| さすがは楕円ピストンを実用化した会社だけはある |
さて、いつも過激なレビューを行うことで知られるCarwowですが、今回は「エンジンオイルとラジエター液なしで、どれだけクルマのエンジンは耐えることができるのか?」という破壊テストを実施しています。
用意されたのはホンダ・シビック、プジョー206、フォード・フォーカスというFFそして直4エンジンを搭載されるクルマたち。
ホンダはやはりスゴかった
今回のテストではそれぞれの車において、まずエンジンオイルとクーラント(ラジエター液)を抜くことになりますが、エンジンオイルはシリンダーとピストンとを滑らかに動作させる役割を持ち、これによって摩擦ひいては摩擦熱を抑える役割を持ちます(エンジンオイルは冷却にも直接貢献している)。
そしてラジエター液はエンジンブロック周囲を循環することでエンジン本体を冷却する役割を持ち、エンジンオイルは「中から」発熱を抑え、ラジエター液は「外から」冷却を行うということになるわけですね。
そしてこれらがなくなると当然エンジンは過剰に発熱し、それによって「焼けつき」を起こすことになるのですが、今回のテストは「どれくらいの時間で焼けつくのか」を試そうというものです。
まずはドレーンプラグからエンジンオイルを抜き、そしてラジエターに穴を開けてラジエター液を全部排出。
そのあとはエンジンをスタートさせ、アクセルペダルに石を置いてエンジン全開(ちょっとクルマがかわいそうだ・・・)。
そして最初にエンジンがパーになってしまったのはフォード・フォーカスで、その時間は20秒。
その次はプジョー206の47秒ですが、ホンダはエンジンが逝ってしまう気配なし。
そこでぶっ壊すために「オラー!」と走っても全然平気なホンダ・シビック。
頭に来たCarwowのマット・ワトソン氏はなんとエンジンオイルのかわりにコカコーラとメントスを注入。
当然ながら当分は加熱されると凝固するのでエンジンに対しては「厳禁」、もちろんメントスの爆発力もかなり「危険」です(当然ながらそれを承知で注いでいる)。
そして走行を開始するも、まだ元気に走るホンダ・シビック。
最後にはマット・ワトソン氏の所業に耐えかねてシビックも音をあげることになりますが、ほかメーカーのクルマと桁違いのタフさを見せたのには驚かされますね。
つまるところ、ホンダ・シビックに搭載されるエンジンはピストンとシリンダーとの精度が非常に高く、摩擦熱がもともと発生しにくいということになり、ホンダのエンジン設計や加工・製造技術の高さがあらためて証明されたと言えそうです(さすがNRにて楕円ピストンを実用化して見せたホンダだけあるな・・・)。
なお、ホンダのエンジンとオイルに関してはちょっとしたエピソードがあって、ぼくはずいぶん前にサイバーCR-Xを中古で購入したことがあり、購入後にまずエンジンオイル交換をしようとオートバックスに行ったのですが、そこで言われたのが「エンジンオイル、一滴も入ってないっスね・・・」。
購入してから数十キロは走っていて、もちろんその前の持ち主もこの状態で走っていたはずであり、つまりこのCR-Xは「オイルなし」でけっこうな距離を走行していたということになるわけです。
そのときぼくが思ったのが「オイルなしで問題なく走るくらいなら、オイル交換なんてそもそもいらないんじゃないのか(入ってりゃなんでもいい)」ということですが、どうやらオイルなしでも走れたのは「ホンダだから」ということになりそうですね。
VIA:carwow