| マクラーレンは公式にニュルでのタイムアタックを行わない |
マクラーレン・セナがニュルブルクリンクを走っている姿が目撃に。
ボディサイドに「VP724-P15 プロトタイプ・ビークル( Prototype Vehicle)」を記された個体で、これまでにも何度か目撃されているものですね。
こういったプロトタイプは数台~十数台が製造されていると思われますが(量産車の場合は数十台)、それぞれには役目があり、「冬季テスト」「酷暑テスト」「クラッシュテスト」「最高速テスト」「など。
市販車発売のためにそれぞれ過酷な役割を振られることになり、しかしこういったプロトタイプがあるからこそ、ぼくらは安心して市販モデルに乗れるわけですね。
セナはニュルブルクリンクに挑戦?
なお、マクラーレン・セナはその価格9926万円、限定500台、重量1198キロ、出力789馬力。
P1の916馬力よりは低い数字ですが、これは(P1に備わる)ハイブリッドシステムを持たないためで、しかし逆にP1の1395キロにくらべるとかなり軽量。
マクラーレンはセナの発売時に「ハイブリッドシステムを外した」ということはかなり興味深い事実でもあり、つまり「サーキットのタイムを詰めるには、現時点ではハイブリッドシステムは文字通り重荷」だと判断したものと思われます。
代わりに搭載されたのが「ポッド」を持つアクティブエアロシステムですが、現時点では軽量化やエアロダイナミクス向上が「速く走る」には有用、ということなのでしょうね。
なお、マクラーレンはこれまで公式にニュルブルクリンクに挑戦したことはなく、そのためいずれのモデルにおいても公式なタイムは「なし」。
その理由は不明ですが、同じくオフィシャルでニュルブルクリンクのタイムを公表しないフェラーリとともに、「レースで勝つことで存在意義を証明する」ということなのかもしれません。
もしくは、「目に見える数字よりも、ドライブフィールなど、もっと大事なことがある」と考えているのかもしれない、とも思います(実際にフェラーリを運転するとそう感じる)。
その意味においては、何度かフェラーリやマクラーレンのニューモデルがニュルブルクリンクで目撃されてはいるものの、それは上述のように「それぞれのプロトタイプが、与えられた役割を全うしている」のであって、タイムアタックのためではないのかもしれません。
それでは動画を見てみよう
こちらがマクラーレン・瀬長ニュルブルクリンクを走る動画、「MCLAREN SENNA SPIED TESTING AT THE NÜRBURGRING」。
けっこうゆっくり走っているように見え、やはりデータを拾っているのかもしれませんが、ここまで各メーカーがニュルブルクリンクのタイムを重視しはじめると、マクラーレンも「看過できない」と考えた可能性がありそう。