるステランティスCEO、カルロス・タバレス氏。

今回はEVに搭載するバッテリーについて独自の見解を述べ、「今後10年間でバッテリー重量を半減できる」と語っています。

まず、この話の発端は同氏が(ステランティスの開催した)フリーダム・オブ・モビリティ・フォーラムにて行った講演で、この際に同氏は「航続距離約400kmを実現する現在のEVには、ガソリン車に比べて約500kgもの追加原材料が必要となります」と言及。

次いで「画期的な技術的進歩により、EVのバッテリーパックの重量が軽減される」という見通しを表明しているわけですね。

ブログ
ステランティスCEO「我々はこれから直面するであろう、中国製の安価なEVとの戦争に備えねばならない」。一般に中国では欧州より140万円、もしくは40%ほどEVを安く製造できるようだ

| 正直生産コストではどうやっても欧州製EVは中国製EVに勝てないと思う | 関税によって中国製EVの輸入を抑さえねば欧州の自動車産業は壊滅状態となる可能性も さて、ステランティスCEO、カルロス・タ ...

続きを見る

たしかにステランティスはバッテリー重量を半分に削減することを目標に掲げているが

実際のところステランティスは以前に「研究所を設立し、バッテリー重量を半分にする」と発表していますが、今回カルロス・タバレス氏はそれを再度強調する姿勢を取っており、「環境の観点からすると、(これほど重いバッテリーパックを搭載することは)意味がないと思います。今後10年間でバッテリーパックの重量を50%削減できると思います。したがって、従来の車両(ガソリン車)に対して追加の原材料の使用も50%削減できるでしょう」と語ることに。

アルファロメオ
ステランティスが研究所を開設し「バッテリー重量を半分にする」と発表。数年後に発表される新型アルファロメオ・ジュリアEVから順次採用の予定

| ステランティスは現在、中国製EVの侵略という大きな問題にさらされている | なんとかして優位性を見つけなければ生き残ることが難しい状態に さて、現在欧州では中国製EVの進出が問題となっていると連日 ...

続きを見る

なお、ここで留意すべきは、同氏は(過去の例を見るに)運動性能や価格の観点からこういった発言を行っているわけではなく、リチウムはじめ希少希土類の使用という環境面への配慮から指摘を行っているものと思われます。

ただしこれまで、そして今回共に同氏はバッテリーパックの重量をどのように軽量化するつもりなのか正確には語っておらず、よってその手法は不透明。

普通に考えるならば、バッテリーパックの重量を半分に仕様となると「バッテリー密度を倍にする」こととなりますが、それは技術的に容易ではありません。

そのほかの手段としては「今の技術のままバッテリーパックを半分にし」、つまりそのぶん走行距離が減るものの、充電施設を拡充させ、そしてより早い時間で充電する方法で、この手法であれば車両価格を安く抑えることができますが、充電スタンドの建設など多額の投資が必要になってきます。

現在のところステランティスの計画については不明なところが多いものの、追々それらが明らかになってゆくのかもしれません。

なお、ステランティスもまたトヨタやBMW同様にマルチパワートレーン戦略を推進するグループの一つで、「将来的にどう転んでもいいように」内燃機関そしてBEVどちらでも使用できる新型プラットフォームを使用しているのは注目に値するところ(先日発表された、電動版ダッジ・チャレンジャー、ランチア・イプシロンも同様である)。

Dodge-Charger-Daytona (7)

ダッジがEVとなった新型「チャージャー・デイトナ」を発表。チャレンジャーと一本化、「世界で最も速く、最も強力なアメリカンマッスルカー」へ
ダッジがEVとなった新型「チャージャー・デイトナ」を発表。チャレンジャーと一本化、「世界で最も速く、最も強力なアメリカンマッスルカー」へ

Image:Dodge | EV化によってその重量が著しく重くなり、なんと約2,700kgへ | チャージャー・デイトナの加速性能はちょっと前の「スーパーカー並み」 さて、ダッジが予告通り「次世代チャ ...

続きを見る

そしてこれら新世代のEV(あるいは内燃機関搭載車)を支えるのは「STLAスモール、STLAスモールミディアム、STLAラージ、SLTAフレーム」と呼ばれる4つのプラットフォームであり、もともとは内燃機関車との入れ替えとなるEV専用に開発が(2021年に)開始されたと記憶していますが、どこかの時点で(自動車業界の動向を見ながら)内燃機関にも対応できるようにアレンジされたものと思われます。

ステランティス(旧プジョー・シトロエン+FCA)が電動化新戦略を発表!チップ(半導体)はiPhone下請けと提携、自動運転はBMWとの共同開発に
ステランティス(旧プジョー・シトロエン+FCA)が電動化新戦略を発表!チップ(半導体)はiPhone下請けと提携、自動運転はBMWとの共同開発に

| これから高騰する開発費用、資源の奪い合いに向けて自動車メーカーは提携を強化する必要があるようだ | 今後の提携関係によっては「勢力図」が書き換えられる可能性も さて、ステランティスは、同社の自動車 ...

続きを見る

そしてこのSLTAシリーズに(EV用として)組み合わせられるのは3つの異なる電気駆動モジュール、2つのバッテリーセルで、前輪駆動もしくは後輪駆動、あるいは全輪駆動構成にも対応し、一回の満充電あたり航続距離は500~800kmとなる予定。

なお、同社は2020年代末までに欧州での売上の100%が完全電気自動車(BEV)になることを想定しており、一方米国ではBEVが売上の50%にとどまるであろうとも。

それでも2030年までには年間500万台のBEVを販売することを目指しており、2020年代末までに75台以上の新型BEVを導入する計画を持っています。

あわせて読みたい、ステランティス関連投稿

昨日の敵は今日の友?中国製EVに対し警戒を強めていたステランティスが中国新興EVメーカーと提携。もはや中国と「対立」しては生きて行けない
昨日の敵は今日の友?中国製EVに対し警戒を強めていたステランティスが中国新興EVメーカーと提携。もはや中国と「対立」しては生きて行けない

| まさかこういった「解決方法」をステランティスが採用するとは思ってもみなかった | ただし現在の状況を鑑みるに、中国と対立するのは得策ではない さて、現在欧州にて大きな脅威となっているのが「中国製の ...

続きを見る

ステランティスCEOの2023年における年収が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる
ステランティスCEOの2023年における報酬が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる

Stellantis / Twitter(X) | 欧州ではインフレが問題となるが所得の上昇率もハンパない | 自動車メーカーCEOの巨額報酬にはいつもながら驚かされる さて、ステランティスでは昨年、 ...

続きを見る

ダッジ
ステランティスも「EV注力の方針を取りやめて内燃機関の開発を行い、マルチパワートレーン戦略を採用」。いったい自動車業界で何が起きているのか

| メルセデス・ベンツ、ルノーに続きステランティスまでもが「EVのみではなく様々な選択肢を持つことにする」 | 現在の自動車業界は「全く先が読めない」状態にある さて、トヨタは少し前に「どれだけ電気自 ...

続きを見る

参照:Reuters

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

-■そのほか自動車関連/ネタなど
-, ,