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マクラーレンが「最後の」600LTをラインオフ。前後グラデーションカラー「コメットフェード」を内外装に採用した特別な一台に

2019/10/31

| そのコストを考えるだけで恐ろしい |

マクラーレンが「最後の」600LTをラインオフした、と発表。
マクラーレン600LTについては生産台数ではなく「受注期間」という限定を設けていたものの、実際には予定していた期間よりもかなり早く受注を締め切ったとされ、相当に希少なクルマとなったのは間違いなさそう。※実際にオーダーされた方より連絡をいただき、2020年3月納車予定の個体が本当の”最後”になるのだそう。ここにお詫びとともに訂正させていただきます

そしてこの「最後の」マクラーレン600LTはカナダの顧客へと納車されるとのことで、ボディカラーは「3トーン」を用いたグラデーション。
もちろんマクラーレンのパーソナリゼーションプログラムであるMSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)を通じてカスタムされたもので、塗装にかかったのは実に120時間だと報じられています。

ボディカラー名は「コメットフェード」

このボディカラーは「コメットフェード」と名付けられ、「彗星のようにフェードアウトする」ということなのかも。
なお「3トーン」に用いられるのは「Coriolis Blend」「Defined Burton Blue」そして「Atlantic Blue」の三色。
マクラーレンではこの3色を前から後ろに塗ってゆくことになりますが、これは思ったよりも大変な作業となり、「未塗装まま車体を組んで」上から塗るわけにもゆかず(そうなると内側や隠れている部分に塗料が乗らない)、よって仮組みした後に「どこをどう塗るのか」を決め、その後にまた分解してから塗装→再組み立て、という工程を経るものと思われます。

mclaren-600lt-comet-fade

そしてボディ各部にはカーボン製パーツが採用され、ルーフ、シュノーケル、フロントスプリッター、サイドスカート、リアバンパー、リアディフューザー、リアスポイラー、リアウイング、サービスコーナーハッチ、ドアミラー、サイドインテークなどがカーボン製。
ホイールは10スポーク鍛造で、グロスブラックにペイントされることで全体を引き締めています(ホイールボルトはチタン製)。
なお、ブレーキキャリパーは「クローム風」の仕上げが施されるというめずらしい仕様ですね。

インテリアも「特別仕様」

そしてこのマクラーレン600LTはインテリアも特別仕様。
オプションの「セナに採用されるのと同じ」カーボン製バケットシートが装着され、シートやステアリングホイール、ダッシュボードやアームレストに巻かれるのはカーボンブラックのアルカンターラ。
ステッチにはブルーが採用されてボディカラーとの統一性を高め(ステアリングホイールのセンターマークはセルリアンブルー)、さらにはドアインナーパネルにもボディカラー同色の「ブルーグラデーション」が採用されていることがわかります。

mclaren-600lt-comet-fade (2)

さらにはスイッチ類の外周「リング」もグラデーション。
内外装ともに非常に強いこだわりが反映されたマクラーレン600LTですが、その価格は非公開。
ペイント料金のみで、おそらくは「数百万(500万円以上)」だと思われます。

mclaren-600lt-comet-fade (3)

ほかにもこんなに。グラデーションのクルマたち

なお、グラデーションは最近のエキゾチックカーカスタムにおいて一つの流行であるとも言え、しかし「あまりに高価」なのもまた事実。
その代表格はランボルギーニ・アヴェンタドールSロードスター 50th Japan アニバーサリー・エディションですが、実際に肉眼で見ると「この世のものとは思えない」ほどの美しさに驚かされます。

これはランボルギーニの日本展開50周年を記念し、日本を象徴する「水」「地」「風」「空」「火」という5つの要素を各5台に反映させたもので、「水」はブルーとブラックとのグラデーション塗装、「地」はグリーンとブラックとのグラデーション、「空」は水色とブラックとのグラデーション、「火」はレッドとブラックとのグラデーションが採用されており、この画像の個体は「風(ホワイトとブラックとのグラデーション)」。

世界に一台、日本限定ランボルギーニ・アヴェンタドールS ”Ver.風” を見てきた!

そしてマクラーレンは比較的早い段階からグラデーションを採用しており、720S発表直後には「ヴェロシティ」と命名されたレッドとブラックとのグラデーションを採用する限定モデルも登場。
こちらはペイントのみで1000万円ほど要している、とも言われます。

マクラーレンが早速720Sのカスタム車両「ヴェロシティ」発表。グラデーション塗装採用

さらには「下から光が当たった様子」をグラデーションで再現した720Sも。

マクラーレンが「グラデーション塗装」を採用した720Sを公開。塗装に要した時間は260時間、これからはグラデーションがカスタムの主流に?

アストンマーティン・ヴァルキリーもオフィシャルフォトに「グラデーション」を採用。
グラデーション塗装は非常に高価であるだけに、こういったエクストリームなクルマに採用し、その希少性や特別さをアピールするにはうってつけのペイントスキームなのかもしれませんね。

アストンマーティンが現実的になった「ヴァルキリー」最新フォトを公開!まさかのグラデーション塗装

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