ここまでマクラーレンF1の詳細を紹介した動画今までになかった
アメリカ在住のクルマ系ユーチューバー、ダグ・デムーロ氏がマクラーレンF1のレビューを公開。
マクラーレンF1は1993-1998年の間に生産された車で、「センターシート」「ゴードン・マレー設計」「エンジンルーム内側は放熱性のためだけに金を使用(豪華にしたかったわけではなく機能を重視しただけ)」「工具も軽量性を重視してチタン製」「新車価格価格1億円(それでも赤字)」などなど、数々の伝説を持ち、 近代のクルマではもっとも高価(17億円くらい)で取引される一台です。
エンジンは6リッターV12/636馬力を採用し、車体重量は1140キロと軽量で、非公式ながら時速391キロを記録するなど、現代の基準で考えても「最高レベルの車」。
当時からすると30年以上は進んでいた車であり、自動車史的に見てもこれ以上「妥協なく」作られた市販車は(今後も含め)存在しないと断言できる車です。
なおマクラーレンF1の全長4,287ミリ、全幅1,820ミリ、前高1,140ミリ。
マクラーレンF1のあの部分はこうなっていた
そして動画ではマクラーレンF1の知られざる細部を紹介。
どうしてもマクラーレンF1というとそのスペックばかりに焦点が当てられがちですが、実際に乗るにはどうするか、という「日常の部分」も見せてくれています。
まず、ドアはこのボタンを押す(かなり硬い)ことで開閉可能。
もちろん室内は「センターシート」の3座。
ペダルはリンケージ含めてレーシングカー同様。
なおフロントフードの開閉はフットレスト上のレバーを引いて行います。
ステアリングコラム含め、あちこちがカーボンで出来ていますね。
フロントフードを開くとこう。
オーディオはケンウッド製ですが、これは当時ケンウッドとマクラーレンとがパートナーシップ関係にあったためで、(マクラーレンのF1チームによると)ケンウッドの無線技術によって「走行中でもリアルタイムで情報のやり取りができるようになり、飛躍的に改良が用意になった」と当時語られています(アイルトン・セナも同じような話をしていた)。
ドライバー左側のコンソールにはパーキングブレーキとオーディオコントロールスイッチ。
インターフェースはケンウッドのものではなくマクラーレンF1専用に作り直されており、非常に高いこだわりをもって設計されていることがわかりますね。
そしてドライバー右側にはエアコン等のコントロールスイッチ。
運転席から後ろを見るとこう。
運転席(センターシート)後方にはぶっとい構造物があり、ここは「全く後ろが見えない」状態ですが、意外やナナメ後方は視認性が良いようです。
こちらはメーター。
レブリミットは意外に低く7500回転、そしてスピードメーターはなんと400キロスケール(実際にこれをほとんど使い切るところが恐ろしい)。
エンジンを始動するには、センターコンソール前方にあるキーシリンダー(白丸部分)にキーを挿し、その後カバーを開くと現れる赤いボタン(赤丸部分)を押して行います。
これはメンテナンスの際にコンピューターへと接続する部分。
以前に「20年以上前のコンパックのノートPCにしか対応していない」と報じられましたが、マクラーレンはエミュレーターを作成中だとも報じられています。
ドアを開いたところにある、このレバーですが、これを引くと車両サイドのトランクがオープン(「L」「R」でないのは謎)。
開くとこう。
パネル等はカーボン製ですね。
マクラーレンF1のラゲッジスペースは「ここだけ」ですが、これは車体中央にしか重量物を載せたくないという、マクラーレンF1設計者であるゴードン・マレー氏の意向によるもの。
こちらは「放熱性に優れる」という理由だけで採用された「金箔貼り」エンジンルーム。
現代のマクラーレンもこの「金張り」をオプション(MSO)にて用意しているようですね。
左はマクラーレンF1のキー、右はマニュアル。
マニュアルはしっかりしたケースに入っていて、暗いところでも読めるようにライトも付属しています。
こちらはオーナーズマニュアルの中身ですが、「こうやって乗り降りする」という解説も。
いったんサイドシルに両足を乗せ、それをステップ代わりに乗降する、というのが正しい「作法」。
こちらは車両の「仕様」。
シートのフィッティング、ペダルレイアウト、クラッチやフットレストの位置などが記されており、「ほぼオーダーメード」にて一台づつ製造されていたようですね。
そして右下にはゴードン・マレー氏のサイン入り。
工具は軽量性を重視したチタン製(金メッキが施されている)。
それでは動画を見てみよう
こちらが見れば見るほど「なるほど、こうなっていたのか」と唸らされる動画、「Here's Why the McLaren F1 Is the Greatest Car Ever Made」。
VIA:Doug DeMuro