| ブガッティの維持にはお金がかかるとは聞いていたが、10年乗るとエンジンとトランスミッションを交換しなくてはならない |
さすがにここまでに金額は予想できなかった
さて、クルマにかならずつきまとうのが「維持費」であり、多くのオーナーがこれに悩まされていることかと思います。
そしてこの維持費はクルマの価格や性能に比例する事が多く、つまりは高性能車であればあるほど、そして高額車両であればあるほど高価になってゆくわけですね。
そして今回はカーコレクター団体にしてユーチューバー、ハミルトン・コレクションがブガッティ・シロンを10年間維持するにはどれくらいお金がかかるのかにつて解説する動画を公開しています。
ブガッティの維持費はとにかく高価
なお、高級車やスーパーカーの中にはこういった維持費を少しでも低減しオーナーの負担を引き下げようとするブランドもあり、たとえばアウディの場合は多くのモデルにおいてメンテナンスパッケージが付与され、フェラーリだと7年、ランボルギーニでも現在は3年の基本メンテナンスが無償となる車種がほとんどです。
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ただ、現時点ではブガッティにはそういったメンテナンスパッケージのたぐいは設定がなく、ヴェイロンであればその維持費は何と「プライベートジェットよりも高額」だと言われ、さらには購入後何が起きるかわからない「ブガッティの中古車」の購入をためらうオーナー向けに「安心パック」をブガッティ自ら設定したことも。
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そしてヴェイロンの維持費にて大きな割合を占めるのはタイヤとホイールで、ブガッティの「最高速400km/hオーバー」という性能を担保するためにタイヤは2年に一回の交換が必要であり、ホイールはタイヤ交換2回に一回の割合で交換しなくてはなわないわけですね。
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そしてタイヤは1セット400万円オーバー、そしてホイールは1セット550万円だというので(今はもっと値上がりしているらしい)、とにかくコストがかかるのがヴェイロンということになりますが、このタイヤ / ホイールが高価な理由としては「タイヤとホイールがずれたり外れないよう」接着を行っているためで、しかしブガッティ後継モデルのシロンではこの方法が通常のクルマと同じ方式へと改められており、しかしオプションのハイグリップタイヤであるるミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2R(サイズはフロントが285/30 R20、リアで355/25 R21)だと450万円に設定されているので、やはり高価であることに変わりはなさそう。
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ブガッティ・シロンを6年間維持したらこれだけお金がかかる
なお、ハミルトン・コレクションによると、現在シロンには4年間の新車保証が付帯されているそうですが、これはあくまでも(当然ながら)壊れたときの保証であって整備等を無料で行ってくれるわけではなく、よって定期メンテンナンスは「自腹」であり、まずこれに要するのは1年あたり11,500ドル(現在の為替レートで約152万円)。
その内容としてはオイルおよびオイルフィルターの交換、リモコンキーのバッテリー交換、エアコンフィルター、ブレーキフルードの交換が含まれます。
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さらに4年目には保証対象外となるメジャーサービスを受けることが推奨されていて、これはフロントとリアデフのオイル交換、ギアボックスのオイルとフィルター交換、ドライブベルトの交換、スパークプラグ、油圧オイルとフィルター交換、新しいクーラントへの交換(34,000ドル)のコストがかかり、さらに5年目のタイヤ交換も推奨されるために8,450ドルがプラスされることに。
つまり1年目〜3年目には毎年11,500ドル、そして4年目は34,000ドル、5年目と6年目にはまた11,500ドルづつが必要となり、これだけで91,500ドルにも価格が上昇します。
さらにタイヤを交換すれば8,450ドル、そしてハミルトンコレクションがこの6年の間に要した(メンテンナンスとは別の)修理費用はキーの交換に13,547ドル、ブレーキとローターの交換が47,400ドル。
なおテールランプの交換には48,197ドルを要したそうですが、これは保証にて賄えたようですね。
そしてこれらを合計すると、163,897ドル(2165万円)という恐ろしい金額になり、しかし3億8000万円のハイパーカーの維持費としては(比率的に)妥当なのかもしれません。
ブガッティ・シロンを10年維持したとなるとこれくらいのお金がかかる
そしてここからは「仮定」の話ではありますが、7年目から10年目の費用を計算してみると、7年目は11,500ドル、8年目は34,000ドル、9年目と10年目は11,500ドルづつ、10年目にはタイヤが8,450ドル、そしてなんと10年経過時にはエンジンの交換を行わねばならず、このコストは856,406ドル(1億1320万円!)、そしてトランスミッションも同時交換が必要なために、プラス185,000ドルを要することに。※ちなみにヴェイロンのエンジンは25万ドルらしい
これらを合計すると、7年目から10年目では111万8356(1億4800万円・・・)が必要となり、6年目まで金額とあわせると1億7000万円もの維持費が必要という計算が成り立ちます。
なお、これらは「最低限」の維持費であり、この他にも保険、そして予想外のトラブルの補修費用が必要となり、加えてインフレによってこの先のメンテナンス費用、パーツ費用はさらに高額になる可能性を秘めており、ブガッティの維持は楽ではないということがわかりますね。
ブガッティ・シロンの維持について語る動画はこちら
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