｜ ゴードン・マレーT.50はマクラーレンF1 LMを超えることができるか ｜
さて、ピーターソン自動車博物館が「世界に二台」のみしか存在しないマクラーレンF1 LMを動画にて紹介。
マクラーレンF1というと、言わずとしれたスーパーカーの一つの頂点であり、1990年代の金字塔とも言えるクルマとして知られます。
マクラーレンF1 LMは「究極のF1」
そして今回動画にて紹介されるマクラーレンF1 LMは、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ＝MSOによって1995年にル・マン24時間レース優勝を記念して5台のみが製造されたうちの一台で、レーススペックのエンジンを搭載し、ギリギリまで重量を削ったロードカー（公道走行可能）。
加えて「ハイダウンフォース・パッケージ」を装着していることも特徴のひとつです。
通常のマクラーレンF1とF1 LMとはここが違う
標準仕様のマクラーレンF1に比べるとフロントにリップそしてフェンダーエクステンションが装着されており、フロントフェンダーにはエア抜き用のダクトがプラス。
巨大なリアウイングも装着され、ダウンフォースを確保。
リアタイヤは心なしか直径が大きいように見えます（ホイール形状も異なる）。
エンジンパワーは627PSから680PSへとパワーアップされており、これは許容回転数を1000回転引き上げること、専用エキゾーストシステムを採用することで達成。
加えて、増えた熱量を吸収するためにラジエターを2個追加し、ミッションクーラーもプラスされています。
なお、マクラーレンF1 LMはプロトタイプ1台、市販モデル5台の計6台が製造されたと言われ、プロトタイプはマクラーレンが保管し、5台のうち3台はブルネイのスルタン、残る2台のうちの1台がここピーターセンミュージアムに、そして最後の一台はラルフローレンが保存しているというのが通説です。
ただ、過去に1台だけ売り物が出てきたことがあり、これがどこから出てきたのかはちょっと不明（可能性としてもっとも高いのはブルネイ経由）。
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高価な素材を惜しげもなく使用
エンジンルーム内にはおなじみの「金箔」。
ケブラー、チタン、ゴールド、カーボンといった素材を軽量化や熱伝導効率化のために使用しており、まさに「採算度外視」。
そのため、クラッシュするとこちらも修理費用が天文学的数字になると言われますね。
参考までに、マクラーレンF1 LMは2015年に約15億円で取引されたという記録が残りますが、現在はマクラーレンF1の相場自体が上がってしまっているので、軽く20億円は突破していると考えて良さそうです。
マクラーレンF1 LMのインテリアはこうなっている
こちらはマクラーレンF1 LMのインテリア。
極端にシンプルな構成を持ち、レーススペックらしく滑りにくそうな素材が使用されていますね。
サイドの小窓は「全開」までガラスが下がるようです（ランボルギーニ・カウンタックの小窓はほとんど下がらない）。
マクラーレンF1には「F1 HDF」なるシークレットも存在
なお、マクラーレンF1 LMはもともと「LMスペック」にて製造されているものの、通常のF1として生を受けつつ、その後LMスペックへと換装された個体が2台のみ存在し、こちらは2019年に21億円という価格にて落札されています。
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