なぜこんなモノが今まで?「未使用」のマクラーレンF1が競売に登場
先日、アメリカ上陸第一号のマクラーレンF1がオークションに登場し、17億円という「マクラーレンF1最高額」での落札を記録しましたが、おそらく(いや間違いなく)それを上回る額であろうマクラーレンF1が販売中。
このマクラーレンF1はなんと「未走行未登録」の個体で、「ワンオーナー」。
つまり当時の購入者が乗らず登録せずにずっと保管していた、ということになりますね。
販売しているのは英国のスーパーカー専門店
現在エキゾチックカーディーラー、TOM HARTLEYにて販売中で、残念ながら価格は非公開。
販売している地域が英国ということで「英国仕様」つまり本国仕様かと思われますが(センターハンドルなので、ハンドル位置では仕様地を判別できない)、それもまた価値を上げる一つの要素かもしれませんね。※北米仕様だと法規の関係で変更が行われており、設計した通りの仕様ではない
マクラーレンF1の全長4,287ミリ、全幅1,820ミリ、前高1,140ミリ、重量は1140キロと軽量(カーボンモノコックシャシー採用)です。
エンジンはBMW製のV12、出力は636馬力。
この車体は64台製造されたうちの60番となり、製造が後ろの方、というのもまた好まれそう。
製造自体は1993年から1998にかけて行われており、ロードカーが64台、プロトタイプ(XP)が5台、二台のみ生産された「HDF」、ほかにも競技用の「GTR(生産台数28台と言われる)」、F1-LM(5台)、GT(3台)等が存在する、と言われます。
マクラーレンF1はレーシングカーデザイナー、ゴードン・マレー氏が「やりたいことを思いっきりやった」車であり、コストは度外視。
放熱製が良いという理由だけでエンジンフード裏面には金箔を貼り、軽いという理由で車載工具はチタン製という”こだわり”が発揮されています。
重心の最適化を考えて「センターシート」を持つことは有名ですが、トランクはホイールベース内、後輪前にあることも特徴(前後オーバーハングに荷物を載せたくなかった)。
内装は養生されたまま。
コレクション目的で購入したのだと思われるものの、今の今まで「持っておいた」というのは驚くべきところ。
メーター。
オドメーターの示し走行距離はわずか239キロですが、これはテストのためにマクラーレンが走行させた距離だと思われます。
金箔張りのエンジンフード。
チタン製(金メッキ)の工具。
ラゲッジセットも未使用のまま。
専用バッグも未使用。
タグ・ホイヤー製腕時計含む付属品。
ファコム製のツール、そしてツールチェスト。
F1 LM仕様のエキゾーストシステム、F1 GT仕様のステアリングホイールも付属します。
以下画像。
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