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アップルによるマクラーレン買収話について「実際はあった」 by マクラーレン会長

2016/11/26

マクラーレン

 

ちょっと前に「アップルがマクラーレンを買収」という報道があり、マクラーレンは即座にこれを否定しましたが、マクラーレンの会長、マイク・フルーイット氏によると、「実は話し合いがあった」とのこと。
ただ、「アップルは我々を訪れ、アップルは彼らについて話し、我々は我々について話した」だけとのこと。

 

本当にこれだけのことであれば当時即座に「否定」することはなかったと思うのですが、否定したところが微妙に怪しいと思います。

なおマクラーレン・テクノロジー・グループでは最近CEOのロン・デニスが事実上失脚し、後任としてアメリカ人のCEOを迎えるとされていますが、中国企業からの買収話もあったことが最大株主のバーレーン投資ファンドから明かされるなど、周辺がちょっと騒がしい印象。
バーレーン投資ファンドは今の所マクラーレンの株式を手放すつもりはないようですが、もし経営が傾いたり他で損失が出たりするとこれを手放す可能性があり、このあたりちょっと不安ではありますね。

なお今回交渉があったのはマクラーレンの自動車部門の親会社「マクラーレン・テクノロジー・グループ」に対して、とのこと。
マクラーレンの自動車部門は「マクラーレン・オートモーティブ」で、ほかにグループ企業として「マクラーレン・エレクトロニック・システムズ」、「マクラーレン・マーケティング」「マクラーレン・コンポジット」等があります。
なおマクラーレン・オートモーティブはマクラーレングループ離脱という話もあったものの、現在も離脱せずにグループの一員であり続けていますね。

関連投稿:本当か?アップルがマクラーレンの買収に向けて交渉中との報道

英国ファイナンシャルタイムズによると、アップルがマクラーレンの買収を検討しており、マクラーレンと交渉を行っているとのこと。
同メディアによるとアップルは「アップルカー」の開発を行っているものの自動運転技術に関しては開発が難航しており、そのためマクラーレンの持つ特許や技術に興味を示し、買収もしくは戦略的投資を行いたい意向、とのこと。
逆にマクラーレン側はこの報道内容を否定しています。

確かにアップルカーの開発難航は度々指摘され、その技術者が他社に流出したり、かなりの数のエンジニアを休職させたりという現実があり、思うように開発が進んでいないのは事実のようですね。
また、当初アップルカーは人間の輸送を目的としたトランスポーターで、かつ法人のみへの販売と伝えられましたが、それも最近では再検討されている模様。
アップルとしてはiPhoneを利用して車を呼べたり予約できるような自動運転車をイメージしていたのだと思いますが、それが相当に難しいということなのでしょうね。

ただ不思議なのはマクラーレンは自動運転に関してもEVに関しても、特許はともかく製品としては他社に優れているとは見受けられず、(この話が事実として)アップルがマクラーレンのどこに価値を見出したのか、ということ。

マクラーレンも自動運転に関して開発を進めており、しかしそれはマクラーレンから発表があった通り「サーキットでより速く走ることをドライバーに教える」のものと思われ、EVに関しても将来的には投入すると公表されているものの、ポルシェのミッションEコンセプトのように何らかの形になっているわけではありません。

となると自動運転やEVであれば当初噂になったようにBMW(i)とのジョイントの方がはるかに良いように思いますが、アップルとしては「他者とのジョイント」をあまり好まず、あくまでも自社主導にて開発を行いたく、そのために「買収できる規模」の自動車メーカーを探しているのかもしれませんね。

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