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今日のランボルギーニ・ウラカン。台風を察知して大量のアリがウラカンのガレージに避難してきた

2017/11/13

★まさに自然界の脅威。生物の驚くべき本能、中国産食品の危険さを思い知る★

Lamborghini Huracan ランボルギーニ ウラカン

自然界の生き物の性質について、ちょっと驚く事件が。
先日、台風が大阪に近づき、強風と暴雨がぼくの住む地域を襲うことに(避難勧告も出た)。
そしてその前日、まだ雨や風の兆候がなかったときのことですが、自宅ガレージに「アリ」が大量発生したのですね。
アリが列をなし、ガレージの一点に向かって果てしない行進を行っているのですが、とくにそこに食べ物があるとか、アリの巣があるというわけではなく、ただ一点に向かってアリが大集合。
ぼくはこれまでに、それほど多くのアリを見たことがなかったので非常に薄気味悪く感じることに。

ガレージ内に発生したアリをなんとかせなばならない

ちなみにそのガレージにはランボルギーニ・ウラカンを駐車していて、ウラカンの室内にアリが侵入したりすると大変になりますし、アリがウラカンを覆い尽くしても困るので(それくらいたくさんのアリがいた)、殺虫剤の使用も考えたのですが、それだけの数のアリを殺してしまうのは後ろめたくもあり(ご存じの通り、ぼくは無益な殺生を好まない)、殺処分したとしても事後処理に困るほどの量(コップ一杯以上はある)ですので、なんとかならないかと思案したのですね。

そこで閃いたのが、「ペットボトルの中に食べ物を入れ、その中にアリを誘致して、アリが全部ペットボトルに入ってしまった後に、ペットボトルごと近くの公園に持って行き、アリをそこで放つ」という案。

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以前に住んでいた家のガレージにはシャッターが無く、他の家の猫がいつも勝手に入ってきてバイクのシートの上で寝たり、当時乗っていたポルシェ・ボクスターの屋根(布製の幌なので微妙にたわんで気持ちいのだと思われる)の上で寝てしまったりして非常に困っていたことがあるのですが、その時ぼくが思いついたのが、「バイクのシートやボクスターの幌よりも居心地の良い場所を作って、そこに猫を誘致する」というものでした。

ぼくの考え方として、「やってくるものを排除するのは非常に労力がかかるし、お互い気分も良くない。そして排除してもまた次がやってくる。それならば共存できる道を探そう」というものがあるのですが、そのようにして、車の上で猫さんが寝るのであれば、車の脇に(車よりも)寝心地の良いところを用意して、そちらに移動してもらおうと思ったのですね(実際に猫は新しく作った寝床で過ごすようになり、ボクスターの上に乗らなくなった)。

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ペットボトルにアリを封じ込めよう

今回のアリも同じことで、排除しても無限にいるかもしれないアリがさらにやってくるかもしれませんし、アリからの仕返しにあう可能性も。
そんなわけで、ぼくもアリも納得できるかも知れない妥協案が「ペットボトルを使用したノアの方舟」なのですね。

さて、そんな「方舟」ですが、1.5LのペプシNEXペットボトルの中に、サツマイモの乾燥したものを挿入。
それをさりげなくガレージの中に置いて、アリがウラカンの方へ行かないように「誘致」するわけです。
ちなみにこのボトルを用意している間にもアリが続々と結集。とんでもない数にまで膨れあがっており、黒山のようにアリが盛り上がることに。

そんな様子を見ているうちに台風の影響にて豪雨となり、風も強さを増してきたわけですが、そのときぼくは、「ああ、このアリたちは雨宿りをしているんだ」とようやく気づきます。
豪雨によって巣が流されることを察知して我が家のガレージに避難してきたと考えられるのですが(真偽は不明)、そうだとするとその災害予知能力の高さと自然界に生きるものの能力には驚かざるを得ないわけで、そう考えると一層アリには畏怖の念を禁じ得ず、なおさら殺虫剤の使用がためらわれることに。

とりあえずサツマイモ入りのペットボトルをガレージに置いたわけですが、その直後くらいからなぜかアリの姿が減少に転じており、ペットボトルの中にはアリっ子ひとり入らない状態。
中には甘いものを入れてあるのになぜ入らないのだろうと疑問に感じるものの、そうこうするうちに(数時間経過して)天気が回復に向かっており、天候の回復をこれまた察知したアリがあたらしい巣を作るためにどこかへ行ったのかも知れない、とやはりアリの生存能力には驚嘆するばかり。

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そしてもうひとつぼくが思ったのは、中に入れたサツマイモがあまり良くなかったのではないか、ということ。
それは中国産のサツマイモだったのですが、もしかすると残留農薬など、アリのいやがる成分がサツマイモに含まれていたのでは、ということです。
ペットボトルを設置したときとアリの減少時期が一致していたので、ペットボトルもしくはその中のサツマイモにも何らかの(アリが避ける)原因があるのでは、と考えたのですね。
そして仮に中国産サツマイモに原因があるとすると、アリがいやがって退散してしまうようなものをぼくらは食べているわけで、これはこれで恐ろしいことであります。

結局アリの捕獲作戦は失敗に終わった

脈略の無い内容となってしまいましたが、ぼくが思ったのは、つまるところ下記の2つ。

1.天候など自然現象に対するアリの危機回避能力は想像を超えている
2.中国産の食品はマジでヤバイかもしれない

1”天候など自然現象に対するアリの危機回避能力は想像を超えている”については、これは生存本能とでもいうか、種族全体でその一族がなんとか生き残るための行動を取っていることが感動レベルですらあります。
また、危機を事前に察知できる能力がある、ということですね。

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これを裏返すと、アリを観察しているとあるていどの天変地異が予測できる可能性も。
今回で言えば、大雨によってアリの巣が水没してしまうことや、それによって地表に出たところで強風によって飛ばされてしまう可能性を事前に察知して、雨と風の影響を受けない、ぼくのガレージまで「避難」してきたことになります。

ちなみに「避難」の課程も見ていましたが、きちんと隊列を組んで、一直線にガレージの一地点を目指していたのが印象的。
となるとアリは普段からぼくのガレージのその一部分が「安全」であることを知っていたということになり、であればアリは常日頃から「安全な場所」についての偵察を行っているということになります。

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イザ避難、ということになってから避難場所を探すのではなく、あらかじめ避難場所を決めておき、災害が訪れる前には一族まとめて避難を行い、災害が去ると巣に戻るか、もしくは放棄した巣を見切って新しい巣を作るかするのかもしれません。

アリの社会の中には「クイーン」と「労働階級」がいることが知られていますが、あの統制された動きを見ていると、さらに労働階級も分化されていることが考えられ、たとえば「食料調達部隊」「巣の保安・保守係」「避難場所偵察・確保係」「誘導係」「危機察知係」など。
同じように戦闘部隊についても、ディフェンスとオフェンス、そしてそれらに指示を出すコマンダーがいると推測されます。
そして、それらが生まれつきなのか、もしくは状況に応じて性質が変化して「決定」されるのかについても不明。昆虫には環境に対応して雌雄が変化するものもあると聞くので、環境対応型なのかもしれませんね。

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2”中国産の食品はマジでヤバイかもしれない”については、まさに文字通りですが、他の見方もできます。
おそらくあの状態のアリは「危機回避モード」に(集団として)入っていたと思われ、「食料調達」よりも「目前の危機回避」のプライオリティが高く、食料には興味を示さないようにDNAが指示していた可能性も。
同じ理由で、事前に計画しておいた「安全な避難場所」つまりぼくのガレージの一角以外(ここではペットボトル内)に移動することについて「危険」と判断したのかもしれません。

とにかく「集団の生存」こそが第一義であり、そのためには予定外の行動を取ることはすべてシャットダウン、という本能があったのかも。
ちなみにどのアリもペットボトル内の偵察にすら入ろうとしなかった、ペットボトルという選択肢はあの時点でアリには存在しなかった、ということになります。

人間の行動はいつも「読めない」

最後に思うのは、あれだけ敏感に自然の変化を察知するアリも、「ぼくの行動までは読めない」ということ。
今回、ぼくはアリの群れに殺虫剤を噴射することはしませんでしたが、仮にぼくがそのような行動を取っていたら、アリの一族は「全滅」していたわけですね。
自然の脅威を察知し、回避するための行動を取ったとしても、人間の行動によってそれが無に帰す(もしくは最悪の結果になる)ことだってあるわけです。

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しかしぼくは、ここでハタと思うわけで、これは人間界においても同じなんですよね。
たとえ人間が自然災害に対して万全の準備を行っていたとして、それを防げたとしても、予想外の人間自身の行動でそれが無意味になってしまうことだってあるのです(AIの天敵は人間という説もあるほど)。
自然災害について、予測できたにせよ出来なかったにせよ、それを乗り越えた後に、指導者の判断が間違っていると、種として危機が訪れる可能性があります。

そしてぼくら人間には昆虫や一部の動物のような危機察知能力や生存本能はありません。
想定される災害に対して準備することはできますが、災害そのものを事前に察知することは非常に困難です。
よって重要なのは、災害が発生したのちに、いかに計画通りに避難を行うか、ということになろうかと思われます。

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今回のアリの一件になぞらえると、災害に対して、人間はアリ同様、避難場所を設定するなどの「準備」を、人間はあらかじめ行うことが出来ます。
そして、実際に災害発生時に避難することも出来るかと思います。
ですが、そこへ「ぼく」という想定外かつ不確定要素が加わることでアリが一族全体の危機を迎える可能性があったのと同様、人間が避難した後であっても「人の心理」という、計算が難しい要素が加わることで、人間の避難計画も破綻を来すことだってあると思うのですね。

そう考えると、ぼくらにとって真の危機とは自然災害そのものではなく、災害に対する準備を含めてそれに対する「人間の行動や判断」なのかもしれません。

となると天災なのか人災なのかという話にはなってくると思いますが、アリの行動を見て、ぼくはついつい、深く考えてしまったわけです。

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