
| おそらくは30台のシロン・スーパースポーツ300+すべてのが同じカラー |
そして相違といえばルーフの「スカイビュー」の有無?
さて、昨年秋に納車が開始されたとアナウンスされたブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+。
これは2019年9月に市販車の世界最高速である最高速度304.77 mph(490.484 km/h)を達成したハイパーカーであり、30台のみが限定にて販売されています。
ボディカラーは「ブラック(実はエクスポーズドカーボンファイバー)とジェットオレンジ」のみのように思えますが(他のカラーが選択できるのかどうかは不明だが、おそらく全てがこのカラー)、これはブガッティが最高速を記録してきたクルマ、そしてそれを記念して発売した限定モデル(ヴェイロン16.4スーパースポーツ・ワールド・レコード・エディションなど)伝統のカラーでもあり、ブガッティのファンであればやはり(他のカラーを選べたとしても)このボディカラーを選択するかもしれませんね。
そして「最後の」ブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+が納車される
そこで今回ブガッティが公式に発表したのが「ブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+の最後の一台が納車された」。
ブガッティ・オトモビルCEO、クリストフ・ピオション氏によると「ブガッティの長い歴史の中には、その時代を象徴するようなクルマが存在します。Type 35はモータースポーツを一変させ、Type 41 ロワイヤルは豪華さを再定義し、Type 57 SCはデザインの新しい基準を打ち立てました。そして今、市販車では不可能と思われていたスピードを実現したシロン・スーパースポーツ300+があります。その功績により、ブガッティの歴史にあらたなる伝説の一章が刻まれました。シロン スーパースポーツ 300+の全30台が、私たちの最も情熱的なお客様のもとに届けられたことを嬉しく思います」とのこと。

上述の通り、シロン・スーパースポーツ300+は、時速304.773マイル(490.484km)という未知の最高速度を達成していますが、そのためにはパワーとエアロダイナミクスの両面でブガッティ・シロンを超える必要があり、そのためにはまず8.0リッターW16エンジンの再設計にはじまってシロンの出力を100PS上回ることに成功。
さらにブガッティのエンジニアチームは、このシロン・スーパースポーツ300+のエンジンとギアボックス(トランスミッション)のために新しい冷却システムを開発し、エンジン、ギアボックス、パワートレイン、ターボチャージャーを制御するソフトウェアに改良を加えています。
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ブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+は安定性を重要視
ただし、いかにパワーが出ていたとしても車両の安定性なしには意味をなさず、特にこれまで市販車が到達したことのない速度での安定性は”非常に”重要。
そのためシロン・スーパースポーツ 300+は、車体を約25cm延長する「ロングテール」を備えていますが、これによって空気の層流が車体の上をより長い時間通過するようになり、エアロダイナミクスを40%以上改善することができます。

さらにフロントコーナーに設けられたエアカーテンは、余分な空気圧を車体側面へと分散させ、これと同時に、ホイールアーチとフロントホイールの後ろにあるエアアウトレットは、余分な圧力をホイールアーチから遠ざけ、わずかなネガティブリフトを発生させることで空気抵抗を低減させる、とのこと。
加えて、シロン・スーパースポーツ300+には多くの専用装備が見られ、エンジンカバーやワイパーにまでカーボンファイバーが使用されることで性能を限界まで引き出すための軽量化が行われるほか、フロントのホースシューグリル上に設けられるブガッティの「マカロン」エンブレムは、(ほかモデルではシルバーとレッドであるのに対し)シルバーとブラックのエナメルで作られており、このモデル特有の存在感を放つことに。
さらには軽量で強靭なマグネシウム合金製のホイールは「ノクターン」と名付けられた特注色で仕上げられ、これもほかモデルとの相違を主張するパーツとなっています。

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参照:Bugatti