| たしかにこの「欠点」があると実際に運転するのが億劫になってしまうかもしれない |
ただしドライバビリティ自体は低速域から超高速域まで「想像を絶する」高いレベルにある
さて、我らがユーチューバー、Carwowのマット・ワトソン氏がブガッティ・シロン・スーパースポーツのレビューを公開。
シロン・スーパースポーツは最高出力1,600馬力(1,159キロワット)、最大トルク1,600ニュートンメートル(1,180ポンドフィート)を発生するクワッドターボ8.0リッターW16エンジンを搭載し、時速124マイル(200キロ)までを5.8秒で、時速184マイル(300キロ)をわずか12.1秒で達成するというスペックを持つ、世界最速のクルマのうちの一台。
世界最高速を達成したシロン・スーパースポーツ「300+」ほどのエクストリームな仕様ではなく、ブガッティいわく「スーパースポーツ300+のパワーとパフォーマンスに加え、ベースモデルのシロンが持つ豪華さを維持した」モデルで、”まだ”日常的に乗れるモデルという位置づけなのだと思われます。
限定台数は60台、その価格は4億2000万円、と言われていますね。
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やはりブガッティ・シロン・スーパースポーツの内外装は洗練されていた
今回マット・ワトソン氏はブガッティ本社にて、2台のシロン・スーパースポーツのレビューを行っていますが、こちらはブガッティ・オトモビルの本社前(フランスのアルザス地方、モルスアイムに、1998年に設立されている)。
ちなみにこちらは本社内部。
ブガッティ購入者は本社に(ファーストクラスにて)招かれ、ここで仕様などを決めてゆくと言われますが、そのあたり真実なのかどうか不明です。
数々のカラーサンプルも。
もちろん、これらサンプルの他にも様々なオリジナルカラーに対応しています。
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こちらはシロンに積まれる8リッター・クワッドターボエンジン。
シロン・スーパースポーツの外装は「芸術品」
そこで内外装をチェックしゆきますが、画面越しからでもそのクオリティの高さが伝わってくるように思われ、ブガッティのいう「我々が作るのは自動車であると同時に、芸術品でもある」という言葉をそのまま体現していると考えて良さそう。
なお、この「ホール」はブガッティEB110へのオマージュです。
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裏面まで美しいリアウイング(ウイング裏面にグラフィックを入れるシロンのオーナーも多いようだ)。
シロン・スーパースポーツに採用されるホイールはほかのシロンのものと比べ、シャープで現代的な造形と加工(ダイヤモンドカット)を持つようですね。
ブガッティ・シロン・スーパースポーツのインテリアもまた芸術品
そしてシロン・スーパースポーツのインテリアに目を移すと、その仕上がりはまさに芸術品レベルで、クラフトマンシップの光るフィニッシュを持っています。
レザーやステッチはもちろん、金属パーツ、カーボンファイバーなども(当然ですが)最高級の素材と仕上げ。
ペダルもやっぱりアート作品のようですね。
こちらは「第二のキー」、通称スピードキーを差し込むスロット。
シロンで最高速に挑戦するには、このスピードキーを用いて「戦闘態勢」へと車体の設定を変更する必要があります。
こちらは金属パーツなどを「ブラック」仕上げへと変更したバージョン。
シロン・スーパースポーツにはいくつか「困ったところ」がある
そしてマット・ワトソン氏は「シロンといえど完璧ではなく、困ったところがいくつかある」とコメントしており、まずはラゲッジスペースが狭く、専用のラゲッジキットを使用しても「旅行」に行くほどの荷物が入らないこと。
ちなみに室内には、トレーはあるもののカップホルダーが存在しないようですね(ランボルギーニ・ウラカンにもカップホルダーが存在しないので、これはフォルクスワーゲングループの考え方を表しているのかもしれない)。
そしてフロントフェンダー後ろには大きなエア抜き用の穴があり、ここに「砂利が溜まり」塗装を傷めてしまう可能性があること。
さらに「最大の欠点」は、バックモニターの表示面積が狭く、映し出す角度も狭いことで、「ガイド」も表示されていますが、これはアテにしないほうが良さそうですね。
つい先日、「バックで駐車中、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJに当ててしまったブガッティ・ヴェイロン」の姿が報じられたところですが、もしかすると「ちゃんと後方を確認できるカメラ」こそがブガッティにもっとも必要な装備かもしれません。
とくに目視による後方確認は「絶望的」だと思われるので、別途カメラを装着してデジタルルームミラーを取り付けるのも良さそうです。
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ただしブガッティ・シロン・スーパースポーツの走行性能はあらゆる場面で「一級品」
そしてひととおり内外層のチェックを済ませた後にはアウトバーンにて最高速を試すこととなっていますが、やや道路が混んでいたために最高速には到達せず、212マイル程度に収まることに。
それでも、マット・ワトソン氏いわく「ドライビングエクスペリエンスが非常に優れていて、超高速域では想像を絶するコントロール性を発揮し、かつ低速域においても恐ろしく洗練されている」。
実際にガソリンスタンドでの給油も体験しており、シロンの燃費は「リッター4キロ以下」とも言われるので、車両のテスト、とくに最高速チャレンジにおいては給油が必須なのでしょうね(ヴェイロンの燃費はリッター2キロ以下らしい)。
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当然ながらシロン・スーパースポーツはどこへ行っても注目の的。
このドヤ顔!
ブガッティ・シロン・スーパースポーツのレビュー動画はこちら
参照:carwow