■そのほか自動車関連/ネタなど

ステランティスCEOの2023年における報酬が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる

ステランティスCEOの2023年における年収が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる
Stellantis / Twitter(X)

| 欧州ではインフレが問題となるが所得の上昇率もハンパない |

自動車メーカーCEOの巨額報酬にはいつもながら驚かされる

さて、ステランティスでは昨年、賃金と条件の改善を求めて大規模なストライキが発生し、北米生産拠点の工場閉鎖を余儀なくされたことが報じられていますが、このストの解決策としてはジープ、ダッジ、ラムの従業員につき、契約期間中に賃金25%を増額することが含まれています(これによって、契約が終了する2028年には組立工場の労働者の時給は42ドル=6,321円になる可能性がある)。

米国史上初、3大自動車メーカーに対する同時ストが二週目に突入。バイデン大統領も「大統領としてはじめて」これに参加、イーロン・マスクは「要求をのめば潰れる」
米国史上初、3大自動車メーカーに対する同時ストが二週目に突入。バイデン大統領も「大統領としてはじめて」これに参加、イーロン・マスクは「要求をのめば潰れる」

| テスラは労働組合を持たないのでストライキとは無縁、しかしなぜかとばっちりを受ける | もしビッグスリーが組合の要求をのめば、テスラの優位性がまた鮮明に さて、現在ゼネラル・モーターズ、フォード、ス ...

続きを見る

ステランティスCEOの年収は3650万ユーロ

そこで今回報じられているのがステランティスのCEO、カルロス・タバレス氏の2023年における報酬が3650万ユーロ(現在の為替レートにて約60億円)ということ。

この金額はフェラーリCEOであるベネデット・ビーニャ氏の7億4000万円はもちろん、GM(メアリー・バーラCEO)の50億円とフォード(ジム・ファーレイCEO)の28億円に比較してもかなり高い金額となっています。

なお、3650万ユーロというのはカルロス・タバレスCEO自身の2022年の報酬に比較しても56%高い金額だそうですが、2022年のステランティス従業員の平均給与である7万6203ユーロ=1242万円)の518倍という額であもると報じられています。

もちろんこの「518倍」ということにも驚かされるものの、ステランティスの従業員の平均年収が1214万円という事実にも驚かされ、これは日本の2023年における平均年収である414万円の「まさに3倍」。

マセラティ

ステランティスは非常に慎重な自動車メーカー(グループ)である

なお、ステランティスはマセラティのようなプレミアムカーブランドからダッジといったアメリカンマッスルの象徴、さらにはシトロエンのように普及価格帯のクルマを得意とするブランドなど広範にわたって製品を展開しています。

ただしそれらブランド内においてシナジー効果を演出できるよう設計やコンポーネント、プラットフォームの共有化を進めていて、たとえばアルファロメオとジープとの(車体の)共同設計といった「大陸をまたいでの共通プロジェクト」も多数存在しているわけですね。

【最新版】ランボルギーニ、ポルシェ・・・。あのブランドはどのグループに所属?自動車ブランドとグループ一覧

| 「独立」を貫いている自動車メーカーも結構多い | さて、現在は自動車メーカー間によって自動車ブランドの売買が頻繁に行われ、「どのブランドがどのグループに属するのか」わからなくなってくる場合も。ブガ ...

続きを見る

その一方、各ブランド間での差別化を拡大する方向を採用し、自社ブランド間で競合しないように各ブランドのキャラクターを際立たせており、たとえばアルファロメオだと「ドライバーズカー」、ランチアだと「イタリアンデザインの先鋭化」といった具合です。

ランチアが何の前触れもなくイキナリ新型イプシロンの内外装を公開。このクルマはある意味で「革命」を起こしそうだ
LANCIA

新型ランチア・イプシロン正式発表。新世代のデザインをまとい、インテリアは「カッシーナ」とのコラボレーション。願わくば日本でも販売してほしいものだが
新型ランチア・イプシロン正式発表。新世代のデザインをまとい、インテリアは「カッシーナ」とのコラボレーション。願わくば日本でも販売してほしいものだが

LANCIA | ランチアはここしばらく「イタリア国内のみの販売、車種はイプシロンのみ」だったが | 今回の新型イプシロンは欧州全土で販売予定 さて、ランチアが「13年ぶりの新車」、イプシロンを正式発 ...

続きを見る

さらには中国の脅威をかなり早い段階から認識し、しかしながら北米では現在「唯一」テスラの充電規格「NACS」を採用していないメジャーグループでもありますが、なにかと独自の戦略を採用し、慎重に状況を見つつも判断し、ものごとを進めるといった印象も持っています。

合わせて読みたい、関連投稿

豊田章男
豊田章男社長の役員報酬が6億8500万円だったことが判明!ただし他の自動車メーカーのCEOに比較すると高くはなく、ボクは「もっともらってもいい」と考えている

| 豊田章男社長の功績を考えるとこれ以上の金額をもらっていいと思う | トヨタよりも利益額、利益率の低い自動車メーカーのCEOでもずっと多くの報酬をもらっている さて、2022年3月期における豊田章男 ...

続きを見る

フェラーリ
フェラーリCEOの年収は7億4300万円!株主総会が開催され「2024年まで受注がいっぱい」「ガソリン車をあと何台か発売する」「それでもエレクトリック化推進」と発表

| V12エンジン搭載モデル以外をエレクトリック化することで、V12モデルの価値がいっそう高まる | 時代がどう変わろうともフェラーリの成長は揺るぎない さて、フェラーリの会長、ジョン・エルカーン氏が ...

続きを見る

マツダMX30
マツダも北米市場にてテスラの充電規格「NACS」を採用すると発表。ほぼ「最後」の対応となり、なぜマツダはここまでNACS採用の発表を遅らせたのか

| マツダはEVに関し、「意図的にスタートを遅らせている」ことについて明言している | これで「NACS未対応」はステランティスのみである さて、先日の「トヨタとレクサス」に加え、マツダも北米市場にて ...

続きを見る

参照:Reuters

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Cirqua_Recommend / 1845256

-■そのほか自動車関連/ネタなど
-, , ,