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ボルボの親会社、吉利汽車がロータスを買収。「ロータスのポテンシャルをフルに発揮させる」

2017/05/25

ボルボの親会社でもある中国の吉利汽車がロータスを買収。
これはロータスの親会社プロトンからロータスの発行済株式51%を取得し、経営権を掌握することに合意したもので、さらには残る株式もプロトンの親会社であるDRBハイコムから取得し完全に吉利はロータスを子会社とする模様。

なおロータスは1970年代からずっと赤字続きでようやく黒字に転換しようというところですが、やはり資金に乏しく思うように新車開発ができなかったのも事実。
しかしながら今回吉利傘下となることで潤沢な開発資金を手にすることになり、大きくここからの展開は変わりそうですね。
吉利汽車は「ロータスの持つポテンシャルをフルに引き出す」としており、ボルボや新ブランドLynk&Co.の積極的な展開を見る限り、この言葉は信じて良さそうです。

ちなみにロータスは中国企業と合弁にて工場建設を行うと以前に報じられており、この工場ではSUVを建設する予定でしたが、このプロジェクトも吉利が引き取るのかどうかは不明。

なおプロトンはマレーシア政府のバックアップを得て1983年に設立され、その後はマレーシア国内で80%ものシェアを誇り、さらには輸出を行うなどその春を謳歌したものですが、のちに競争激化によってシェアを落とし続け、2016年にはシェアが12%台まで下落。
そのため財政が悪化し経営再建を行なっている最中でしたが、最近までプロトンはPSA(プジョ・シトロエン)と吉利汽車と交渉していると報じられていたところ。



吉利は交渉から手を引くとも報じられていて、手を引く代わりにロータスを買取り、プロトンそのものはPSAに譲るのかもしれません(PSAはプロトン買収によって東南アジアでの足場を固めたく、自社ブランドの拡販を考えていた=ロータスを拡大する意思はないと報じられ、吉利汽車がロータスを引き取ってくれるのは願ったり叶ったりなのかも)。

現在プロトン、その親会社のDRBハイコムからコメントが出ていないので事実関係は不明(吉利汽車からロータス株取得の発表のみが公表されている)ですが、近日中に公式コメントが出されるのかもしれません。

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ロータスはエボーラ400の販売増加のおかげで1970年代以来初めて「黒字」に。
これは北米での販売が貢献したとのことですが、2014年には1400台くらいであった生産台数は2016年には2000台に達する見込みだそうです。

なおエリーゼは衝突安全基準の関係で北米では販売できず、よってロータスの販売の多くは未だに欧州と日本に頼っているのが現状ですが、2020年には発売されると言われる新型エリーゼが北米で販売できれば一層の拡販が見込めそうです。

この数字を見る限りでは、今まで黒字化できなかったのは「アメリカで販売できなかった」ことが原因であるように思われ、であれば経営的には「費用を投じてでも北米で販売できるモデルを早急に開発する」ことが必要であったように感じますが、それもできなかったほど「苦しかった」のでしょうね。

加えてロータスは中国市場向けにSUVを発売と言われ、合弁を設立していましたが、そちらも発売できれば一気に販売台数が伸びそうです(中国人は比較的英国好き)。

関連投稿:ロータスが身売りの危機。親会社プロトンがロータス放出を希望(との報道)

ロータスの親会社、プロトンがロータスの売却を検討中(との報道)。
プロトンはすでに20社ほどにロータス受け入れについて打診したと報じられ、スズキ、ルノー、プジョー等から返答があったものの未だ話はまとまりそうにない、とのこと。
先日ようやく黒字化し経営が安定しそうだというニュースが流れた矢先だけに、ちょっと残念ではありますね。

なおロータスは2008年に三菱と新車の開発や生産に関して提携を行っていますが、三菱は現状を考えるとロータスを助けるのはちょっと無理かもしれません。
となるとサーブのように中国マネーということになり、青年汽車とOEM生産契約を結んでいる関係上(これはプロトンとの契約であってロータスとの契約ではない、とのこと)、青年汽車ももしかすると有力な引き取り先になるのかもしれませんが、この青年汽車はどうも弱小のようであまり頼りにならない様子。

しかしながら中国では英国ブランドは人気があり、ロータスが中国向けにSUVの販売を計画していたこともあって、どこか中国メーカーがロータス買収に名乗りをあげるかもしれない、とは思います。

関連投稿:ロータス、ずっと赤字だったん?2016年はここ20年で初めて黒字化の見込み

2016年はロータスにとって記録に残る年になる可能性。
というのもここ20年で初めて黒字化しそう、ということです。
現在のCEO、ジャン・マルク・ゲールズ氏がそのポジションについて2年ですが、氏は当初「3年計画」を打ち出しており、2017年には黒字化を計画。

2014年は2013年よりも良くなり、2015年は2014年よりも、という感じで徐々に収益を改善する計画を持っていたようですが、予定よりも1年早く計画を達成しそうな勢い。

2016年には2200代から2300台の車を販売する見込みだそうですが、これは主に北米の貢献が大きい模様。
5月に北米で発表したばかりのエヴォーラはすでに250台のオーダーを受けているといい、これからも期待できますね。

なおエリーゼ、エヴォーラ用の新プラットフォームは今後4年以内に登場するとされ(すでに登場から20年経過)、新型エリーゼは北米でも販売可能になるとのことなので、さらに販売は伸びそうです(現行エリーゼは北米では販売できない)。

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