アストンマーティンが謎の新型車につき「追加」ティーザー画像を公開。まさかのマニュアル・トランスミッションを持ち、クラシカルなウッドノブ、シンプルな内装も

｜　さすがにヴァンテージV12にマニュアル・トランスミッションを追加して顧客を怒らせるようなことはしないだろう　｜

おそらくは全く別の、過去のアイコニックなモデルにインスパイアされた超少量生産モデルと推測

さて、アストンマーティンは昨日「ナゾの」ティーザー動画を公開したところですが、本日追加にて2枚のティーザー画像をリリース。

そしてその画像を見るに、驚くべきことに「マニュアル・トランスミッション」を搭載していることがわかりますが、2枚の画像のうちの1枚はウッド製のシフトノブにアルミ製のシャフト等を組み合わせたもの、そしてもう一枚はクラッチ、ブレーキ、アクセルという3つのペダルを示すもの。※先のティーザー動画で触れられた「失うかもしれないもの」はマニュアル・トランスミッションを指していたのかも

ヴァンテージV12の「マニュアル・トランスミッション車」も目撃済み

なお、この画像「ヴァンテージV12にマニュアル・トランスミッションが搭載される」可能性を示唆しており、実際のところ、MTを搭載すると思われるヴァンテージV12のプロトタイプも目撃されています（2台の試作車が捉えられているが、それぞれエクステリアが異なるなどナゾも多い）、

ただし今回のティーザー画像が示す「新型車」については腑に落ちない点が多く、まずアストンマーティンは「V12最後」のモデルとしてV12ヴァンテージ（クーペ333台、ロードスター249台の限定販売）そしてDBS 770アルティメット（クーペ300台、ヴォランテ199台）を送り出していますが、そこからさらにV12エンジン搭載モデルを追加するとなると、これらの購入者を激怒させることになり（V12限定モデルの価値を希薄化させる）、さらにZF製の8速ATのみの選択であったV12ヴァンテージに「MTを追加」となるとさらにファンの反感を買う可能性も。

そうなると「V12ではなく、V8を搭載した」ヴァンテージのMTである可能性もありますが、とにかく（あと数時間後には発表されるであろう）ニューモデルの発表を待ちたいところです。

アストンマーティンはMTを廃止する意向であったが

なお、アストンマーティンはかつて「エンスージアストの要望に応える」としてヴァンテージにマニュアル・トランスミッションを用意したことがありますが、実際にMTを注文した顧客は5％に満たなかったといい、商業的には成功しなかったもよう。

加えて、マニュアル・トランスミッションでは排ガス規制に適合させることが難しく（ATのほうがエミッションコントロールを行いやすい）、様々な観点からマニュアル・トランスミッションの廃止を決定しています。

ただ、そこまでの決定は前CEOが下したものであり、現在のローレンス・ストロール体制となってからはなんらかの「変更」があった可能性も否定できず、現在の利益どうこうは抜きにして、後世に残る資産を残すための限定モデルをいま投入する、ということなのかもしれません。

そしてシフトレバー周りの構造を見ると、ヴァンテージV12とは異なる構造を持ち、エンジンスタートボタンがその手前に位置するなど構造的な変更も見られ（その奥にあるダイヤル、そしてレバー式スイッチにつき、役割はともかく配置に関してはヴァンテージV12と同一に見える）、かつ「ウッド」シフトノブ、そしてシンプルな構造を見るに、クラシックなモデルにインスパイアされた（ヴァンテージV12とはぜんぜん異なる）クルマとなる可能性がありそうですね。

ちなみにこちらはヴァンテージV12のセンターコンソール。

We aren't just changing gears.
We're changing minds.

11.07.23#AstonMartin #ForeverFearless pic.twitter.com/G6zc9beLbz

— Aston Martin (@astonmartin) July 10, 2023

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参照：Aston Martin