
| 色々な「規格」「使用期限」にはちゃんとそれなりの理由があるようだ |
エンジンオイルはエンジンの性能を引き出すために「非常に重要」な存在である
さて、エンジンオイルにはオイルメーカーによる保存期限、そして自動車メーカーの定める交換サイクルなどが存在しますが、今回はユーチューバーであるThe Motor Oil Geek氏が「古いエンジンオイルはちゃんと用を成すのか」という動画を公開。
この動画にて使用したオイルは20年前のバルボリン製オイル、そのほかユノカル製オイル、モービル1製オイル等(いずれも密閉保管されている)です。
古いエンジンオイルには何が起きているのか
この動画では、経年劣化によって成分が分離した古いエンジンオイルをシェイクし、その後に分離がもとに戻るのかどうかを試していますが、結果からいうと「もとに戻らずにエンジンオイルとしての用をなさない」。※ドレッシングを使用する前に振って混ぜるのと同じ理論
もとに戻らない理由は酸化そして成分の科学的な完全分解によるもので、製造時に加えられた添加剤 (亜鉛、リン、硫黄など)が化学的に劣化して分解してしまい、それが復帰(再結合)しないために「潤滑油」としての機能を果たさなくなるのだそう。
なお、動画では(レトロな缶入りの)50年前のモービル1製のオイルも登場し、しかし興味深いことにもっとも分離がひどかったのは20年前のバルボリン製。
モービル1の品質が優れているのか、それとも「金属の缶」という容器が近代のプラスチックボトルよりも気密性が高いのか、それとも古いオイルは(おそらく)部分合成だと思われるので100%化学合成油に比較すると分解が完全になされないのかはちょっとナゾ。
いずれにせよ、古いオイルを使用しないほうがいいということは間違いなく、多くのオイルメーカーが定める「5年」を一つの目安としたほうが良さそうです(それ以降は酸化が始まり、潤滑油の品質が低下するということを意味する)。
そしてオイルを購入する際も「できるだけ新しい製造年月日」が記されたものを選ぶ必要がありそうですね。
オイルの劣化を調査・分析する動画はこちら
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参照:The Motor Oil Geek(YouTube)